徒然なるまままに

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館蔵春の優品展 水墨画・古筆と陶芸(絵画) 五島美術館

2007-04-03 | 絵画
館蔵春の優品展 水墨画・古筆と陶芸(絵画)
2007年3月31日から5月6日
五島美術館

昨年も訪れたが、今年も春の優品展を訪れた。

水墨画は、前期(3/31-4/15)、後期(4/17-5/6)で展示替えがある。

前期は、下記の3点。
・布袋図 愚中周及筆 見心来復賛 室町時代・14世紀 (画像)
絵の愚中周及(1323―1409)は、美濃(岐阜県)出身の臨済宗の僧。布袋の姿を、筆線を省略し、流麗な筆致で一気に描く。見心来復(1319―91)は、周及の中国の留学先での同門の禅僧。儒学や詩文に優れていたという。
この布袋図、柔らかな筆使いが日本的。点で描かれた顔の造作がいい。
・梅画賛 一休宗純筆 室町時代・15世紀 康正二年(1456)賛 (画像)
京都大徳寺の禅僧一休宗純(1394―1481)による梅樹を描いた自画賛。康正二年(1456)、63歳の時の作品。絵も書も、独特の自由闊達な筆致を示す。一休は、奇矯の風来僧で知られ、自由濶達に走る筆法が特徴。
一休宗純の画といい、賛といい、自由闊達な筆致は絶妙。
・重要美術品 黄山谷像 伝 如水宗淵筆 蘭波景し(1419-1501)賛 室町時代・15-16世紀
如水宗淵(?-1459-?)は雪舟の弟子とされる人物。宋時代の文人 黄山谷(黄庭堅 1045-1105)を描く。宗淵の画風は筆致が弱く、雪舟の影響を感じない洗練した画面を生み出している、との解説。

なお、
後期は、
・蘭竹図 伝 鉄舟徳済筆 室町時代・15世紀
・重要美術品 雪嶺斎図 僊可筆 麟仲祖祥他賛 室町時代・16世紀
・猿図 僊可筆・「布袋和尚」一行書 雪村周継筆 室町時代・16世紀

4月28日から5月6日が
・国宝 源氏物語絵巻 鈴虫一・鈴虫二・夕霧・御法 平安時代・12世紀
今年は、復元模写も展示される。
・源氏物語絵巻 鈴虫一・鈴虫二・夕霧・御法 復元模写 平成17年(2005)作
 


水墨画-近代日本
この一年で拝見した五島美術館の所蔵する近代日本画の優品といえば、
小川芋銭 蓬莱仙境図(NHK日曜美術館30周年展)(記録はこちら
川合玉堂 焚火(1903)日本絵画協会第15回共進会(没後50年 川合玉堂展)(記録はこちら
今回は、水墨画というお題なのでこの二点は出展されていない。

川合玉堂は初期の作品が鋭いタッチの作品が二点。
  • 松鷹図 川合玉堂筆 明治43年(1910)
  • 松山懸瀑図 川合玉堂筆 明治45年(1912)

    大観が6点ならぶ。何点かは昨年も拝見した印象があるが定かではない。
  • 横山大観 晨征(1944)昭和19年帝国芸術院会員陸軍献納展出品。;水墨画の伝統にのっとり小さく描かれた人が印象的。
  • 横山大観 暮嶽 1932
  • 横山大観 霊峰の夏 1946
  • 横山大観 竹外一枝 1946
  • 横山大観 茄子 1946
  • 横山大観 飛泉 1953

    (1日)




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