京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

西山寮詩会作品2017年8月

2017-08-18 17:20:31 | 日記
【西山寮詩会作品】            2017年8月
見て歩く 並ぶねぶたは土匂う      金澤 ひろあき

西陽入り窓のスダレの休む風       奥田 一枝
草つまむせまき花壇となり膝いたむ
切株で作る腰かけに小座布団
屋内に杖置き忘れまどう足
七夕や豪雨被害地も願う前線よ

御社の裏参道や夏つばめ         宮崎 清枝
退屈を山の新緑娘が誘ひ
動かざる薄暑の雲をしばし見て
よく冷えし甘酒うまし昼さがり
実を待つと声かけ植えしトマトかな

梅雨晴れの空青々とすみわたり      高田 操
置きざりの自転車いくつ梅雨深む
向日葵の陽を取り合ひて丈伸ばす
母と来し里の小径や花吹雪
花衣脱ぎてつかれをほぐしけり

たなばたのみんなでつくりてかざりつけ  井上 昭子
たなばたにおりひめひこぼしにっこりと

夏一番にキキョウや涼しけり       野原 加代子
孫達よ大きくなりて浴衣着や
胡瓜の花育ち盛りに水やりて
梅雨入りや君の涙や降りしきて
夏空の夜勤明け空さわやかさ

 記念号ただ今製本中です。九月にはお届けできるかと。遅くなりましてすみません。

2017年5月長岡天神句会の記

2017-08-18 09:41:57 | 日記
 2017年5月長岡天神句会の記
         金澤 ひろあき
 いつものことながら、5月はゴールデンウイークまでは、ほっとできます。それを過ぎると放送部の大会で大忙し。句会の日も変更をお願いし、皆様にはご迷惑をかけています。そんな中ですが、遠藤修司様も参加して下さいました。
  「銀の鈴」読みてお菓子をついばめば短詩の宇宙で鳥と飛び交う  遠藤 修司
 「銀の鈴」は亡くなった内薗日出杜君の句集。出した当時のことを思い出します。
  てるてる坊主に銀の鈴あげ海開く     日出杜
より、句集の名としました。
  ジューンブライト愛犬が二人の仲人    三村 須美子
 お嬢さんがご結婚されました。その喜びが句になっています。「愛犬が仲人」がほほえましいですね。
  斎王代担ぐイケメン諸鬘         中野 硯池
 京の5月は葵祭。斎王代の輿をかつぐ若い男の子に焦点をあてています。
  南天葉しづく宝石並びおり        岡畠 さな子
  わたぼうし風に吹かれて一人旅      坪谷 智恵子
 お二人とも植物に注ぐ目がやさしいですね。美しいものであり、童話のようなお話が始まりそうです。
  群れの中 天秤の腕折れている      青島 巡紅
 少し厳しい景。心象風景でしょうが、痛々しいものを感じます。
  裸婦像を風がくすぐり夏来たる      金澤 ひろあき
 「ヨーロッパと違って日本の町には裸婦像と噴水は似合わない」と言う人がいましたが、そうでもなさそうです。若葉の下、風に吹かれる裸婦像に健康な美を感じました。「風に吹かれ」では身もふたもないので、「風がくすぐり」にしましたが。