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沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【Jun_21】「生」そのものを丸抱えしようという折り目正しさ

2017-06-25 | ACT!
gojunko第4.5回目公演@早稲田theater_option
『はたち、わたしたち、みちみちて』『ウミ、あした』


『はたち、』も『ウミ、』も女性2人の会話劇なんだけど、
人間の普遍的な部分を表出しようとしていて好感。

前作不完全な己たちもそうだったのだけど、
そこにあるのは人間が本来持ち得ている真摯な感受性…といったもの。

先入観に流され、社会的慣習に流され、周りの目に流され、
本来感じている生き物としての鋭い感性が摩耗しがちな社会生活の中で、
もっとビビッドに、もっとクリアに、自身の命を輝かせよ…というメッセージが、
gojunkoの劇作からは伝わってくる。

もちろん、『はたち、』も『ウミ、』も女性特有のねちっこい感情が
ウィット富んだセリフの応酬で浮き上がってきて、素直に楽しめる作品なのだけど、

それ以上の射程の長さが鑑賞後ずっと突き刺さっていて、何とも言えない思いに。

それは、その背景にある劇作家自身の生き様が透けて見える…というのもあるのだけど、
生まれてきた以上「生きる」ことにもっと感度を上げていこうや!という、
「生」そのものの謳歌がドンと伝わってくるのだ。

特に『ウミ、』におけるカノン熱唱のシーンには、
そのメッセージが凝縮されていて目頭が熱くなった。
男だとか、女だとか、そういった性差を超えた
「生まれてきてしまった」負い目をひたむきに成就しようという、
地上の存在に成り切ろうという、不完全な自己への不完全ゆえの完結
「生」そのものを丸抱えしようという折り目正しさに、ハッとさせられるのだ。

27日まであと4ステ。

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