どるち & えこう の 『美術館・博物館めぐり』 & 『美味しいもの』日記なのだ

プレーリードッグのぬいぐるみの『どるち』と 飼い主?の『えこう』が書く 美術館・博物館や 飲食店の感想なのだ

『生誕150年記念 藤島武二展@練馬区立美術館』なのだ

2017年08月12日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

ぼくらわ 練馬区立美術館で 9月18日まで開催している<生誕150年記念 藤島武二展>を見たのだ



美術館の大きな窓にわ 彼の作品が貼ってあるのだ



ぼくが気になった作品なのだ

最初に展示していて 藤島武が描いた<婦人と朝顔>なのだ


2011年にも見ていて うれしい再会だし この作品をお目当てに行ったのだ

前にも思ったんだけど 描かれる女性わ 朝顔の精霊?のように思えるほど美しいのだ それわ たぶん黒目が大きいからかなあ~ って思うのだ

朝の情景を描いているからか 油彩画なのに 水彩で描いたかのような 薄い色を何度が塗っているみたいで 透明感や清涼感があるのだ


藤島武二の絵はがきの3枚組の<三光(星、日、月)>なのだ(※載せた画像わ <星>なのだ)


デザインわ 3点で三連画のように 両端の<星>と<月>の2つが 中央の<日>の方を向いていて <星><日><月>を擬人化させたような女性の胸像で ミュシャのような背景になっているのだ

<星>わ 見ての通り 物思いにふける女性で <日>わ 天照大御神のようで <月>わ 横顔で 矢を手に持っていて 月わ 狩りの女神だからだって 思ったのだ

3点わ 日本と西洋を合わせたような作品だったのだ

この3点のうち 星のみが ポストカードで販売していたんだけど <日>と<月>の2点も 発売して欲しかったのだ・・・


エミール=オーギュスト・カロリュス=デュランが描いた<アンドロメダ>なのだ(※以前 横浜美術館で撮った写真で その時わ <立っている若い女>というタイトルで展示していたのだ)


↓クリックすると大きな画像で見れるのだ


カロリュス=デュランわ 藤島武二を教えた人だそうなのだ 載せた写真より もっと神々しくて まさに美貌が神に勝るって思ったのだ


藤島武二の作品をまとめて見たのわ 前に<婦人と朝顔>を見た時の2011年以来で 見ていて思ったのわ 留学前の作品の方が特に好きかなぁ~ って思ったのだ

東京での展示の後わ 鹿児島と神戸に巡回するので お近くの方わ ぜひなのだ 



ここから先わ えこうの感想なのだ

練馬区立美術館 <生誕150年記念 藤島武二展> 9月18日(月・祝)まで

https://www.neribun.or.jp/event/detail_m.cgi?id=201706041496581300




展示構成

Ⅰ-1.修行

Ⅰ-2.飛躍

Ⅱ-1.留学

Ⅱ-2.模索

Ⅱ-3.転換

Ⅲ-1.追及

Ⅲ-2.到達

数点、藤島武二以外の作品もありますが、油彩、水彩、挿絵、絵はがき、画稿など約140点強を展示しており、8月22日以降7~8点展示替えがあります。


気になった作品

7.藤島武二 桜の美人

満開の桜を背景に、落ちた?(取った)桜の花を手に取る赤い振袖で、日本髪を結った女性が描かれている。顔や手の肌の色に緑を多用しているのが気になった。


13.藤島武二 池畔納涼



19.藤島武二 婦人と朝顔


解説には、こう書かれています。
『1904年第9回白馬会展に、藤島は同じモデルによる6点の婦人肖像(《蝶》《朝》《夕》など)を出品している。本作《婦人と朝顔》は、この内の《朝》と考えられている。同じく出品された初期の代表作《蝶》とほぼ同じサイズで、サインもほぼ同じである。これらの作品のキャプションには、「装飾用」との但し書きがあったようで、通常のタブローと異なる意味合いを込めていたことがわかる。
また、一つのイメージで一つの抽象概念(ここでは”朝”)を示すという表現方法は、いわゆる「構想画」の一種を試みていたとも考えられる。』

今回展示してなかったけど、図録に載っていたが、<蝶>なども見てみたい!!


20.藤島武二 無想

no.19の<婦人と朝顔>とともに第9回白馬会展に出品された作品で、当時は《エチュード(装飾用)》のタイトルであったと考えられるそうです。

顔を斜めし、目を俯きかけ、何かを思っているようで、背景が黒や茶系統の色だからか、<婦人と朝顔>と同じモデルだそうだけど、美しいんだけど、ちょっと闇というかなにか負の思いがあるような・・・?

間違っていると思いますが、これは、<夕>を表しているのでは?と思いました・・・。


69.藤島武二 幸ある朝


日本にいた時の作品と違い、絵具が厚く塗っており、陽光のオレンジ色に照らされた部屋で、手紙を読む女性もオレンジ色に包まれ色の統一感がある。


65.藤島武二 西洋婦人像


以前見たことがあるような・・・?目力があって、どこにいても視線が合うし、ずっと見られているような感覚になる。白の服の筆致は荒い。


71.イタリア婦人像

↓こちらに画像が載っています。
http://jmapps.ne.jp/geidai/det.html?data_id=4306

黒い服を着た女性で、イタリア時代を代表とする肖像画の秀作だそうです。


85.藤島武二 うつつ(※以前、東京国立近代美術館で撮ったもの。)


8月20日までですが、隣に<うつつ>の画稿も展示していました。


87.藤島武二 花籠


花籠を頭の上に乗せる朝鮮の女性、背景は黄色や緑のさわやかな色で、女性の民族衣装のピンクと赤の色の関係がいい。ただ、1つ気になるのは、女性の右側の頬の赤の線が、傷のように見えてしまう・・・。


89.藤島武二 匂い(※以前、東京国立近代美術館で撮ったもの。)



93.藤島武二 アルチショ(※画像追記、2018年8月に東京国立近代美術館で撮ったもの)


↓こちらに画像が載っています。
http://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/106769

アザミのような紫の花が灰色の花瓶に入れられている。紫の花は厚めに絵具を塗っていて主張していた。この作品は、東京国立近代美術館所蔵なので、また見る機会があるはずだし、すぐにでも見たい。


106.藤島武二 鉸剪眉

↓こちらに画像が載っています。
http://www.digital-museum.jp/index.php?app=shiryo&mode=detail&list_id=1262405&data_id=1000596

解説に書いてあったが、鉸剪眉のタイトルに関しては、藤島は中国の髪飾りか?としているが、詳細はわからないそうです。この作品と同じタイトル、同じテーマで油彩が数点、パステル、水彩が1点ずつ描かれているが、いずれも所在がわからないそうで、鉸剪眉を知る唯一の大切な作品だそうです。


107.藤島武二 婦人像

解説には、こう書かれています。
『本図は、現在行方不明の横向きの女性像《芳蕙(ほうけい)》(1926年)の下図とも、また《芳蕙》から《鉸剪眉(こうせんび)》へとの発想の展開をうかがわせる作品ともされる重要なものである。モデルは《芳蕙》と同じ、佐々木カネコであろう。佐々木カネコは藤島のモデルとしても知られているが、”お葉”の名で竹久夢二の恋人、モデルとしても有名である。背景の遠景には巨大な太湖石を思わせるような穴の開いた岩山が見え、手前には、草むらと蘭のような花が確認され、未知の異国性を高めていた。』

鉛筆で描かれたもので、中国の服を着た横向きの女性が描かれ、微笑みを浮かべて美しい。いつか行方不明の<芳蕙>が発見されればいいなぁ~。


108.藤島武二 ピサネルロ《ジネヴラ・デステの肖像》模写



121.藤島武二 浪(大洗)

磯に打ち付ける波の色が美しい。太陽の煌めきで色が変化し、藤色のような波と、エメラルドグリーンに青とかを足したかのような色の波でした。


138.藤島武二 港の朝陽(※以前、東京国立近代美術館で撮ったもの。)



チラシの画像も載せます。(クリックすると大きな画像で見れます。)
 


藤島武二の作品は、もともと好きだったのですが、改めて見るとやっぱりいいですね。

今回の展覧会で知った<婦人と朝顔>と同モデルの<蝶>・<朝>・<夕>など作品がすごく気になりましたし、<芳蕙>などの中国の女性の横顔の肖像なども、見たくなりました。

藤島武二の作品をこれだけ見れる機会って、そうないでしょうから、この展覧会はオススメですよ。

あと、しいて言えば<黒扇>と<天平の面影>も見たかった・・・。


巡回情報

鹿児島市立美術館 9月29日(金)~11月5日(日)

神戸市立小磯記念美術館 11月18日(土)~2018年1月28日(日)


この後わ 美術館から 南方面へ徒歩5~6分くらいの場所にある<麺や 河野>でランチをしたんだけど そのことわ また 今度書くのだ