暗い杉の人工林の中に緑が光る。
赤城山西山麓の林道を走っていて目に入って光景。いっぱいに拡がる樹々の緑も撮り飽きた。すれ違う車もない
簡易舗装の狭い、まるでポツンと一軒家に向かうがごとき林道をしばし車を走らせる。
その先に一軒家はなかったが、それなりの光景が拡がっていた。
何だろうか? 薄暗い杉林を抜けた少し広い空間にミニ北海道的な畑を見つけた。明らかに人工的は播種した植
物。トラクターで撒いたらしいがこの幼さではなんだかよく判らない。もしかするとソバ畑かな?
ここより少し北にいけば、そこは昭和村の広大なこんにゃく畑が赤城山の斜面に拡がっている。北海道の馬鈴薯
畑のような光景。戦後に開拓者の皆さんが苦労して開墾した農地だ。
赤城山と榛名山の間を利根川が南流している。古代から二つの山は噴火を繰り返して共に長大な裾野を形成した。
今いるところは赤城山の斜面。写真はそこから利根川対岸の榛名山を眺める。
扇状地はこうして作られていくという見本のような光景が拡がっていた。榛名山の小河川の一つが利根川に向か
って流れ下る。大雨の度に土砂を押し流す。子供の頃、庭で泥んこ遊びの時、泥の山におもちゃのジョウロで水
をかければこんな形で泥山が崩れていったな・・・
押し流された大小の石、ひとつひとつが家庭であり一家団らんの場。
都会を走る満員電車が駅に到着する。一斉に乗客が降り始める。降りる人の流れが途絶えると乗客が一斉に乗車
口に殺到する。 この時の人の流れは米櫃のコメ粒のように真ん中がへこんだ漏斗状になる。意志ある人間の動
きも、集団になるとその動きは一粒のコメや豆と変わらない。
連休時に高速道路の自然渋滞も同じ原因と聞いた。緩やかな下りが続き、その先次第に緩やかに登りになる地点
は渋滞必至の場所なんだそうだ。