徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

2019年2Qの記録

2019-06-30 | 美術(Index)
2019年2Qの記録

  • 4月20日 
    アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝 / @東京国立博物館 表慶館

  • 4月21日 オーバリン大学アレン・メモリアル美術館所蔵
      メアリー・エインズワース浮世絵コレクション
    ―初期浮世絵から北斎・広重まで
    @千葉市美
  • 4月28日 
      特別展 御即位30年記念「両陛下と文化交流―日本美を伝える―」@東京国立博物館
    高山辰雄筆(主基地方風俗歌屛風)
  • 4月28日 大用国師二百年・釈宗演老師百年大遠諱記念特別展
    鎌倉禅林の美「円覚寺の至宝」
    @三井記念美術館
  • 5月12日 湯島天神 宝物館
  • 5月18日 ギュスターヴ・モロー展 @汐留パナソニック美
  • 5月19日 大東急記念文庫創立70周年記念特別展示 - 海外との交流 @五島美術館
  • 5月25日 Bunkamura30周年記念 印象派への旅 海運王の夢
    バレル・コレクション @Bunkamuraザ・ミュージアム
  • 5月26日
    企画展 はじめての古美術鑑賞 絵画のテーマ @根津美術館
    茶席の書画―根津青山の茶会― @根津美術館
  • 6月2日 京都国立近代美術館所蔵 世紀末ウィーンのグラフィック
    -デザインそして生活の刷新にむけて @目黒区美
  • 6月7日 本の虫・本の鬼 @慶應義塾大学
  • 6月7日 六古窯 @出光美術館
  • 6月7日 ルート・ブリュック 蝶の軌跡 @東京ステーションギャラリー
  • 6月8日 「キスリング」展@東京都庭園美術館

  • 6月14日 「松方コレクションの浮世絵版画」1期 @東京国立博物館
  • 6月14日 クリムト展 @東京都美術館
  • 6月14日 「松方コレクション」展 @ 国立西洋美術館

  • 6月22日 日本・オーストリア外交樹立150周年記念
           ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道 @新国立美術館

  • 6月29日 大東急記念文庫創立70周年記念特別展示[第3部]書誌学展Iー経籍訪古志の名品を中心に―国宝「史記」をはじめとする漢籍―」@五島美術館
  • 6月29日 書物に見る海外との交流の歴史~本が開いた異国の扉~ @静嘉堂文庫美術館
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    フランス政府による接収された松方コレクション

    2019-06-14 | 絵画
    フランス政府による接収された松方コレクション

    2019年6月14日
    松方コレクション展@国立西洋美術館を見てきた。いろいろ興味深かったが、フランスに保管されていた作品の経緯について興味深かったのでメモしておきたい。

    松方コレクションのうち、1940年には、400点あまりの作品がパリ・ロダン美術館に保管されていた。このとき疎開費用を捻出するために売却された作品もある。疎開していた絵画は、1944年のフランス政府による接収され、戦後の日仏政府間の返還交渉とにより、375点が国立西洋美術館に収蔵され、20点はフランス政府に接収された。

    今回の松方コレクション展2019では、3点が来日している。(下記太字)
    スーティンのページ・ボーイの赤は印象的だった。必見。

    以前も調べたが、今回再度調べるとオルセー美術館には、次の11点。

  • Vincent Van Gogh, La chambre de Van Gogh à Arles
    RF-1959-2, #116 at Matsukata Coll. 2019

  • Henri de Toulouse-Lautrec, Justine Dieulh, 1891
    RF-1959-3

  • Edouard Manet, La serveuse de bocks 1878-79
    RF-1959-4

  • Paul Gauguin, Vairumati 1897  
    RF-1959-5

  • Paul Gauguin, Paysage de Bretagne - Le moulin David 1894
    RF-1959-6

  • Paul Gauguin, Nature morte à l'éventail,
    RF-1959-7, #118 at Matuskata Coll, 2019

  • Paul Gauguin L'atelier de Schuffenecker 1889
    RF-1959-8

  • Gustave Courbet, Les paysans de Flagey
    RF-1959-9

  • François Bonvin, Nature morte au brie, 1863
    RF-1959-10

  • François Bonvin, Nature morte au canard, 1863
    RF-1959-11

  • François Bonvin, Nature morte au lièvre, 1863
    RF-1959-12


    Centre Pompidouには次の4点。(サーチサイトで AM3611P とかでサーチすれば検索できる)

  • Chaïm Soutine, Le Groom(Le chasseur) [1925]
    AM 3611 P, #153 at Matsukata Coll. 2019

  • Chaïm Soutine, La Volaille pendue[1925]
    AM 3612 P

  • Pablo Picasso, La liseuse(Femme en gris; femme assise lisant), 1920
    AM 3613 P

  • Albert Marquet, Le Pont Saint-Michel et le Quai des Grands Augustins, [1912]
    AM 3614 P

    あと5点はどこに収蔵されているのか?
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    鷺文が可愛い「灰釉葦鷺文三耳壺」と瀬戸茶入 @出光美術館 「六古窯」

    2019-06-07 | 工芸
    鷺文が可愛い「灰釉葦鷺文三耳壺」と瀬戸茶入 @出光美術館 「六古窯」

    六古窯 @出光美術館
    2019年4月6日)~6月9日

    六古窯について勉強に。とはいえ、大収穫は重文「灰釉葦鷺文三耳壺」(愛知県陶磁美術館)
    よくみれば、伸びやかな線刻された葦と鷺の可愛らしいこと。かつて小田原市にあった松永記念館収蔵品であったというのもよくわかる。

    出光美術館の瀬戸茶入がずらっと並んでいた。初見かも。


  • 瓷器(しき)系陶器、須恵器(すえき)系陶器、土師器(はじき)系陶器

    平安時代末期(12世紀末)から室町時代(15世紀)の中世のやきものは、瓷器(しき)系陶器、須恵器(すえき)系陶器、土師器(はじき)系陶器の大きく3つの系列に分けるとのこと。

    瓷器系陶器は奈良・平安時代以来、日本で作られていた無釉の白色陶器と高火度焼成の施釉(せゆう)陶器の技術を継承・発展させたもの。中世期に施釉陶器を発達させた瀬戸窯、また壺・甕・擂鉢の三器種を主として焼締め陶器を発展させた常滑窯、信楽窯など。いずれも焼成の最終段階で、酸化炎焼成により表面を赤褐色に焼き上げる。

    一方で、須恵器系陶器は、古代の須恵器の焼成法を継承し、焼成の最後に燻べ焼き還元焔焼成を行い、炭素分を器壁に吸着させ、表面が青灰色になるのが特徴。備前はこの系統。

    この他、800℃前後の野焼きによる素焼きの土師器系がある。

  • 六古窯
    六古窯(瀬戸窯、常滑窯、越前窯、信楽窯、丹波窯、備前窯)とは、昭和30年代に古陶磁学者・小山冨士夫氏により提唱された、中世から絶えることなく焼造活動が行われてきた窯を称する言葉とのこと。


  • 瀬戸茶入など
    伝来をメモしておく。

    75 瀬戸肩衝茶入 銘 響の灘 中興名物 伝来:小堀遠州、土岐丹後守、鴻池家
    76 瀬戸肩衝茶入 銘 暁        伝来:鴻池家
    77 瀬戸肩衝茶入 銘 山内   伝来:土佐山ノ内家、若狭酒井家、井上侯爵
    80 瀬戸大海茶入 銘 置紋  中興名物 伝来:小堀遠州、美濃屋庄次郎、柏木等伯、朽木伊代守、松平左近将監乗邑、土屋相模守、堀田相模守、水戸徳川家
    81 唐物肩衝茶入 銘 道阿弥 大名物・柳営御物 伝来:徳川家康、山岡景友(道阿弥)、・・・
    82 唐物文林茶入 銘 奈良  八幡名物 伝来:中沼左京、松花堂昭乗、・・・益田鈍翁
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    本の虫・本の鬼 @慶應義塾大学

    2019-06-07 | Review
    本の虫・本の鬼 @慶應義塾大学
    2019年6月3日から28日

    三田キャンパスの図書館とアートセンタで開催されている古典籍の展覧会に行ってきた。たまたま堀川貴司先生(斯道文庫教授)のギャラリートークを拝聴することができ大変楽しめた。(次回は、6月18日(火)14:45~。)無料にもかかわらず詳細な解説のついた図録もいただけありがたい。

    本展覧会は、書物と、それに取り憑かれた人々との関わり合いを、「集散する書物」「善本への希求」「出版への執念」という三つの視点から展示している。

    徳川義直が所蔵していた菅家文草の最古の古写本にはじまり、江戸時代の儒学者の人見竹洞が明からいち早く求めた孝経註疏(1629年刊)、渋江抽斎旧蔵の遊仙窟写本。書誌学者川瀬一馬氏は。本の鬼だろうか、安田善次郎氏の安田文庫、大東急記念文庫、阪本龍門文庫、成簀堂文庫の整理にかかわった人物。堀川先生のトークでたびたび登場した。小松茂美氏は古筆学の大家として知っていたが、東京国立博物館学芸部美術課長、センチュリー文化財団館長を歴任され、旧蔵書は棋道文庫に寄託保管されているとのこと。

    第二部では、善本の希求ということで、狩谷棭斎の旧蔵本が並ぶ。例えば白氏文集林家跋文は、林羅山による本文研究の成果で、これを渋江抽斎が書写し、狩谷棭斎の手を経て、森枳園を経て現在に伝わったという。また横山重は、御伽草子、奈良絵本など善本を収集し、写本の系統について研究したという。文正草紙が何点か展示されていた。堀川先生によれば、文正草紙は出世物語でお正月に読まれたとか。

    第三部出版のへの執念の章では、安井息軒の論語集説の稿本や、楊守敬らが明治期に中国本国では失われてしまった漢籍の古写本の復刻を行った古逸叢書幷関連資料、そのとき楊守敬らの訪問を受けた森枳園の筆談記録の清客筆話、大槻文彦の言海の校正刷などが並ぶ。

    素人の私が拝見して楽しめたのは、ひとえに堀川先生のトークと図録のおかげ。
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