ユーロスペースで「アートのお値段」を見てきました。
アートのお値段・・・なかなかに刺激的なタイトルですが、アートとお金の関係について、アーティスト、オークショナー、ギャラリスト、評論家、コレクターといった関係者へのインタビューを通じて探るというドキュメンタリーです。タイトル同様、刺激的な内容の映画でした。ところで、この監督さん、ルイス・カーンの息子さんだったんですね・・・(以下、ネタバレ気味です)。
この映画ではアートに関わるさまざまな職種の人々が登場します。にしても、同じくアートを扱いながらも、その立ち位置によってこうも考え方が違うのか・・・というのが、驚きを超え、半ばブラックユーモアのような様相を呈しています。著名なアーティストも登場。最初は600ドルで売った作品が、その後、高騰し、「せめて花でも送らんかい」、と買い手に詰め寄るラウシェンバーグ。「俺の作品は家じゃない、金なんて汚い」と言い切るゲルハルト・リヒター。作品が多すぎると希少価値が、と言われて「モネやピカソにも作品創りすぎるなって言うのかよ」と反論するジョージ・コンド。なかにはマーケットを睨みながら制作しているアーティストもいるようですが、この映画に登場していたアーティストは大方、違う次元で生きているようです。ゲルハルト・リヒターは作品が美術館に収められることを望んでいました。が、オークショニアは美術館に収納されて陽の目を見なかったら?墓場みたいなものよ、と言います。アーティストにとって、そして作品にとって幸せなのは、はたしてどちらの道なのか・・・。
アートとは何なのか?アートのお値段って?そして、アートの価値とは?いずれも、永遠の謎だろうと思います。にしても、自分がこれまで好んで観てきた現代アートに、「安く買って、高く売る」というビジネスモデルがちゃんと確立していたことを目の当たりにしてしまうと、何だか複雑な気分でした。資本主義の世の中にあっては、アートは作品でもあり、商品でもあったのですね・・・。所有することは関与すること、株を買うのも関与、と言っているコレクターもいました。関与すること、にはえも言われぬ刺激があるのかもしれません。とはいえ、最終的には、ある登場人物のこんな言葉がやはり心に残りました。「アートは尊い」と。アートの価値って結局、プライスレスかもよ・・・と、どこぞのCMを思い出したりもしたのでした。
アートのお値段・・・なかなかに刺激的なタイトルですが、アートとお金の関係について、アーティスト、オークショナー、ギャラリスト、評論家、コレクターといった関係者へのインタビューを通じて探るというドキュメンタリーです。タイトル同様、刺激的な内容の映画でした。ところで、この監督さん、ルイス・カーンの息子さんだったんですね・・・(以下、ネタバレ気味です)。
この映画ではアートに関わるさまざまな職種の人々が登場します。にしても、同じくアートを扱いながらも、その立ち位置によってこうも考え方が違うのか・・・というのが、驚きを超え、半ばブラックユーモアのような様相を呈しています。著名なアーティストも登場。最初は600ドルで売った作品が、その後、高騰し、「せめて花でも送らんかい」、と買い手に詰め寄るラウシェンバーグ。「俺の作品は家じゃない、金なんて汚い」と言い切るゲルハルト・リヒター。作品が多すぎると希少価値が、と言われて「モネやピカソにも作品創りすぎるなって言うのかよ」と反論するジョージ・コンド。なかにはマーケットを睨みながら制作しているアーティストもいるようですが、この映画に登場していたアーティストは大方、違う次元で生きているようです。ゲルハルト・リヒターは作品が美術館に収められることを望んでいました。が、オークショニアは美術館に収納されて陽の目を見なかったら?墓場みたいなものよ、と言います。アーティストにとって、そして作品にとって幸せなのは、はたしてどちらの道なのか・・・。
アートとは何なのか?アートのお値段って?そして、アートの価値とは?いずれも、永遠の謎だろうと思います。にしても、自分がこれまで好んで観てきた現代アートに、「安く買って、高く売る」というビジネスモデルがちゃんと確立していたことを目の当たりにしてしまうと、何だか複雑な気分でした。資本主義の世の中にあっては、アートは作品でもあり、商品でもあったのですね・・・。所有することは関与すること、株を買うのも関与、と言っているコレクターもいました。関与すること、にはえも言われぬ刺激があるのかもしれません。とはいえ、最終的には、ある登場人物のこんな言葉がやはり心に残りました。「アートは尊い」と。アートの価値って結局、プライスレスかもよ・・・と、どこぞのCMを思い出したりもしたのでした。