京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

城南宮

2018-02-22 08:43:35 | 日記
城南宮
     金澤 ひろあき
 毎回通勤で近くを通りながら、しっかり訪れたことがない。そういう場所がいくつか有ります。伏見は鳥羽にある城南宮もそうです。
 平安末期に、帝位を降りた上皇が権勢を振るった時代がありました。院政期と呼んでいます。上皇たちは京の南の鳥羽に壮大な離宮を作りました。城南宮はその頃建てられた社だそうです。
 とまあ、歴史のあるお社ですが、ここはしだれ桜や椿の庭園で有名なのです。童心の会の有志で2月中旬に吟行に行こうと言っていたのですが、当日行けたのは、私と三村さんです。
 京都駅八条口から、直通バスが出ていて実に行きやすいです。バス停からは5分ほど歩きましたが。
 庭園に入ると、早すぎたみたいで梅はまだつぼみ。
  しだれ梅歌仙の発句まだ早し    ひろあき
 やぶ椿は元気に、そして有楽椿はちらほら咲いてお迎えです。
  やぶ椿きりっとしまる一重丸    三村 須美子
 今年は明治維新から150年目。この地は維新ゆかりの地です。幕末、鳥羽伏見の戦いで薩摩軍が本陣を置き、幕府軍に大砲を撃ち込んだ所なのです。
  眠る梅百五十年前激戦地      ひろあき
 平安の庭の後に続く室町の庭には茶室があり、池があり。池の中には錦鯉。そばで一羽の鷺がじっと立っている。「ありゃ本物だ」とは、私たち以外の観光客の声。
  傾きのゆるり曲水錦鯉       須美子
  離宮跡 位お持ちの錦鯉      ひろあき
  置物のような鷺だと指さされ    同
 茶室で一休み。巫女さんがお点前。庭には蘇鉄が葉を刈られ、わらをまき付け越冬中。
  わらぶとん中に蘇鉄の春の夢    ひろあき
 流水の中、緑の頃にはかきつばたもたくさん咲くらしい。今は小さな芽がとびとびに。
  溝にそい角出し初むかきつばた   須美子
 返りは近鉄竹田駅の近く、上皇の御陵を訪れました。供養の二重の塔がみごとです。石山寺の多宝塔のような形をしています。
  やわらかな輝きの中春の塔     ひろあき
 句会は駅前の喫茶店にて、
  冬桜道路の隅に喫茶店       須美子
 もう少し暖かくなって、しだれ梅の盛りにもう一度訪れたいものです。


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