弁理士の日々

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東京でアフガン国際会議

2009-12-07 00:14:16 | 歴史・社会
昨日、伊勢崎賢治氏は何を?で紹介したとおり、6日のサンデーモーニングに出演した伊勢崎氏が「先週、(アフガニスタン)政府首脳やNATOの関係者が東京に集まり、非公式の会合が開かれた。」と発言していました。

その後、この件についてネット検索を行った結果、以下の状況を把握することができました。

東京でアフガン国際会議始まる タリバンと対話の道筋探る
『アフガニスタンにおける国民和解と和平の道筋を探る国際会議(主催・世界宗教者平和会議、協力・外務省)が23日から3日間の日程で東京都内で始まった。出席者の安全確保や、自由な討議を保証するために会議は非公開とされているが、外交筋によると、反政府武装勢力タリバンとの対話、和平交渉がどのような条件下で可能になるかが中心議題となる。
 日本政府は既にアフガンへの50億ドル(約4500億円)の民生支援を表明しているが、会議の結果を日本の中長期的なアフガン和平貢献策に反映させる方針。
 会議にはアフガン、パキスタン、サウジアラビア、イラン、欧州連合(EU)などの代表が参加。アフガンからはタリバンとの和平交渉を担当するスタネクザイ大統領顧問ら、日本からは犬塚直史参院議員(民主党国際局次長)、伊勢崎賢治東京外大大学院教授(元アフガン武装解除日本政府特別代表)らが出席した。
 一定の合意が得られた場合は最終日に岡田克也外相に提言書を手渡すほか、声明を発表し、記者会見する。(共同)
2009/11/23 10:17 【共同通信】』

日本はアフガン和平貢献の中心に 各国代表らが提言
『アフガニスタンや周辺諸国の代表を招き、23日から都内で開かれていたアフガンの和解と平和に関する国際会議(主催・世界宗教者平和会議など)は最終日の25日、「アフガン和平構築で日本は中心的役割を果たすべきだ」などとする提言書をまとめ、岡田克也外相に手渡した。
 会議は、アフガンから反政府武装勢力タリバンとの和平交渉を担当するスタネクザイ大統領顧問らを招き、非公開で開催された。提言は、和平交渉進展に向けて、タリバンに一定の影響力があるとされるサウジアラビアのアブドラ国王らの協力を期待し、イスラム諸国の一層の関与を要求。
 タリバンメンバーが和解に応じて暴力を放棄すれば、タリバン幹部らの資産凍結を命じた国連安全保障理事会決議からメンバーの氏名を削除するよう国連に求めた。
 日本政府は既にアフガンへの50億ドル(約4400億円)規模の民生支援を表明しているが、これとは別に、提言を中長期的な和平貢献策に反映させる。(共同)
2009/11/25 22:15 【共同通信】』

アフガニスタンの和解と平和に関する円卓会議 ~「支えあう安全保障(Shared Security)」をめざして~
『伊勢崎さんがイニシアチブを発揮して開かれたアフガン和平東京会議ですが、あまり情報がないと思います。そこで、参加者の合意で採択された「提言」を、全文掲載します。』

ざっと様子を把握することができました。
この国際会議が、アフガニスタン政府、米国政府、タリバーン勢力にどのような影響力を有しているのか、その点はわかりません。少なくともアフガニスタンの政府首脳の一人が出席し、日本政府が関与していることも明らかです。米国政府も、この会議に期待しているかもしれません。
タリバーン勢力はどうだろうか。
伊勢崎氏の発言に従えば、日本はアフガニスタンにおいて中立国として扱われています。その通りであれば、タリバーンにも影響を及ぼせるかもしれません。

会議の結論は日本の岡田外務大臣に手渡されています。受け取った日本政府が、本気になって取り組むかどうか、事の成否はそこにかかっているかも知れません。
最近の鳩山政権は優柔不断が目立ちます。
せっかく「日本の力を発揮してくれ」と関係各国から期待されているのに、日本自らが一歩を踏み出さなかったら何も生まれません。

ここはぜひ、鳩山政権に踏ん張ってもらいたいところです。
そして伊勢崎賢治氏を全権代表として使節団を送り込みましょう。伊勢崎氏は、「カネも出すけど口も出す」というやり方で、関係先をまとめていく能力に長けた人です。日本は総額50億ドルを拠出する腹を固めているのですから、このカネをできるかぎり有効に交渉パワーとして使うべきです。
日本自衛隊も、非武装の監視団として名誉ある地位を占めることができると思います。

なお、以下のような情報も見つかりました。
アメリカ、裏ルートでアフガニスタン・タリバンと交渉
By Azaz Syed
火曜日、2009年11月24日
イスラマバード:
記事原文
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