城南宮
金澤 ひろあき
毎回通勤で近くを通りながら、しっかり訪れたことがない。そういう場所がいくつか有ります。伏見は鳥羽にある城南宮もそうです。
平安末期に、帝位を降りた上皇が権勢を振るった時代がありました。院政期と呼んでいます。上皇たちは京の南の鳥羽に壮大な離宮を作りました。城南宮はその頃建てられた社だそうです。
とまあ、歴史のあるお社ですが、ここはしだれ桜や椿の庭園で有名なのです。童心の会の有志で2月中旬に吟行に行こうと言っていたのですが、当日行けたのは、私と三村さんです。
京都駅八条口から、直通バスが出ていて実に行きやすいです。バス停からは5分ほど歩きましたが。
庭園に入ると、早すぎたみたいで梅はまだつぼみ。
しだれ梅歌仙の発句まだ早し ひろあき
やぶ椿は元気に、そして有楽椿はちらほら咲いてお迎えです。
やぶ椿きりっとしまる一重丸 三村 須美子
今年は明治維新から150年目。この地は維新ゆかりの地です。幕末、鳥羽伏見の戦いで薩摩軍が本陣を置き、幕府軍に大砲を撃ち込んだ所なのです。
眠る梅百五十年前激戦地 ひろあき
平安の庭の後に続く室町の庭には茶室があり、池があり。池の中には錦鯉。そばで一羽の鷺がじっと立っている。「ありゃ本物だ」とは、私たち以外の観光客の声。
傾きのゆるり曲水錦鯉 須美子
離宮跡 位お持ちの錦鯉 ひろあき
置物のような鷺だと指さされ 同
茶室で一休み。巫女さんがお点前。庭には蘇鉄が葉を刈られ、わらをまき付け越冬中。
わらぶとん中に蘇鉄の春の夢 ひろあき
流水の中、緑の頃にはかきつばたもたくさん咲くらしい。今は小さな芽がとびとびに。
溝にそい角出し初むかきつばた 須美子
返りは近鉄竹田駅の近く、上皇の御陵を訪れました。供養の二重の塔がみごとです。石山寺の多宝塔のような形をしています。
やわらかな輝きの中春の塔 ひろあき
句会は駅前の喫茶店にて、
冬桜道路の隅に喫茶店 須美子
もう少し暖かくなって、しだれ梅の盛りにもう一度訪れたいものです。
金澤 ひろあき
毎回通勤で近くを通りながら、しっかり訪れたことがない。そういう場所がいくつか有ります。伏見は鳥羽にある城南宮もそうです。
平安末期に、帝位を降りた上皇が権勢を振るった時代がありました。院政期と呼んでいます。上皇たちは京の南の鳥羽に壮大な離宮を作りました。城南宮はその頃建てられた社だそうです。
とまあ、歴史のあるお社ですが、ここはしだれ桜や椿の庭園で有名なのです。童心の会の有志で2月中旬に吟行に行こうと言っていたのですが、当日行けたのは、私と三村さんです。
京都駅八条口から、直通バスが出ていて実に行きやすいです。バス停からは5分ほど歩きましたが。
庭園に入ると、早すぎたみたいで梅はまだつぼみ。
しだれ梅歌仙の発句まだ早し ひろあき
やぶ椿は元気に、そして有楽椿はちらほら咲いてお迎えです。
やぶ椿きりっとしまる一重丸 三村 須美子
今年は明治維新から150年目。この地は維新ゆかりの地です。幕末、鳥羽伏見の戦いで薩摩軍が本陣を置き、幕府軍に大砲を撃ち込んだ所なのです。
眠る梅百五十年前激戦地 ひろあき
平安の庭の後に続く室町の庭には茶室があり、池があり。池の中には錦鯉。そばで一羽の鷺がじっと立っている。「ありゃ本物だ」とは、私たち以外の観光客の声。
傾きのゆるり曲水錦鯉 須美子
離宮跡 位お持ちの錦鯉 ひろあき
置物のような鷺だと指さされ 同
茶室で一休み。巫女さんがお点前。庭には蘇鉄が葉を刈られ、わらをまき付け越冬中。
わらぶとん中に蘇鉄の春の夢 ひろあき
流水の中、緑の頃にはかきつばたもたくさん咲くらしい。今は小さな芽がとびとびに。
溝にそい角出し初むかきつばた 須美子
返りは近鉄竹田駅の近く、上皇の御陵を訪れました。供養の二重の塔がみごとです。石山寺の多宝塔のような形をしています。
やわらかな輝きの中春の塔 ひろあき
句会は駅前の喫茶店にて、
冬桜道路の隅に喫茶店 須美子
もう少し暖かくなって、しだれ梅の盛りにもう一度訪れたいものです。
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