弁理士の日々

特許事務所で働く弁理士が、日常を語ります。

特許料引き下げ情報

2008-01-06 12:01:52 | 知的財産権
1月6日の日経朝刊によると、特許庁は特許料の引き下げ幅を決めたようです。

特許料(請求項0項のときの基本料金)
       新料金  現行料金
1-3年    2,300円   2,600円
4-6年    7,100円   8,100円
7-9年   21,400円  24,300円
10年以降 61,600円  81,200円

また、特許出願料が16,000円から15,000円に引き下げられるようです。審査請求料は変わりません。

この情報に関して、2点ほどコメントがあります。

(1) 現行料金では、7-9年の特許料に対して10年以降の特許料が急に高くなるので、特許を10年以降まで維持することに躊躇がありました。今回の値下げは嬉しいのですが、10年以降の特許料の下げ幅をもう少し大きくして欲しかったように思います。

(2) 「現行料金」というのが、実は2本立てになっています。上に記載した「現行料金」は、平成16年4月1日以降に審査請求を行う出願に適用されます。平成16年3月31日までに審査請求をした出願は異なった料金で、1~9年は上記現行料金よりも高い金額となっています。す。詳しくは特許庁のページにあります。
そのため現在は、特許料を納付する手続のたびに「この特許はいつ審査請求したか」を確認し、料金を決定しなければなりません。納付書には審査請求日を記入しないので、特許庁出願ソフトも正しい特許料が判定できず、たとえ間違った特許料を納付書に記載しても出願ソフトはチェックしてくれません。とても危険です。
今回の料金改定に伴って、この「2本立て」を止めてくれるとありがたいのですが、その点は新聞記事からは読み取ることができません。
コメント (2)
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