今日の考え事〈applemint1104〉

自分の体験やニュース、テレビドラマや映画などについて感じた事を素直に書いて行きます。

「恋する母たち」1話の感想

2020-10-26 14:01:56 | ドラマ

一度見てムカムカが止まらなくなり、見るのを止めようと思いましたが後半それほどでもなくなって見終えました。
一体どこが原因だったのか確かめようと再度見てみました。

一話は大体登場人物の紹介なのですが、このドラマではもう短絡的と言うか、そのものズバリでした。
不倫や意識の高さをどんどんつなぎ合わせていきます。

普通の暮らしをしていた杏はある日突然夫が失踪してしまいます。
しかも女性と一緒に。駆け落ちです。杏は相手の夫と会い、モヤモヤをぶつけるのですが、その後自分からホテルに相手を誘って不倫します。
始まってから14分です。
かなり大胆です。
もう一人の女性、まりは高層階に住む主婦です。三人の子育てを頑張っています。夫は弁護士事務所を経営するやり手です。
林優子は大手会社に勤める宣伝部の課長。企画を次々ヒットさせ、社長のお気に入りで、女性一号の役員候補でもあります。

私が嫌なのは、どいつもこいつも夫がロクでもないことです。血も涙もないような奴ばかり。
杏の夫は会社のお金を騙し取って駆け落ちしました。女と歯の浮くような会話をメールでしている。
まりの夫は高層階に住む自分を勝ち組と思っていて「これ以下の階に住む人を見下ろすような地位にお前も就けよ」と息子に語っている。
しかも部下と浮気しています。
優子の夫は優しい銀行員だけど、小説を書くのに没頭している。

ある時彼女たちは息子のことで教師に呼び出されます。
「このままの成績が続くようなら自主退学をお奨めします」と言うのです。上から目線の管理者タイプです。
杏が「自主退学を進める権利が学校側にあるのですか?」と問うと教師の言い草がこうです。
「人間には能力というものがあります」「過度な劣等感を持つとその後の人生に影響します」「親としてどう向かい合うか考えて欲しい」
ですって!
こんな教師いるもんですか。私立の名門なのに。

作者の「男」の既成観念がこうなんでしょうね。権力のある男は中身がない。名誉欲や性欲に操られている。
人を見下すことで満足している、それが男だと。

でも落語家の今昔亭丸太郎はちょっと違います。彼は変わってはいるけど人間味があります。
丸太郎は何故か猛烈にまりにアプローチしてきます。独演会のチャリテイーの権利を自分で買ってそれをまりにプレゼントします。
まりは乗り気のしないまま独演会に行き、彼の素晴らしさを知ります。そして二人はドライブをしたりして徐々に距離が近づいていきます。
ちょっと引いたり冷たくなったりするのは丸太郎の計算なのか?そこが、まりは謎です。

全体のテンポはいいし、分かりやすいです。が、人物像が酷すぎて腹立ちが収まらないと言った所でしょうか。

夫が失踪して、その後いきなり14年飛ぶのですが、その間法的な夫婦関係と生活をどうしていたんだろうと疑問でなりません。

警察には相談したの?生活費は?夫の友人や親戚に尋ねて歩かないの?
そして、シングルマザーなのに息子を名門の私立高に入れている。
不思議なことだらけです。

しかし、まりがいい感じです。元々美人じゃないし、ふて腐れたダルい感じが独特です。
優子の家庭は息子が引きこもりの開き直りです。大体こういう息子って親に反発してるんですよね。
一人こういう子供がいると、親は仕事どころじゃなくなります。
優子は「女性第一号の役員候補」だそうですが…。いまさら?
どこの会社にも何割かは女性役員がいるご時世です。

20年くらい前の世の中の感覚かもしれません。
でも脚本家も原作者も還暦過ぎのベテランだから仕方ないのかな~
テーマソングのユーミンもそうだからトリプル還暦ってことです。あまり苛々せずに続きを見る事にしましょう。

 


「#リモラブ」2話の感想

2020-10-22 15:45:46 | ドラマ

他に書きたいものが見当たらないので2話の感想を書いてみます。

見終えた感じは「まー下らない」でした。誰も彼も本気なのか冗談なのかわかりません。
しかしこのご時世、深刻になっていてもしょうがありません。こんな気の抜けたどうでもいいようなドラマが意外と楽しく気晴らしになります。
今週も引き続きSNSで檸檬というどこの誰かも分からない相手とやりとりをしている大桜美々でした。
一日15分くらいのたわいないやりとりが心の支えになって、いつしか恋心を抱いています。

檸檬から送られた画像はブルーインパルスの飛んでいく様子でした。
それは美々の会社から見た大空と一致します。つまり檸檬はこの会社にいる誰かです。
美々は部下の八木原が檸檬だと勘違いして「会いたかったです!」と女の顔をして言ってしまいました。
今週は八木原と富近にその事がバレて、どこの誰か分からない人に恋するなんて不自然だ、会って人間として付き合わなければ駄目みたいな事を言われます。
が美々は聞く耳を持ちません。

そうして5ヶ月が経ち、相変わらず「草もち」こと美々と檸檬のやりとりは続いています。
がある時、美々が花の画像と共に意味深なハートマークを送ってから返事が来なくなってしまいました。悶々とする美々。
やがてやって来た檸檬の返事は「会いましょう」でした。

美々は社内にいるだろう檸檬を探し始めます。
以前「僕の尿酸値は2,59」という会話があったのを思いだし、健康診断表の社内データを片っ端から調べました。
すると4人の該当者が…。岬、五文字、朝鳴部長、深杉です。
美々は彼らを集めます。「檸檬は好きか」「草もちの葉っぱを食べるか」などの質問をして檸檬が誰か探ろうとします。なんと、該当したのは朝鳴でした。

美々は最後の方で居酒屋へ駆け込んで朝鳴に「会いたかった、檸檬さん!」とまたまた馬鹿な真似をしてしまいます。

がその前に紆余曲折あり、美々は檸檬に別れの言葉を告げてしまいます。
返ってきたのは、長い別れの文でした。そこにはこの数ヶ月間のコロナ禍での不安な心境、他の人たちに対する気遣いが素直な文章で綴られていました。
おそらくこの時、美々の気持ちは解き放たれたのでしょう。
コロナ禍という特殊な環境で頑張っていた自分。誰にも言えず千人の健康管理をがむしゃらにやっていた。
溜まっていたストレス、寂しさが一人の人の他愛ない会話によって癒された。
檸檬の別れが、ありのままの自分を認める気持ちになったのでしょう。
「誰だか分からない人への恋心」も、この環境下にあるから募ったのかもしれません。

ハッと何かが弾け、美々は一目散に賭けだしました。全力疾走です。
いつの間にか辺りは真っ暗になっています。そして居酒屋「おと」へ飛び込んで部長に一気に告白するのでした。

しかし2話で檸檬の正体が分かりました。なんと!青林です。
美々は屋上で地団駄を踏みながら「青林だけはいやー!」と妙な踊りを踊ります。
完全に頭の中で檸檬が理想化されて、現実を受け入れられないのです。なぜ青林が草もちとこうなったかの説明はされていません。

告白された部長が唖然とする場面で終わりましたが、来週は誤解が解けるようです。次は五文字の番のようです。
一人ずつ何かしら関わって美々の檸檬探しは続くのでしょうか。

脚本が水橋さんなんですね。なるほど。岡田さんかと思いましたよ。
波瑠さんはこの役が自分と重なる部分があって嫌だと言っていますね。どこが重なる部分なのか、推理して見て行くのも面白いですね。


「♯リモラブ」1話の感想

2020-10-17 15:42:16 | ドラマ

初見は、なんだこりゃーという感じでした。
他のドラマが避けているコロナ禍の状況をそのまま映し出しています。
今のご時世の様子を存分に取り入れているので、そうだよなーこれが今の普通なんだよなと少しおかしくなりました。

主人公はカネパルという千人の社員を抱える中堅企業の産業医です。
この会社の社員を対象に健康管理をする医者です。
大桜美々という女性は、仕事に厳しいのですが、健康管理室の独裁者と言われ、人を人とも思わない態度で「笑顔を見たら呪われる」と揶揄されています。
しかし実は7年前から婚活に励み色々な男性と付き合っては別れてきました。
その一人一人に食べ物の名を付けています。

心の中でだから許されるのでしょうが、口に出したら何か言われそうですね。
しかし何となく食べ物の名前が言い得て妙です。
ある男性は「最上のサイコロステーキ」と呼んでいましたが、サイコロステーキなのが面白い。あれって成型肉ですもんね。
そして美々の言い草が「いつか必ず最高のステーキが現れるはず」です。そういいながら28歳になりました。

自分の同僚にも食べ物のあだ名を心の中で付けています。人事部の人たちには「脂身の多いとんかつ」だの「その脇のしなびかけたキャベツ」とか。
極めて失礼ですが、まぁそう言われるとそんな気がしないでもありません。

しかし実は酷いあだ名をつけた社員たちにはちゃんと彼女がいます。部下の八木原は居酒屋の栞ちゃんと恋愛中です。青ちゃんにもいます。(営業部の我孫子さん)
青ちゃんは一々彼女が熱を出したのでどうすればいいかとか頻繁に美々に尋ねてきます。美々はギョッとして「ぇっ、萎びたキャベツのくせに彼女が?」
と引いています。

緊急事態宣言になり、町もオフィスからも人が消えました。どこもかしこもひっそりしています。会社はテレワークになりました。
美々は寂しさが募ります。「私は屁のかっぱ」「私は大丈夫」と虚勢を張るのですが、自分の部屋から見える夜空の星を眺めて涙ぐんでしまいます。

健康管理室には精神科医の富近先生がいます。彼女も婚活を頑張っていましたが、上手く行きません。あるゲームを美々に教えてくれました。
何の気なしに美々はそのゲームをしてみます。すると下手くそな人がいました。
「下手ですね」とつい声をかけてしまいます。「檸檬」という名のその人と、徐々にですがたわいない会話をするようになりました。

驚くのは「たわいない話」がとても新鮮だと言っていることです。
草餅の葉っぱを食べるとか食べないかとかいう話を、こういうのがしてみたかったと美々は有り難がるのです。
専門性の高い仕事をしている人はそういうのをする時間や余裕がないんでしょうか?
そして「朝起きてか5分」「昼どきに5分」「休み時間に5分」「寝る前に5分」檸檬さんとの会話をするようになって、美々の感情は高まっていきます。

緊急事態宣言解除になった5月末、美々が態度を変えます。
檸檬に「もう結構です」「ありがとう、今までお世話になりました」と一方的に絶交宣言してしまいます。

「どうせ味噌煮込みうどんだし」と言うのです。しかし不安がよぎります。自分は最高のステーキが現れるのを待っていたが、このままだと永遠に現れないのでは?
と焦ります。すぐに心変わりしてラインを送るのですが、何も返って来ません。

暫くして檸檬から来たのは好きな風景と言う画像でした。
それはどう見ても美々のいる会社からの風景です。美々が屋上に行くと、部下の八木原がいました。
美々は「あなたが檸檬だったんですね」「会いたかった」と先走って口にしてしまいます。

初回は登場人物と舞台の説明で、主役の性格を説明しないといけないから極端なシーンが多くなります。
テキパキが高じて変人みたいに描かれてますが、実は婚活に懸命な人間味ある人物と言うところでしょう。
あだ名つけるのはまぁいいとして、ラインの会話が偉そうです。なんだかなと思いました。
檸檬の返事を待ちわびるところなんかは、初心ですよね。しかし今まで多くの男とデートしてたんだから、こんなにウブなのはおかしいですよね。

多くいる社員の一人が「檸檬」なのだとしたら、次からは檸檬探しの旅みたいになるのでしょうか?
今の状況を暗くならず受け止めて新しい生活として前向きに描いているのはいい印象ですけれど、どんな展開になるか予想がつきません。

檸檬は誰でしょうか?一番らしくない人だとしたら、岬でしょうね。または尊敬する大学病院の先生とか。
そこから思いがけない急展開があるとしたら…なんかナギサさんっぽくなってきますね。(笑)

 

 

 


「天使にリクエストを」3・4話の感想

2020-10-13 10:52:18 | ドラマ

何か引っかかるドラマだったので改めて見直してみました。
余命幾ばくもない人の最後の願いを叶える団体を倍賞美津子演じる佐藤和子が主催しています。
1億を資金にした財団法人です。そのメンバーが、寺本(志尊)とか、亜花里(上白石)、そして元刑事の島田(江口)です。皆それぞれ訳ありの人たちです。

彼らはロウソクの最後の瞬きのような、人生最後の願いを応援するという目的で動いています。
先週は一人のホームレスの老人の身の回りの整理を手伝うという話でした。
武村はちょっと風変わりな老人です。病院を退院した老人に付き添って、島田ら三人はアパートへ行きました。

武村は何故か他の人と違うのです。今までも日雇いなどして同じ境遇の人たちと共同生活していました。いつも小説を書いていました。
それが誰にも見せたくない秘密の小説だと言うのです。他の人ともちょっとした衝突で小説を破られたり…

そんな彼が告白したのは、自分は45年前の世間を騒がせた爆弾事件の犯人だと言うのです。
45年前というと、実際は左翼の活動家たちが色々な所で爆破テロを起こしていました。
三菱重工ビル事件とか、新宿の交番事件とか…
どの件か分かりませんが、なんと、島田が直感で老人のアパートを調べると、部屋の地下が爆弾製造室に改造されていました。
ここで今も爆弾を作っていたのでした。彼はシェアハウスで爆弾を抱えて騒ぎを起こします…。

さて話は変わり、今週は島田に起きた不幸な事件の話です。
過去に、島田と情報協力者との間で小競り合いがありました。相手の拳銃が暴発して、たまたま側にいた島田の息子が流れ弾に当たって亡くなってしまいました。
このことで夫婦は離婚しました。今もまだわだかまりがあります。
元妻はどうしても島田を許すことが出来ず、また向き合う事も出来ず二人とも心の傷を引きずっていたのです。

元妻の父親は肺がんであと僅かの命。最後の願いは秩父の寺を歩く巡礼の旅でした。
メンバー全員で付き添って一緒に秩父を巡礼することになりました。
父親は島田に「どうかちゃんと娘と向き合って欲しい」と最後の力で迫ります。
それをきっかけに自分を振り返り、泣きながら妻に詫びる島田でした。

そんな父親ですが、翌日にはすっかり娘もその夫も分からなくなっていました。孫もまだ生きていると思っています。
これは認知症なのかわざと惚けたのか、見ている側は分かりません。

やがて父親は旅立ちます。そしてわだかまりの解けた島田と元妻は並びながら手を握り合うのでした…。

全体に不思議な感じの話です。

息子を流れ弾で死なせてしまうというのがどうも解せませんでした。ストーリーの為とは言え、残酷です。
物語りなんだからと言われても、一人のしっかりした少年がものの数分で亡くなってしまうのは見ていてつらかったです。
事故の前に、父親と息子は店でハンバーグを食べ、二人の会話は楽しいものでした。息子はしっかりした頭のいい少年でした。
「お父さんと食べたからハンバーグが美味しかった」と言っています。
「お母さんを悲しませないでよ」と言ったその言葉が別れと最後の願いになってしまいました。
島田は息子に刑事らしいところを見せたくて男と争ったのだと最後に述べています。

全てが裏目に出てしまいました。
こんな経験をすればば誰だっておかしくなります。長い年月を経なければ癒されないでしょう。
それを最後の望みである父親の巡礼で解決させるというのも、無理やりだなぁと思います。

前の週の爆弾犯の生き方も悲しかったし、今回はもっとです。人間の切なさや愚かさ、悲しさを描くドラマなのでしょう。
焦点がそこに当たっています。NHKらしいと思う由縁です。
「事件の涙」のコンセプトとも被るような…

心躍るのはエンディングの音楽とCGです。マイクロバスが疾走する絵とジャズがマッチしています。
これだけを何度も見たくなります。
来週は最終回。この団体の秘密と主催者の生死が描かれるようです。

 


「東京タラレバ娘2020」の感想

2020-10-09 14:39:22 | ドラマ

もうあれから3年も経つのですね あのタラレバ女子たちにその後どういう話があるのか興味もなかったけれど、録画したのを一応見てみました。

するととても丁寧な作りで、所々出てくる自己解説みたいなセリフは筋が通っていました。
あらすじはこんな感じです。

…3年前、根拠のない「タラレバ」の話でしょっちゅう集まってはウダウダと酒を飲み交わしていた3人組。
2013年の東京五輪決定の時、2020年にはそれぞれどんな未来が待ってるのかと、無邪気に想像していました。
相手を見つけて幸せな家庭を持ち子供が授かってるかもしれないと。

 

けれど7年後の自分たちはその想像を裏切っていました。
ネイリストの香は、元彼のバンドマンと別れられず都合のいい女を続けていましたが、けじめをつけて元同級生と結婚しました。
小雪は仕事に生きがいを見つける女です。が、過去の不倫相手の丸井のことがまだひっかかっています。
倫子は、ドラマを書いてもパッとせず相変わらず低空飛行です。でも図書館職員の朝倉と付き合う事になりました。
穏やかで優しい彼といいムードです。まだ結婚には行っていません。

思い切って倫子が自分からプロポースの言葉を言うと、相手は乗ってきました。たちまち、結婚が決まりました。
結婚式の衣装選びや新居への引っ越しなどで大忙しです。

 

3人で飲んでいると店にフラリとKeyが現れました。彼はハリウッドで注目の新人になっていました。
3年前から倫子たちが代わり映えしていないのをからかわれますが、でも今の倫子は幸せいっぱいです。
Keyは「もし結婚式に元彼が奪いに現れたらどうする?」と意味深なことを言うのでした。ぎょっとする3人。

しかし、倫子と朝倉の結婚式当日、挙式の最中に、ななんと、扉が開いてそこにいたのは朝倉の元カノでした。倫子から奪いに来たのです。
朝倉はこともあろうに彼女と手を繋いで式場から逃げて行きました。ウェディングドレスをたくし上げて後を追う倫子。
しかし追いつかず、逃げられてしまいます。

半日後、倫子の携帯に朝倉から送られてきたのは「ごめん。償いはする。内気で内向的な彼女があそこまで勇気を奮って来てくれたことに気持ちが動いた」と言う言葉でした。
倫子は自分の一体どこがいけなかったのかと荒れ、飲み潰れます。

倫子に付き合い一晩を飲み屋で過ごした香が家に帰ると、そこに義母が待っていました。夫は一晩中胃腸炎で苦しんだのだそうです。
結婚したらもう自由の身ではなくなることに気づく香。
義母に家の中を仕切られて、大切なドライフラワーまで捨てられてしまった香は家を出ます。

一方、小雪はカフェオープンの準備に忙しくしていました。しかし孤独を身に染みて感じています。
マッチングアプリの婚活で知り合った男と会い、寂しさのためか一夜を共にしました。
でもそこから始まるだろうと期待した恋は始まりませんでした。

傷心の中、倫子はKeyと会います。
Keyに向かって「あんたなんかと出会わなければよかった」「あんたが私をもっと捕まえてくれればこんな事にならなかったのに」と愚痴を投げつけます。
Keyは「またタラレバか」「今のアンタは最高にかっこ悪いよ」と言って立ち去ります。

最後、倫子は早坂にKeyがロスに帰る前に会いに行くように進められます。
倫子はKeyに会い、「タラレバじゃなくて、『たから』にすべきだった」「Keyに出会ったから今がある。一杯後悔したから前に進める」
と前回の愚痴を訂正しました。Keyも素直になります。「本格的に役者をやって行こうと思ったのは倫子のせいなんだよ」「今度またあんたに会いに帰って来るから」
と二人の気持ちは通じ合います。

10月。香のお腹には新しい命が誕生していました。小雪はカフェを開き、順調です。3人はそれぞれ新しい道を歩きながら友情も続いています。
おそらく10年後、20年後…40年後も。

という内容でした。

 

朝倉が出て来た時には「この人は今有名になりつつある脇役だ」と思っていたのできっとこれは何かあるぞと思いました。そしたら案の定…

 

20代に無邪気に未来の自分を夢見て「普通に結婚して子供もいて幸せな家庭を作っているだろう」と思っていたのに、三者三様さまざまな現実がつきつけられていました。
「結婚してもとてつもなく一人を感じている」香。「仕事が生きがいだけど、孤独を感じずにはいられない」小雪。
「また一人迷子になってしまった…愛する人と結ばれて幸せな家庭を作る。当たり前に手に入る普通のことだと思っていた。でもその普通がもはや奇跡なんだっつーの」という倫子。

しかし倫子は「タラレバ」ではなく「たから」と思考を入れ替えて前に進むことを選択しました。
33歳の決意がそこにあります。

手強い現実と向き合い折り合いながらも、自分を見捨てず明るく生きて行こうという覚悟が見えます。
「仕事しててもしなくても結婚しててもしなくてもタラレバつまみに飲みたい夜もある」
欲しいものを手に入れるのが幸せ。いつまで経っても終わらない、いつまでも手に入らない物を求めて生きて行く。欲にまみれて生きて行こう!
と30代になった大人の開き直りがそこにありました。なるほど、着地点はそこか。

ここまで情けない話もそうないだろうけど、いやこれ以上の不幸や不遇はあるかもしれません。この人達は平均よりやや下の不幸さで視聴者を慰めているのかもしれません。
でも、この続編はもうないだろうな。あるとしたら、中年ですっかり環境の変わった別の話だろうな、と思うのでした。