弁理士の日々

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NHKプロフェッショナル・瀬谷ルミ子さん((2)

2009-04-24 20:48:13 | 歴史・社会
4月21日NHK「プロフェッショナル」「武装解除・瀬谷ルミ子」について、前回記事にしました。そこで書き足りなかった点、その後わかったことについて、もう一回記事にします。

瀬谷さん本人のブログ以外にも、プロフェッショナルの司会者である茂木さんのブログ(茂木健一郎クオリア日記)、住吉さんのブログ(すみきち&スタッフブログ)も見つかりました。

番組の中で、瀬谷さん自身が今までも危険をかいくぐってきていることがうかがわれました。

現地で兵士に取り囲まれ、銃を向けられても
「この人は銃をこちらに向けているけど、本当に撃つか撃たないかとか、危険かどうかというのが大体わかるようになってきたので、向けられても、絶対に撃たないだろうとかと思うと、気持ち的にはそんなに怖かったりはしないですね~」(すみきちさんのブログから)
度胸がすわっています。

プロフェッショナルの道具として取り出したカバンの中に、マラリアの薬が入っています。今までマラリアに8回も罹患しているというのです。マラリアにかかりそうになるとわかるので、早めに薬を飲むこともあるそです。

現地では、出された料理には必ず口を付ける、それが信頼を得るために必要だそうです。井戸から汲まれた水が泥にまみれていても、とにかく口を付けます。

番組の最初で、世界の紛争処理の専門家から、瀬谷さんが高く評価されていることが紹介されていました。正確には覚えていないのですが、瀬谷さんは相手の心の中にスッと入って気持ちを通じさせる能力が高いのだ、といった評価でした。

伊勢崎賢治氏は著書「武装解除」の副題を「紛争屋が見た世界」としています。
世界のどこかで紛争が起き、国連が介入すると決めた場合、速やかに派遣団を集めなければなりません。まずトップグループの人選が進み、選ばれた人たちが、実働部隊を速やかに集めます。このとき、紛争解決の実力と実績を持ち、なおかつすぐに馳せ参じることのできる人たち、これを伊勢崎氏は「紛争屋」と呼んでいるのです。
この定義に従うと、瀬谷ルミ子さんは世界的に優秀な紛争屋さんである、ということが言えそうです。


瀬谷さんが学んだイギリスの大学院が、ブラッドフォード大学紛争解決学ということで、前回も紹介したように大西健丞さんと同じ大学院です。専攻まで同じかどうかは確認できませんでしたが。
そこで、大西健丞著「NGO、常在戦場」をひっくり返して、どんな大学院か確認しようと試みました。
しかし、大西さんの著書からは大学院のことはよく分かりませんでした。こちらの大西さんに対するインタビュー記事が、著書の記述と一致しているようです。
大西さんは1993年頃にこの大学院に学んでいました。瀬谷さんは2000年頃でしょうか。お二人が学んだ時期はだいぶ離れてはいますね。

また、ブラッドフォード大学の日本語ページでも、瀬谷さんの言葉が紹介されていました。
「ブラッドフォード大学紛争解決学への留学を希望される方へ
ブラッドフォード大学の紛争解決学の修士課程は、その後私が平和構築の分野で仕事をしていくための道を開く貴重な経験となりました。
自分の故郷を紛争から立ち直らせるため、既に現場で行っている仕事の分析力を磨くため、将来国際協力の仕事をするため─ 様々な理由で世界各地から集まる同級生たちとの日々。刺激的かつ、自分が何をしたいのか見つめ直す機会でもありました。信じた道に進むための選択肢のひとつとして、一度考えてみるのも良いと思います。」

アフリカ平和再建委員会のサイトで、瀬谷さんが紹介されていました。
「4月21日(火)放送のNHK番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」に、2000年~01年にかけてARCルワンダ事務所代表だった瀬谷ルミ子さんが紹介されます。
瀬谷さんは、中央大学在学中にARC事務局ボランティアをしており、卒業後、英ブラッドフォード大学院へ進学。その後、ARCルワンダ事務所代表として、内戦後の女性のための職業訓練プロジェクト(洋裁、バナナ工芸品)を現地団体ARTCFとの協働で運営してきました。(ホームページ)」
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