今日の考え事〈applemint1104〉

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「NHKスペシャル・戦後70年ニッポンの肖像 豊かさを求めて」第2回の感想

2015-06-01 17:53:48 | テレビ

戦後70年の日本の歴史を振り返り、世界で有数の経済成長をした日本はその後バブルになり、土地や株の値段が暴騰し
その後一気に弾けて、不良債権の塊みたいになってしまいました。
そして金融機関がバタバタ倒れ、その後始末に大変な時間がかかりました。経済は低迷し、「失われた20年」となってしまいます。

その間に世界の後進国が成長し、アジアでは中国韓国が台頭してきました。
日本の電気製品メーカーは追い打ちをかけられ、進む方向を見誤ったりして衰退してしまいます。
番組の中ではそういった経過を説明し、経営者の人たちからその頃を振り返り、どんな意思を持って経営に携わっていたかを聞き出します。

新日鐵住金の名誉会長が話していたのが印象的でした。「7千人の人員削減をしなければならなかったが、雇用は絶対に維持しなければならないものと思っていた。株主より大事なのは雇用維持だと思ってその為に方策を立てていた」
と語ります。株主より人だと。

「うわー浪花節だな~」と思いました。日本的経営とは概してそういう物らしいですが、会社が立ち行かなくなってもいいのかなぁ。
一方、オリックスの宮内氏は「会社は経営することが社会奉仕になる。経済活動で社会の役に立っているのだから、利益を上げていくことが大事。それは株主中心に効率を上げること」
と言っていました。
これは私もそう思いました。でも、これはグローバルな考え方だそうです。
その考えを推し進めていった日本は、小泉内閣の頃から非正規社員解禁の流れになり、雇用が不安定になってしまいました。

番組の中で初めて知りましたけど、日本の驚異的な経済成長っていうのは、実は要因があって、一つに戦後の人口ボーナスがあったからだそうです。
戦後人口が増え、その人たちが労働し富を蓄積し、企業への再投資になって倍々で富が増えたのですね。
すごくラッキーな要素があったのです。

しかし今はそうじゃありません。
日本は後進国から追い上げられ、人口減少と財政赤字の断崖絶壁にいます。
これからどうして道を切り開いていけばいいのか…
ゲスト二人の方は「ここ2~3年が勝負所」と口を揃えて言っていました。
堺屋さんは「次の日本のテーマは、楽しい日本」だと言います。どんな日本なのか…ちょっと想像できませんが。

ともかく、新しい次の産業を創出して、それが世界に広まるような大きなものを生み出せば、日本は生きていける、とそう聞こえました。
米国もアップルとかグーグルとかマイクロソフトとか一部の新興的な大企業が米国を支えているのです。

は~っ…と見ていましたが、相当厳しい局面にいるのは間違いないですね。
この番組で、日本がどんな間違いをして来たか、どんな恵まれた環境にいたかなど断片的に知ることが出来ました。
けれど目新しいことはほとんど無く、未来の道の険しさが思い知られて気持ちが落ちこみました。
このシリーズはまだまだ続くようです。これから心が躍るような何かが出てくるといいですね。



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