国立西洋美術館で「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」を見てきました。
もう見られないかと思っていた展覧会ですが、ありがたいことに会期延長してスタートしました。一寸先は闇、というか何が起こるかわからない今日この頃、早めに行ってきました。ロンドン・ナショナル・ギャラリーの国外での所蔵作品展は何と世界初だそうです。そして、今回展示される作品はすべて日本初公開。これは行っておかないと後々まで後悔してしまいそう・・・。
ロンドン・ナショナル・ギャラリーのコレクションはその質の高さ、幅の広さから「西洋絵画の教科書」とも言われるそうです。この展覧会では、そのコレクションを「イギリスとヨーロッパの交流」という視点から紹介しています。展覧会はイタリア・ルネサンス絵画から始まります。クリヴェッリの「聖エミディウスを伴う受胎告知」に目を奪われます。レーザー光線が飛ぶ受胎告知図という斬新さもさることながら、ディティールが凄い。ところで、聖エミディウスって誰かというと・・・この街の守護聖人だそうです。街の模型図を持って立っているのがそのお方。次はオランダ絵画です。ここはやはりフェルメールとレンブラント・・・「ヴァージナルの前に座る若い女性」の謎めいた表情。レンブラントの「34歳の自画像」は彼が名声を高めていた時期の作品らしく、自信に満ち溢れています。その次はイギリス肖像画、そして、グランド・ツアーにまつわる作品。カナレットの「ヴェネツィア:大運河のレガッタ」のどこまでも続く空と運河。続いてスペイン絵画。ここはやはりムリーリョの「窓枠に身を乗り出した農民の少年」と「幼い洗礼者聖ヨハネと子羊」。ムリーリョって少年を描かせたら世界一かも・・・。続く風景画とピクチャレスクの章にはターナーの「ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス」が。ザ・ターナーみたいな作品です。輝くような朝焼けの光、この世を超えた光景。フランス絵画の章にはモネやルノワール、そしてラストにはゴッホの「ひまわり」。SOMPO美術館のひまわりはこのひまわりの模写だそうですが、こちらはより花が重々しい感じ。ゴーギャン曰く「完璧な一枚」だそうです・・・。
そんなわけで、ヨーロッパ絵画の旅を楽しんでまいりました。イタリア、オランダ、スペイン、イギリス、フランス・・・ヨーロッパも一衣帯水なのでしょうか・・・。
この日は「内藤コレクションⅡ 中世からルネサンスの写本 祈りと絵」も見てきました。昨年秋にもコレクションの展示がありましたが、今回は15~16世紀の西ヨーロッパで制作された作品が中心となっています。「時禱書」に由来するものが多くを占めていますが、これがまた素晴らしい・・・月並みな表現ですが、心を洗われるようでした。鮮やかな青、華やかな朱、煌めく金・・・祈りの小宇宙・・・。
もう見られないかと思っていた展覧会ですが、ありがたいことに会期延長してスタートしました。一寸先は闇、というか何が起こるかわからない今日この頃、早めに行ってきました。ロンドン・ナショナル・ギャラリーの国外での所蔵作品展は何と世界初だそうです。そして、今回展示される作品はすべて日本初公開。これは行っておかないと後々まで後悔してしまいそう・・・。
ロンドン・ナショナル・ギャラリーのコレクションはその質の高さ、幅の広さから「西洋絵画の教科書」とも言われるそうです。この展覧会では、そのコレクションを「イギリスとヨーロッパの交流」という視点から紹介しています。展覧会はイタリア・ルネサンス絵画から始まります。クリヴェッリの「聖エミディウスを伴う受胎告知」に目を奪われます。レーザー光線が飛ぶ受胎告知図という斬新さもさることながら、ディティールが凄い。ところで、聖エミディウスって誰かというと・・・この街の守護聖人だそうです。街の模型図を持って立っているのがそのお方。次はオランダ絵画です。ここはやはりフェルメールとレンブラント・・・「ヴァージナルの前に座る若い女性」の謎めいた表情。レンブラントの「34歳の自画像」は彼が名声を高めていた時期の作品らしく、自信に満ち溢れています。その次はイギリス肖像画、そして、グランド・ツアーにまつわる作品。カナレットの「ヴェネツィア:大運河のレガッタ」のどこまでも続く空と運河。続いてスペイン絵画。ここはやはりムリーリョの「窓枠に身を乗り出した農民の少年」と「幼い洗礼者聖ヨハネと子羊」。ムリーリョって少年を描かせたら世界一かも・・・。続く風景画とピクチャレスクの章にはターナーの「ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス」が。ザ・ターナーみたいな作品です。輝くような朝焼けの光、この世を超えた光景。フランス絵画の章にはモネやルノワール、そしてラストにはゴッホの「ひまわり」。SOMPO美術館のひまわりはこのひまわりの模写だそうですが、こちらはより花が重々しい感じ。ゴーギャン曰く「完璧な一枚」だそうです・・・。
そんなわけで、ヨーロッパ絵画の旅を楽しんでまいりました。イタリア、オランダ、スペイン、イギリス、フランス・・・ヨーロッパも一衣帯水なのでしょうか・・・。
この日は「内藤コレクションⅡ 中世からルネサンスの写本 祈りと絵」も見てきました。昨年秋にもコレクションの展示がありましたが、今回は15~16世紀の西ヨーロッパで制作された作品が中心となっています。「時禱書」に由来するものが多くを占めていますが、これがまた素晴らしい・・・月並みな表現ですが、心を洗われるようでした。鮮やかな青、華やかな朱、煌めく金・・・祈りの小宇宙・・・。