これは人気ドラマだったようですがとにかくそれも過去の話、新シリーズは15年ぶりに戻って来た派遣社員の話です。
先週は破格のドタバタでした。
ドアを大前春子が電気ノコギリで切り裂いたり、何故か船舶免許を持っていて土壇場で船を操縦するという「大前春子のための大前春子による大前春子の一人舞台」でした。
今回もそれに漏れなく、冒頭のナレーションはドクターXのパクリ「例えば…」など言い回しもそっくりです。
皆で一緒に踊れるようなダンスも取り入れて、やる気満々です。
二週目はプレゼンテーションの話でした。
新米派遣が入ってきて、千葉という派遣社員は意気込みは誰よりもあるのですが、残念ながら派遣と正社員の違いが分かりません。
企画を立てるとファイトを見せますが、「派遣の仕事は補助なのよ」と先輩派遣にたしなめられます。
コピーやお茶くみを惰性でやる姿に、私は昔の自分の姿を見てうんざりしました。
その昔、事務員は「女の子」と呼ばれ、容姿のいい人が採用の基準の一つになる時代でした。現代が羨ましい。
しかし大前春子の能力はそんじょそこらの派遣ではない。あっと驚く処理能力です。まるでスーパーマン。
今回は京橋庵というソバの名店のコラボ商品の企画開発です。
大前はすぐに「最近のコンビニや大手スーパーの類似商品の一覧があるといいのでは」と助言して仕事を始めますが、
たちまち作ってのけます。(秘書みたい)
派遣社員の女の子は社史編纂誌をまとめています。
その中からヒントを見つけだして「つゆの味を変えられるソバ」はどうかと考え出します。
主任の企画の一つとして自分のも出して欲しいと頼みます。(こういうのもアリなんかよ?)
「あなたのおソバ」という企画は上に認められ京橋庵の目にも止まります。
しかし派遣が作った案だと知れて会社の中で一騒動。
こっそり涙を流す千葉に「派遣は与えられたことをこなするだけ」
「やりがいなどという目に見えない不確かなものが契約に含まれていないのはむしろ喜ぶべきこと」
「ここで流す涙も派遣同士で慰め合うのも無駄」と大前は言い切ります。
実は大前は京橋庵に派遣していた事があって何かがあったらしいのです。何があったかは伏せられています。
プレゼンの時に急に「あなたのおソバ」の企画を京橋庵から求められ、大前はたちまち企画書を作り直し提出!(ものの数分)
それを会場に届ける時もなぜか配達の免許を持っている彼女は自転車に飛び乗って颯爽と書類を届けるのでした。
そして京橋庵の役員達の前で大前がプレゼンをします。が、文章の最後を言い切らずに寸止めします。
主任が「派遣だから責任を持てないので言い切れないんだ」と気づいて語尾だけを主任が付け加えます。これは嫌みかい。
最後の方で京橋庵の社長が大前に告白します。「私はあんたに負けたくない一心で京橋庵を支えてきた」と。一体何があったんだろうか。
京橋庵はコラボ商品の件を検討するという返事が来て皆で喜び合います。
最後にエレベーターの前で社長が意味深な言葉を残して去ります。大前が何か二言呟きましたが、何度聞いても聞き取れません。
わざと言ったのかわざと濁したのか。
長々書きましたが大前のスーパーぶりが分かる飛ばしっぷりでした。
何か起きてもそれが大前の過去と結びつき伝説をあぶり出してしまうという(笑)
これはドクターXを意識したものなんでしょうか。
でも今回の話はどこかで見た話のようでしたね。ソバの企画なんかそう大したものではないし。
大前の行く先々、無能な社員がいて相対的に素晴らしく見えるというものなんでしょうか。
派遣の仕事人を慰めているのか、派遣という働き方に抵抗しているのか、大前がすごいほどちょっぴり悲しくなるような
そんなドラマでした。力の入った脚本ですね。これがどこまで続くか来週も見てみます。