ダンポポの種

備忘録です

釜石線

2013年07月18日 23時15分35秒 | 旅のあと
東北旅行のまとめ(続き)。


盛岡駅前のホテル「ルートイン」で一泊し、明けて7月10日(水)です。
旅行2日目も元気に乗り継いでまいります。



↑本日の乗車線区は、釜石線と山田線です。内陸の盛岡から海を目指し、三陸海岸(陸中海岸)をたどってみます。
 盛岡を出発して→花巻→釜石→宮古→盛岡の順に巡り、内陸と海沿いにまたがって、ぐるっと一周してくる計画です。
 一周して盛岡へ戻ってきたら、そのまま夕方の新幹線で盛岡を発ち、今夜じゅうに京都へ帰り着こうと考えています

ただし、東日本大震災による被害のため、山田線の釜石~宮古間は列車運行ができない状態が続いています。
 現在、釜石~宮古間は、路線バスを乗り継いで移動ができるようなので、今回、この区間だけはバスで移動します。




↑盛岡から釜石までの片道乗車券と、快速「はまゆり1号」の座席指定券。(←指定席を買いたがるヤツ…)
 これらの切符も、あらかじめ京都で買って、旅行に出かけてきました。



↑7月10日の朝、盛岡駅前。
 きょうは天気が良くない感じ… 
 降ったり止んだりの一日になるみたいです。この時間、私がホテルから駅まで歩いていく間は、ちょうど止んでいました。



↑ホームにて。
 東北新幹線の延伸に合わせて、盛岡以北(青森方面ゆき)の東北本線は第三セクターに分離されたので、今や、東北本線という線区は盛岡が終点です。
 盛岡駅ホームに掲げられた東北本線の駅名標は、片方向だけしか隣駅の記載がない〝終着駅タイプ〟の書き方になっています。
 手前に停車している、顔だけ見えている列車が、快速「はまゆり1号」です。



↑盛岡にて。発車を待つ、快速「はまゆり1号」釜石ゆき。
 キハ110系ディーゼルカーの3両編成。この画像は最後尾(3号車)側から写したもの。
 快速「はまゆり」は、盛岡~花巻間は東北本線を走り、花巻~釜石間は釜石線を走行します。
 東北本線と釜石線の〝線路の向き〟の都合で、「はまゆり」は途中の花巻駅で進行方向が逆になるのだそう。(←私も当日現地で初めて知った
 きょうは、まず、この快速「はまゆり1号」に乗って、一気に釜石まで行きます。







↑外観は飾り気の乏しい(?)車両ですが、車内はリクライニングシートで構成され、〝特急車並み〟と呼んでも過言ではない雰囲気です。
 恐るべし、快速「はまゆり」 でしょう?

 …というのも、快速「はまゆり」号は、もともとは急行「陸中」号として運転されていた列車なのです。
 歴史のある急行列車だったけれど、利用状況の変化などを受けて、いつだったか、急行「陸中」号は快速列車に格下げされました。
 そのときに、名前も変わって、快速「はまゆり」号になりました。
 ただし、車両は「陸中」号で使っていたものが継続されていて、急行列車仕様(リクライニングシート)のキハ110系(0番台)が活躍しているのです。



↑私は指定席券を買ってきているので、それに従い、決められた座席に着きます。
 私の席は6番D席。 リュックが置いてある席です
 何と言うか…、今日もまた、いつものように、窓枠に視界を遮られるポジションになってしまったな

 この日の「はまゆり1号」は3両編成。1・2号車が自由席で、3号車が指定席でした。
 盛岡駅ホームでざっと編成を眺めてみました。たぶん、私は見間違えていないと思うんだけれど、3両ともリクライニングシートの車両でした。



↑私の座席は、視界を遮る窓枠だけでなく、足元のスペース(前の座席の下)も封鎖されているという、試練の席でした…
 暖房の器具が取り付けられている場所なのかな(?)
 これだと、途中で『う~~んっ』と足を伸ばす(伸びをする)ことが、できひんねぇ 残念だ



↑車内を見て回ると、何ヵ所かの座席は、同様に足元スペースが封鎖されている構造でした。
 でも、圧倒的多数の席は、こんなふうに、前の座席の下が空いています。いいなぁ。(細かい話ですけれどね…)



↑通路側に立って、足元のペダルを踏んで、座席ごとグルっと回転させることができます。特急列車などでよくある座席です。
 こういう座席の名前を「回転クロスシート」といいます。覚えておこう



↑突発的なダイヤ調整が生じたようで、定刻より2分ほど遅れて、8時45分すぎに盛岡を発車しました。
 まずは、昨日乗ってきた線路を逆戻りする格好で、東北本線を花巻まで走ります。
 座席は最初から、花巻でスイッチバックした後の釜石線での進行方向に合わせてあったので、盛岡→花巻間は後ろ向きに座って行くことになりました。
 もちろん、座る向きが気になる場合には、各自で座席を回転させれば良いです。
 盛岡発車の時点で、3号車(指定席)には、私のほかに、あと二人が乗っていました。
 自由席車両にもまだまだ空席があったみたいなので、わざわざ指定席を利用する人は少ないようでした。


ここから、釜石線



↑盛岡から30分弱で花巻に到着しました。さすがに快速列車なので、スピーディーです。



↑花巻で進行方向が変わり、ここからは3号車を先頭にして釜石線をたどり始めました。
 (ん…? あんた、座っている席が、一列ずれていないか?)(←乗客が少ないので、ごそごそ動きまわり始めたダンポポ







↑ブレていますが、花巻の次の停車駅、新花巻が見えてきました。
 単線区間にホーム1面、頭上に新幹線の駅、という形なんですね。
 見づらい画像ですが、ホームにはわりと大勢の客が待っていました。新幹線からの乗り換え客が多いということやね。
 新花巻からは、3号車指定席にも4人ぐらい新たに乗り込んできました。
 ちなみに、「はまゆり1号」は新花巻9時25分発です。
 関東方面からであれば、東京6時04分発の東北新幹線「やまびこ51号」に乗って来ると、新花巻でこれに乗り換えることができます。

















↑10時06分に遠野(とおの)へ着きました。
 ここで下車する人が結構多かったです。下車したのは、観光客らしき方々が多かったです。
 私は、「はまゆり」号の乗客は基本的に釜石まで行く人ばかりなのだろうと、勝手に思い込んでいました。(得意の思い込み
 『遠野で降りる人が多いんだなぁ』と、新鮮な発見ができました。



↑遠野にて。ここで対向列車とも行き違い。



↑遠野に停車した際に、運転士が乗務員室の遮光カーテンを下ろしました。
 『ということは、この先、トンネル区間が続くのだろうな…』と予想できますね。



↑遠野を出ると、次は、釜石のひとつ手前の小佐野まで約40分ノンストップ(停車駅無し)で突っ走ります。
 ※対向列車との行き違いで、駅に止まることはあります。



↑確かに、トンネルが連続する区間がありました。
 険しい山道を乗り越えていく感じで、「はまゆり」号はたくましく走り続けました。



↑陸中大橋に着きます。「はまゆり」の通過駅ですが、対向列車待ちのために運転停車しました。
 車窓から見るだけなのですが、周りをすっぽりと山々に囲まれた場所のように見えました。
 私が中学生のときに学校の図書室で借りた〝鉄道の本〟に、この陸中大橋駅で撮影された写真が1枚載っていたのを覚えています。
 夕暮れの陸中大橋駅を遠望する構図でした。駅にディーゼルカーが停車しているのが写っていて、いい感じの写真でした。
 『この駅へ行ってみたいなぁ』と、単純にそう思ったものです。





↑陸中大橋にて。運転停車中に撮影。
 この構造物は…、かつて、鉱石の積み込みが行われていた、ということを物語っているんやんなぁ?
 優良な鉄鉱石を産出する鉱山が、釜石の製鉄を支えてきたのですね。釜石線の時代も、それと共にあったのだろうと思います。



↑陸中大橋。
 行き違いの対向列車、快速「はまゆり4号」(盛岡ゆき)が姿を見せて、停止することなくそのまま通過して行きました。
 


↑陸中大橋。
 運転停車が終わって発車した車窓から、駅の出入り口付近を撮ってみました。
 無人駅であるし、ちゃんとした〝改札口〟なんて呼べそうなものは無いみたいでした。
 たぶん…だけど、この駅って、昔は賑わいのある大きな駅だったのだろうなと思います。なんか、切ないなぁ…









↑終点・釜石に到着します。





↑盛岡から約2時間15分です。10時58分に釜石へ着きました。
 これで、花巻~釜石間を結ぶ釜石線(90.2km)を走破したことになります。



↑JRのホームからすぐ目の前に見えた、三陸鉄道(南リアス線)のホーム。
 南リアス線は、釜石~盛を結ぶ線。(釜石から大船渡方面へ結ぶ線です)
 JR山田線と同様、南リアス線も津波被害により一部区間で運転ができない状態が続いています。





↑釜石駅前のようす。



☆釜石駅の駅舎、きれいになりましたね

↑今回撮影した、JR釜石駅。


↑昨年(2012年)2月に撮影。
 青年部会のボラで大槌町を訪ねたとき、移動の貸し切りバスの車内から無理して写した、当時の釜石駅。

◆               ◆               ◆               ◆               ◆


↑今回撮影。釜石駅の改札口付近。
 発車案内表示板には、釜石線の時刻は案内されているけれど、山田線(宮古方面)の枠には「運転を見合わせております。」の文字。

◆               ◆               ◆               ◆               ◆

10時58分に釜石へ着いた私ですが、釜石からは、運休の山田線に代わる路線バスを乗り継いで、宮古へ行こうと思っています。
便数が決して多くはない路線バスなので、乗り継ぎ時刻をしっかり調べてやって来ました。
釜石駅前を12時00分に発車する「道の駅やまだ」ゆき、のバスに乗ることにしています。

10時58分に釜石へ着いて、バスの発車が12時00分だから、釜石駅前でちょうど〝1時間待ち〟です。
もちろん、じっとベンチに座っている必要は無いので、駅前に見えた「サン・フィッシュ釜石」や「シープラザ釜石」へ入って、ぷらぷらと見て歩きました。
ほんまに、市場みたいな感じの商業施設なんですね。
釜石駅前にこういう市場があるという情報は、ネットでもすぐに分かるので、私も旅行前にチェック済みでありました。
海鮮丼を出してくれるお店の情報もあったので、私もひそかに楽しみにしていました。
白状すると、釜石での〝1時間待ち〟は、『観光するよりも、海鮮丼だな』と考えていました。

で…、目星を付けていたお店へ行ってみたのだけれど、そもそも食堂のお店は開店が11時30分~って書いてあることに、現場で初めて気付く…
『ありゃ、まだオープンしていないのか
うっかりしてました。てっきり、朝から開いているものだろうと、思い込んでいました。

とにかく、バスの発車時刻が12時00分です。これは動かせない。
それも、早めの行動で、バス停で待機しておきたい性分なので、こりゃあ海鮮丼を食べている時間は無さそうかな~。
「三陸の海鮮丼」と「バスの時刻」のどっちを選ぶか?
今回の私は、迷わずにバスです

そんなわけで、今回は時間的に難しいと判断し、海鮮丼は次の機会のお楽しみ に繰り越すことに決定。
私は再び釜石駅へ戻り、手っ取り早く「駅そば(立ち食い)」をすすって昼飯にしました。

かくして、1時間待ちのひとときは過ぎ去り、私は発車時刻5分前には駅前のバス停にスタンバイ完了しました。


(つづく)




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