ちゃちゃ・ざ・わぁるど

日記と言うよりは”自分の中身”の記録です。
両親の闘病・介護顛末記、やめられないマンガのお話、創作小説などなど。

神への復讐。その最前線~Angel Beats!

2017年07月08日 19時51分20秒 | コミック・アニメ
久しぶりに少年ジャンプとは全く無関係のアニメレビューです。
そしてもう7年も前の2010年作品なのでネタバレしまくりますのでヨロシク。

そしてコレはかなりコアなアニメなので
商業誌派生のアニメ中心に見ている人には縁遠い作品ではないかいな・・・

ちゃちゃも普通(普通ってなんだよ?)にしていれば決して見ることはなかったと思う。
何せ完全アニメオリジナル、後でゲーム化されたり、前日譚がコミカライズされたりというのはあったが
コアなゲーマーでないと中々知らないような人が作ったアニメだから。
じゃ、何故見たのか? 決まってるでしょ、主人公役が神谷浩史さんだからよ(笑)やっぱり。

アニメでは主人公でありながらリアルでは扱いが非常に低いのが不思議なところ・・・神谷くんなのに。
コミカライズにはほぼ登場しないし、ゲームでも主人公なのに声の出番がかなり少ないらしい・・・神谷くんなのに。
画像検索では女子キャラばかりひっかかる・・・神谷くんなのに!

まあ・・・ギャルゲーではないけど、可愛い女の子が戦線のリーダーだったり
バンド組んで劇中歌を演奏、歌ったりしてそのCD化なんかもされてたりしますから
・・・てか、男性向けの作品だからかな・・・

というわけで、アニメ「Angel Beats!」(エンジェルビーツ)です。



ストーリーは主人公の音無結弦(おとなしゆづる)が見知らぬ学校の敷地内で突然目が覚める?ところから始まります。

音無結弦<ゲームの主人公っぽい、真っすぐで思いやりあふれる優しい少年>

姓以外の一切の記憶がない音無は、突然舞い込んだ世界で
もう一人の主人公仲村ゆりと出会い、いきなり「ここは死後の世界」と知らされ、
半ば強制的にこの学校の生徒会長である”天使”と戦う”死んだ世界戦線”に加入させられ
わけわからん内に戦闘に巻き込まれてしまいます。
なんせ死後の世界だからこれ以上”死なない”。
ふんだんに重火器が登場し、”天使”相手に普通なら何十回死んでもおかしくないバトルが展開され
撃たれ切られ潰され吹っ飛ばされ血まみれになりズタボロになり
でも数時間後には傷はきれいになおってしまう。
戦線には多くの仲間がいて、何もわからない音無を気遣い快く迎えます。
中でも日向秀樹(ひなたひでき)は真っ先に受け入れてくれてすぐに親しくなった気のいい少年。

仲村ゆり<戦線のリーダー。頭が良く統率力抜群でリーダーシップを振るう気の強い、そして健気な少女>
CV櫻井浩美(さくらいはるみ・他作品はメインキャラ少な目でよく知りません・・・)


日向秀樹<わかりやすくて調子のいいいじられキャラ。でも陽気ですごく気持ちのイイヤツ>
CV木村良平(黒子のバスケ・黄瀬涼太、夏目友人帳・西村悟)


そんな不思議な”死後の世界”で彼らが”天使”と戦う理由は
生前悲惨な人生を送らされたことにより、自分の人生を受け入れられず
理不尽に終わらされたことに対する”神”への復讐。
この学園は”神”が作ったNPCと呼ばれる魂のないエキストラたちに混じって
楽しい学園生活を送ることで理不尽な人生を忘れて”消滅=成仏”するシステム。
でも、ゆりたち戦線のメンバーは自分に理不尽な人生を与えた”神”に復讐するまでは
死んでも死にきれないと思い、平穏な学園生活を送らせようとする生徒会長=”天使”に抗います。
”天使”も理不尽なまでに強く、防御力は鉄壁でもちろん死なない。
学園生活を拒み戦いを挑んでくる戦線にとって凄まじい脅威となっています。

が・・・実はその裏にはとんでもない思い違いがあった。

このシステムを作ったのははるか昔に存在した正体不明の少年らしく、
・・・結局その正体はわからずじまいでしたが
”天使”も実は天使ではなくものすごいド天然の魂を持った元人間・立花奏(かなで)。

”天使”立花奏<感情の起伏の少ない、自他ともに認める天然系で超不器用な少女。戦闘力はずば抜けて高い>
CV花澤香菜(ニセコイ・小野寺小咲、ワールドトリガー・木虎藍、貧乏神が!・桜市子)

ある未練があって成仏できなかっただけで、
彼女はみんなに普通に生きていれば謳歌するはずだった普通の学園生活を送らせてあげて
満足して成仏させたいと思っていただけだったのでした。

彼女は主人公の音無とは生前は一度もあったことはなかったけれど
彼とは深い縁があってこの世界で彼に会えることを望んでいた。
そしてそれに引かれたのかどうか、音無はこの世界に入り込んだ。
他の誰もが生前の理不尽な人生の記憶がありそれを呪ってこの世界に留まるのに対し
音無だけは記憶を失くしていて
しかもその失った記憶を取り戻した時、
自身も理不尽な死を迎えたはずだったのに、最後の最期に人生に満足して死んだことを思い出し
そして”天使”=奏の思いを知って協力する道を選びます。

・・・とまあ、実は実に壮大なテーマで人生を説く物語なのですが
普段のシーンはボケ、ツッコミ、ドタバタギャグの連続で笑いの渦に巻き込まれる展開。
バカとアホばっかりの日常と、突然の戦闘シーンに突入する非日常の入り混じり。
何にせよメチャクチャスケールの大きいジャンルの振れ幅の広いファンタジックな作品です。

原作はその筋ではカリスマと呼ばれるゲームシナリオライターの麻枝准(まえだじゅん)さん。
通称だーまえ。めっちゃアタマの切れる超イケメンの氏は
今拡張型心筋症に冒され、闘病しながら仕事を続けているという・・・
さあ、ご本人は”理不尽”と思われているのかどうか。
イヤ、そうは思っておられないでしょう。作品を見ればわかります。
どんな人生もたった一度の自分の人生で、生まれ変わったとしてもそれはもう別の人生、
だからどうであっても受け入れる強さを持って欲しいと訴えているんだとわかりますもの。
ご自身がそんな病気をお持ちだからこそ、それはきれいごとではなく真理だと思えるのかも。

もっとも本作が作られた時点ではまだ発病しておられなかったと思われますが・・・。

まさか、作者の麻枝氏ご本人が最終的には心臓移植するしかない重い病気にかかるとは
これはなにかの符合なのか、神の差配なのかと思ってしまいますね・・・

作品のOP、EDの作詞作曲も手掛けていてその多才ぶりには感嘆のひとこと。
オープニングもそうですがエンディングは登場人物が一人ずつ増えていく映像がトメ絵で描かれていますが
劇中での途中参加、途中退場にあわせて増えたり減ったり。演出としてはまあよくあるパターンですが。

これは第4話。
でも、最終話は全員そろったところから一人ずつ消えて行き、最後は音無だけが残ります。

ラストシーンで一人”消滅=成仏”しなかった彼はその後どうなったのか。
アニメは思わせぶりな現世のシーンが少しだけ流れて終わりますが
他の媒体ではその後学園に残って生徒会長になった姿が描かれているとか。
でも、アニメはこれで終わってていいのだと思います。
第二期を望む声も高かったそうですが、これはやらないほうがいいと思うなあ~。
完全に完結していますもん。先の物語を作るより、アニメを見た人に託す方がいいと思う。

見終わって思い返すほどにじわじわと来る。麻枝さん、泣きゲーの第一人者とはよく言いました。
わかっていてもぐっときてしまいます。これはお勧め作品です。
ここまでネタバレしといてお勧めもなんですが。

神谷くんキャラではちゃちゃ的にはダンチで夏目イチバンですが
音無くんもいいですね~・・・なんて凄いヤツなんだ・・・。
少年モノの主人公だから、いい奴なのは当然の設定なのかもしれないけど
だから少年マンガ、少年モノは好きですわ、後味が悪くならないもの。爽やかですもん。

しばし、寝かせてからもう一周したいと思っております。

ちなみに、神谷くん作品鑑賞中の「物語」シリーズは観るの結構根性いるので今休止中。
「月詠(つきよみ)」は主人公の典型的2Dネコミミ少女っぷりがぐいぐい来過ぎで休止中。
次にチャレンジは「神曲奏界ポリフォニカ」ちょっと古い2008年作品
続編「神曲奏界ポリフォニカ クリムゾンS」2009年作品
それと「シャイニング・ハーツ ~幸せのパン~」2012年作品
・・・・・
いやあ・・・主役多いなあ、ホンマ。さすが一線級人気声優さんだわ。
見る作品多くて嬉しいけど中々大変だったりもする。
主人公じゃないけどメインキャラ含めれば
「デュラララ!!」とか「進撃の巨人」とか・・・いやもう挙げるだけで大変。

というわけでカミヤる日々はまだ当分続きそうです。

とりま、今回これまで・・・お粗末!!


「おそ松さん」にも出てるけどね
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする