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2007年通信簿 31 渡辺俊介

2007-11-16 00:53:59 | 千葉ロッテ

31 渡辺俊介 投手 31歳 年俸1億1000万円

【2007年成績】 25試合 9勝6敗0S 防御率2.44 177回 154被安打 14被本塁打 34与四球 3与死球 93奪三振 被打率.237

今年は10勝には届きませんでしたが、その防御率からも分かるとおり安定したピッチングができました。
ここ一番の勝負弱さもありましたが、むしろ小野よりも不憫さを感じる今年の渡辺俊でした。

前半戦は一昨年の15勝を上回るのではと思うほどの好調さを見せてくれました。
課題だった制球力も安定し、緩急を使った彼本来のピッチングが出来ていたからこその結果だと思います。
球威で抑えるのではなく上下左右、そして前後の三次元で打者を翻弄するのが渡辺俊の真骨頂ですから、制球力こそ彼の命です。

恵みの雨 (5/2 オリオン村)

ここでも触れているように、私は渡辺俊の好不調のバロメータは死球の数だと考えています。
もちろん四球の数も彼にとって重要な値ですが、すっぽ抜けるような形での死球が増えるということはボールを自在に制御できていないことになります。
今年の死球は僅かに3個、四球も1試合あたり1.7個ですから彼にとっては思うがままのピッチングが出来たと言っていいと思います。
こうなった時の渡辺俊は手のつけようがなくなりますので、チームトップの8完投も頷けます。
それにも関わらず9勝にとどまったのは味方打線の援護が無かった、これに尽きるでしょう。
ソフトバンク戦のサヨナラ被弾に代表されるような惜しい試合が中盤戦にあったこと、これが渡辺俊にとってもチームにとっても大きな痛手でした。
この痛恨の一発を警戒しすぎてコーナーを狙いすぎ、これが前半戦に比べて後半戦の方が制球が乱れた印象に繋がっているのだと思います。
シーズントータルで見れば堂々たる成績を残しており、終盤戦からCSにかけての投球をすれば自ずから勝ち星は転がってきますので、打線の援護がなくとも焦らずペースを乱さないことが彼にとっての課題でしょう。

不満もあります。
その最たるものは負けが込んだ時に「実はぎっくり腰だった」と言い訳をしたことです。
もちろんそれも理由の1つでしょうが、相手に弱みを見せるような発言は慎むべきです。
これは打たれた時こそマウンドで強気の表情を見せるべきと言うのと同じ意味合いであり、弱気な言動は無意識のうちに逃げのピッチングに繋がりますし、相手につけ込む隙を与えることになりかねません。
根拠のない空威張りは困りますが、今年の渡辺俊ぐらいの成績を残しているのであれば局所の失敗などは気にせずに、常に胸を張った態度でいて欲しいと思います。

アンダースローであるが故に、年齢からくる足腰の衰えがピッチングに与える影響は非常に大きいと思います。
ベテランの域にさしかかってくる来季にどういったピッチングができるのか、その上体の沈み加減に注目しながら来季も応援していきたいと思います。


【オリオン村査定】 1億1000万円 → 1億4000万円 (△27%)

 

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来期は? (HJM)
2007-11-16 07:51:39
好投のワリに勝ちがつかないゲームが多かったです。
シーズン序盤は雨に嫌われることが多かった。
(私の千葉遠征初日は雨で中止。2日間予定とっておいてよかったって感じです。ちなみに観戦したのは5/2でした)
交流戦の対中日戦で、何かを見透かされた様な連打・大量失点負けから、歯車が狂い出した上、救援投手が打ち込まれ勝ちを逃す『不憫』ぶりでした。
来期について、非常に評価が難しいです。
もちろんローテには入って、悪くても10勝はしてほしいのですが、年々、相手の慣れ+俊介自身の衰えみたいなものが相まって居る気がしております。
うーん、ローテの3番目に居座ってほしいのですが、ビミョーな不安が付き纏っております。
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Unknown (柏マリーンズ)
2007-11-16 09:21:42
来シーズン、私は何の心配もしていません。左バッターへの、アウトコース低めへの球が、俊介の生命線です。昨シーズンはそこに決まる事が少なく、あの結果でしたが、今シーズンは一昨年ほどではないにせよ、そこに球が来ていました。

俊介が少なくとも5個は貯金しないと、チームの浮上は見込めません。円熟期に入れるかどうかが別れる来シーズンだと思います。
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負けない投球を! (富山マリン)
2007-11-16 11:01:33
今季の渡辺俊は昨季の不調から見事立ち直った1年でしたね。

不調も2年も続くとズルズルいくところなので1年で取り戻したのは来季以降に向けても大きかったと思います。



今季の渡辺俊は防御率が示す通り、安定した投球だったと思います。相手エースと投げ合って好投しながら敗れたという試合もあり不運な面も確かなありました。

しかし成瀬がシーズン中「見方が点を取れなくても僕が点をやらなければ負けない」と言ってました。敢えて渡辺俊だから厳しい事を言いますが、好投しても結果『負け』ではダメなんです‥来季は『負けない投球』が求められると思います。



昨季、WBCに出て不調に陥った事を考えるとオリンピック予選は最終選考で落選してほしいと思ってますが、無理でしょうね…。
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恵まれない俊介 (ビタミンM)
2007-11-16 22:07:30
今季は投球内容はよかったと思いますが、これで9勝というのは寂しいです。打線の援護がないのは相手のピッチャーが強いのとばかり当たっていたので仕方ないと思います。あとは9勝のうち8勝が千葉マリンなのでもっとビジターの試合では援護して欲しいです。
来季また調子が悪くならないか心配です。WBCのときもかなり調子を崩して散々な結果でしたが五輪の予選のときも同じことにならないで欲しいです。というより、プロの選手でも入れないと勝てない日本代表が情けないです。
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お返事 (オリオン)
2007-11-17 01:38:29
>HJMさん
確かに今年は雨男でしたね。
CSも雨の中での登板でしたので、まさにレイン渡辺でした。

来季10勝できるかどうか、これが彼にとっての分水嶺になるかもしれません。

>柏マリーンズさん
まだ衰えてもらっては困る投手ではありますが、それも本人の意識次第だと思っています。
昨年のように何をとち狂ったのかスピードを求めるような考えをしだすと、間違いなく短命で終わると思います。
今年軌道修正したので、たぶん大丈夫だとは思いますが・・・

>富山マリンさん
確かに負けは負けですが、小野と違って自ら首を絞めるような試合が多かったわけでもないので、こればっかりは巡り合わせのような気がします。
ただ本人もそうですが、援護がないことをあまり周りも含めて意識しすぎるとかえって悪循環に陥りますので、やはり自然体がいいでしょう。
一昨年はむしろ「大量援護の俊介」でしたし。

>ビタミンMさん
WBCと違って五輪予選は開幕直前にはならないと思いますので、あまり影響はないのではと楽観視しています。
とは言え疲労が残ることは確かですから、日の丸を過剰意識して無理をしないこと、これだけはお願いしたいと思います。
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