ヒューマントラストシネマ渋谷でローレル・キャニオン絡みの映画を見てきました(以下、ネタバレ気味です)。
「ローレル・キャニオン 夢のウエストコースト・ロック」はウェストコースト・ロックの聖地、ローレル・キャニオンの歴史を映像とインタビューで振り返ります(この映画館での上映は終了しています)。登場するミュージシャンはザ・バーズ、ママス&パパス、CSN&Y、ドアーズ、バッファロー・スプリングフィールド、ジャクソン・ブラウン、ジョニ・ミッチェル…。個人的にはジョニ・ミッチェルの若い頃の姿が見られて嬉しかったです。透明感が半端なく、才能がキラキラしています…。ジム・モリソンのカリスマぶりも凄いし、ママキャスの存在の大きさも。CSN&Yもけっこう詳しく取り上げられていましたね。綺羅星のような才能が奇跡的に集まり、半ば共同体のようにして音楽を生み出していく…まさに魔法のような場所でした。しかし、この映画ではその闇の面も映し出しています。ドラッグ、カルト、いくつかの死…。いつしか魔法は消え失せ、イーグルスの「ホテル・カリフォルニア」の誕生とともに、幸せな時は終焉を迎えます…。
「エコー・イン・ザ・キャニオン」はジェイコブ・ディランの(ボブ・ディランの息子)がエグゼクティブ・プロデューサーを務めています。こちらも錚々たるミュージシャンが登場…トム・ペティ、ブライアン・ウィルソン、リンゴ・スター、エリック・クラプトン、ミシェル・フィリップス、ジャクソン・ブラウン、…ジェイコブ・ディランは聞き手も務めています。レジェンド達が当時のミュージシャンが相互に影響を与え合っていた様子を語ります。とりわけラバーソウル→ペット・サウンズ→サージェント・ペパーズの話が面白かったです。一方で当時のサウンドをアレンジしたトリビュートライブの映像も。ライブにはベックやノラ・ジョーンズ、フィオナ・アップルなどが出演しています。世代の異なるミュージシャンたちを結びつける往年のカリフォルニア・サウンドはいまだ輝きを失っていません…ローレル・キャニオンから生まれた音楽は特別なものだった、ということを思い知らされます。クラプトンが天国とまで言った夢のような場所から生まれた夢のようなサウンドは今の時代にも通じています。
鑑賞後は例によって甘いもの…ということで、近くの「リンツ・ショコラ・カフェ」でソフトクリームショコラをいただいてきました。少々お高めではありますが、濃厚かつなめらかで美味しゅうございました。そろそろ冷たいものが美味しい季節になりましたね…。