徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

マティス展 @東京都美術館

2023-05-01 | 絵画

マティス展(Henri Matisse:The Path to Color)を観覧に、上野の都美術館を訪れました。

東京での、マティスの作品を一堂に集めた回顧展は、2004年以来、約20年ぶりのとなります。

私自身も、この20年の間に、マティスの作品は、MoMA等で所蔵品を鑑賞する機会はありました。しかし、しかし、これほどまとまって鑑賞できる回顧展としては久々です。マティスの大ファンとしては、まずは駆けつけねばなりません。

また、今回の展覧会はパリのポンピドーセンタ所蔵の作品を中心に構成されています。しかし、実際にパリのポンピドーセンタを訪れても、今回の展覧会の作品の鑑賞することはできません。ポンピドーセンタ所蔵といっても、フランス各地の美術館の寄託先にある作品もあります。これらの寄託先の作品も含めて、フランス全土からマティスの作品が上野に集結しています。その意味でも、訪れなければならない展覧会です。

第1章のハイライトは、《豪奢、静寂、逸楽》(1904)。フォービズムの代表作です。

第2章の1914-1918の作品で印象に残ったのは、《金魚鉢のある室内》(1914 Spring)。第一次世界大戦の開戦前ですが、青をベースとした画面が暗い印象を与えます。《窓辺のヴァイオリン奏者》(1918春)も、戦時下の自画像とも取れ、印象的です。

第3章は、《アンリエットI》からIIIと《背中I》からIV。彫刻で造形を確認していたというのは、今回の大発見です。

第4章 人物と室内 1918-1929 美しい色彩と装飾的な室内。これぞマティスです。ニースで描かれた作品ですから、いつ鑑賞してもリラックスしたバカンスの気分になります。

第5章、第6章で、今回魅せられたのは、なんといってもデッサン。彼のデッサンは、線のみで女性の表情を豊かに描き出しています。リトグラフを部屋に飾りたくなります。

最後に、Venceロザリオ礼拝堂の映像。近くまで何度も訪れているのに時間が合わずに訪問できずにいるこの礼拝堂に、まるでその場にいるかのような気分になりました。4K映像は素晴らしい。


P.S. 帰宅して図録を確かめると、今回の出展作品は、2004年とほぼ同じです。記憶はあいまいです。今回のマティス展訪問では、開催して間もなく、まだ人出もすくなく、落ち着いて鑑賞をできたのがよかったのかも知れません。

会期は2023年8月27日まで


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