イケメン王宮のイベント、「Dreaming Princess」
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ユーリ編 スウィートエンドです
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以下ネタバレ
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ユーリ「カレン様、俺の願い聞いてくれる・・・?」
私は耳元にユーリの吐息を感じながら、尋ねる。
「願いって・・・・・・?」
掠れる声を辿るように、ユーリの唇が首筋へと降りてくる。
ユーリ「カレン様を独り占めさせて」
「ユーリ・・・・・・」
ユーリの言葉に身体が火照ると、ユーリは指先を脚の隙間に滑り込ませた。
「あっ・・・・・・」
(シャンパンのせいかな・・・・・・)
(なんだかいつもよりも・・・・・・)
ユーリ「カレン様・・・」
名前を呼ぶユーリに私は、ぎゅっと抱きついた。
「ユーリ・・・離れないで」
「もっと側にいて」
ユーリは私の言葉に応えるように抱きしめてくれると、優しく囁いた。
ユーリ「うん、離さないよ・・・カレン様」
翌日・・・―。
運ばれた朝食を口に運びながら、国王が話し出す。
国王「本当にウィスタリアの方々を呼んで良かった」
「ありがとうございます」
にっこりと笑うと、国王はフォークを置いた。
国王「どうだ、今夜も泊まって行かないか?」
「それは・・・・・・」
(城に戻らないと、皆のことも心配だし・・・)
周りで一緒に朝食を取っていたジルとレオを見ると、気づいたジルが穏やかに答える。
ジル「では、ユーリもいる事ですしプリンセスだけ泊まられてはいかがですか?」
レオ「そうだね。俺たちは城に戻るから」
すると国王は上機嫌そうに顔を綻ばせる。
国王「そうだ、そうしたらいい。なぜなら・・・」
国王「今夜は滅多に見られない綺麗な星が見られるのだよ」
「え?」
星と言う言葉に、私は目を瞬かせた。
(もしかしてそれって・・・あの星・・・?)
朝食を取り終えると、歩きながらユーリが先ほどの事を話す。
ユーリ「びっくりしたねーもしかしてあの願いが叶う星かと思ったよ」
「うん・・・・・・」
国王の話では、明日はこの国では有名な星が見れる日なのだという。
「イタズラはされないみたいだけど、また願い事をする星なんだね」
ユーリ「まあ、星に願い事するのはどの国でも言い伝えとしてあるみたいだから」
「そうだね」
微笑むも、私はユーリと離ればなれになった事を思い出し少し不安になった。
(でももし願い事をして、またイタズラされたら・・・・・・)
ユーリ「どうかした?」
「ううん、なんでもない」
(関係ないかもしれないけど、星を見ても、何も思わないようにしよう)
考えていると、ユーリが足を止めた。
ユーリ「ねえ、カレン様」
ユーリ「せっかくだし、星を見る時間まで城下に行ってみない?」
ジルとレオを見送った後、ユーリとカレンは城下へ来ていた。
ユーリ「他の国を見るって、結構楽しいね」
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にっこりと笑うユーリに、私も思わず微笑み返すと・・・。
「ユーリっ・・・!?」
「あの、ユーリ・・・・・・」
不意にユーリが私の手をさらった。
ユーリ「大丈夫。誰もカレン様のことプリンセスだって分からないよ」
握られた手が気になり辺りを見渡すと、誰ひとりこちらを向いていない。
(そっか・・・この国だと私の事を知っている人はいないんだ)
ユーリ「ね」
ユーリに微笑みかけられて私の胸に嬉しい気持ちが溢れる。
「うん・・・・・・」
ユーリ「あ、カレン様顔が赤いよ」
ユーリ「わかりやすい」
私は少しはにかむと、握られた手をぎゅっとした。
「だって、嬉しいから」
(なんだか、普通の恋人みたいで・・・)
ユーリは私の仕草に驚いたのか少し目を開くと、やがてからかうように言った。
ユーリ「でもさ、カレン様」
ユーリ「誰にも見えないようにしてあげてもいいよ?」
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「え?」
ユーリはにやりと笑うと、私の手を引いて・・・。
道から外れた小道に入ると、ユーリが私の背を壁側に寄せる。
ユーリ「ここなら誰にも見られないでしょ?」
間近に迫るユーリの顔と、二人きりの空間に私の鼓動が響き始める。
「う、うん・・・・・・」
今にもユーリに聞こえてしまいそうな気がして鼓動を抑えながら答えると、
ユーリはくすくすと笑った。
ユーリ「もしかして、どきどきしてる?」
「えっ?」
見透かされた言葉に、私は視線を逸らす。
「だって・・・好きな人といたらどきどきくらいするよ」
ユーリ「そうだね」
言うとユーリは私の手を自分の胸にあてた。
その瞬間、手からユーリの鼓動が伝わってくる。
(あっ・・・・・・)
見上げると、ユーリが僅かに頬を染めていた。
ユーリ「俺もどきどきしてる」
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「うん・・・・・・」
(ユーリも私と同じ気持ちでいてくれたんだ)
見つめているとだんだんとユーリの顔が近づいてくる。
私は理解したように、そっと目をつぶった。
「・・・っ・・・・・・」
唇に、優しいぬくもりが落とされる。
ユーリは唇を離すと、私の瞳を覗き込むように見つめる。
ユーリ「好きだよ、カレン様」
「私も」
答えた瞬間、抱き寄せられ今度は深い口づけを落とされた。
(どうしよう・・・ずっとこのままユーリといたい)
その時、今夜見上げる星のことを思い出してしまう。
(願ってしまいそう・・・・・・)
そうして楽しい時間も過ぎていき・・・―。
ユーリと私は星を見上げていた。
国王「綺麗だろう」
星を眺めるように言ってくれた国王が上機嫌で話す。
「はい、とても」
そこへこの国の執事が、国王に耳打ちをした。
国王「ああ分かった」
国王「じゃあ、私はこれで失礼。好きなところでゆっくり見て行きなさい」
「ありがとうございます」
答えると隣にいたユーリがこっそりと言う。
ユーリ「カレン様、いいところ見つけたから来て」
ユーリが連れて来てくれたのは、誰もいない静かな場所だった。
穏やかな夜風が、草木を揺らす。
ユーリ「綺麗だね。カレン様」
「うん・・・・・・」
夜空に目を細めるユーリを見ると、私は少し俯いた。
(あまり、見ないようにしなきゃ)
(また、願い事をしてイタズラでもされたら・・・・・・)
すると私の様子に気が付いたユーリが、星からこちらに視線を向ける。
ユーリ「どうしたの?・・・星の話をすると、カレン様寂しそう」
「だって・・・・・・」
私は困ったように見せると、小さく呟いた。
「ユーリとこのままいたいって願いたいけど」
「また、星がイタズラして離れ離れになったら嫌だから」
すると、ユーリがにっこりと笑う。
ユーリ「願わなくたっていいよ」
ユーリ「いつか俺が叶えてあげるから」
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「ユーリ・・・・・・」
見上げるとユーリが微笑みかけてくれている。
(願わなくても、ユーリの願いを叶えてあげられなくても)
(ユーリは私のことを好きでいてくれるって感じる)
私は想いを募らせると、思わずユーリに抱きついた。
ユーリ「カレン様っ・・・・・・」
(今まで、どうして不安に思っていたりなんかしたんだろう)
「ありがとう、ユーリ」
ユーリは少し驚いたものの、私の身体をぎゅっと抱きしめてくれた。
ユーリ「うん」
ユーリのぬくもりを感じ、私はイタズラな星のことを思った。
(イタズラされなかったら、こんなに思いを伝えたりしなかったな・・・)
ユーリの抱きしめる腕が更に強まる。
(もしかして、本当は気付かせてくれたのかな・・・)
(だとしたらお礼を言わなきゃ)
私は、そっと目を閉じた。
(ユーリの気持ちを教えてくれて、ありがとう)
夜空には、二人の恋を見守るかのように星がきらきらと瞬いた・・・。
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おわり
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