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●安孫子亘監督映画「『知事抹殺』の真実」の佐藤栄佐久元知事冤罪…泉田裕彦新潟県知事「事件」の背景に?

2016年10月17日 00時00分14秒 | Weblog


日刊ゲンダイの記事【映画「『知事抹殺』の真実」が描く国策捜査と報道の“闇”】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/191719)。

 注目の2016年10月新潟県知事選、さて結果は?

   『●東電柏崎刈羽原発再稼働!?: 
     《第一原発事故を検証しない限り…》とする泉田裕彦新潟県知事の正論
   『●残念な「泉田裕彦新潟県知事「出馬撤回」事件」:  
       「原子力ムラはニンマリ」「東電の高笑い」で良いの?
   『●NHK解説委員長、原発は人間の手に負えないモンスター
             …「アベ様のNHK」発の核発電政策への波紋
   『●新潟県知事選: 自公推薦候補者に騙されてはいけない
             …確実にあの東京電力のアレを再稼働させる

 《5期18年務めた福島県の佐藤栄佐久元知事(77)が「謎の収賄事件」で突然、政治生命を絶たれてから10年。“冤罪”まがいの「収賄額0円」という前代未聞の有罪判決が確定しているが、なぜ佐藤がつぶされたのか。ドキュメンタリー映画「『知事抹殺』の真実」(安孫子亘監督)…》。

 泉田裕彦新潟県知事の出馬撤回「事件」の背景にも、同じような「“冤罪”まがい」の相当なイヤガラセがあったのではないかと想像します。新潟県知事選が「原子力ムラはニンマリ」「東電の高笑い」な結果に終わることを怖れます。
 《佐藤雄平…そもそも、今一番危険なイチエフ4号機、3号機に置かれているMOX燃料は、雄平が知事就任後すぐにプルサーマルを承認したために搬入されたものです》…といったことが起きています。新潟県知事選の自公推薦候補者は選挙に勝てば、絶対に、3.11に何の責任もとらないあの東京電力アレ、つまり柏崎刈羽を再稼働させるに決まっています

 《国策捜査と報道の闇についてもよくわかる作品》…ニッポンのどうしようもなさ具合が情けなくなる。

   『●自民党派民主党最高顧問は政治生命をかけた
    《昨年、佐藤知事と増子副大臣は佐藤栄佐久前知事が抵抗した
     福島原発のプルサーマル計画を承諾し、それが恐怖の3号機の
     暴走につながっていく。そんなのが最高顧問の民主党に原発処理は
     任せられない》

   『●FUKUSIMA原発人災を繰り返さないためには「地元」の強力な反対が頼り
   『●民主党の一筋の光明、vs、野田首相の大飯原発再稼働決断
    《ドイツでは3月8日放送されたこの約30分の番組には、
     浜岡原発を止めた菅直人元首相、原発全廃を目指す河野太郎代議士、
     東電の事故隠しに意見したところ原子力ムラの復讐に会い冤罪事件を
     デッチ上げられた佐藤栄佐久・前福島県知事などがインタビューに応じていた》

   『●原子力発電、店じまいの時は何時になるのだろう?
    《原発が立地する茨城県東海村で十四日、「第一回脱原発サミット
     in茨城」が開かれ、佐藤栄佐久・前福島県知事や評論家の佐高信氏、
     地元の村上達也村長らが東京電力福島第一原発事故から
     学ぼうとしない国への不信をあらわにした。 (林容史)》

   『●発言に人格が現れ、呼ばれ方に
          人間性が表れる: 「石原元「ト」知事」と「栄佐久さん」
    《私だけでなく、福島の知り合いや「福島の女たち」などに、
     現知事、佐藤雄平をよく言う者はおりません。
     そもそも、今一番危険なイチエフ4号機、3号機に置かれている
     MOX燃料は、雄平が知事就任後すぐにプルサーマル
     承認したために搬入されたものです
     前知事、佐藤栄佐久さんは、度重なる東電の事故隠しや隠蔽体質に
     自分が福島を守らなければと、県の原子力安全対策課の職員に
     勉強会を開かせ、原発で働く人たちからの内部告発をもとに
     東電や国に申し入れもしていました。
     私は、栄佐久さんが県知事でいる限りは、福島でのプルサーマルは
     ないと安心していましたし、県民からの信頼も厚く、みんな、
     佐藤知事ではなく、親しみを込めて栄佐久さんと呼んでいました
     プルサーマルに反対し続ける栄佐久さんに、東京都の石原知事は、
     「一千三百万東京都民の生活に必要な電力を供給するのが、
     原発立地県の勤めなのに、一県知事が何を言うかとのたまった
のです。
     そして、東電と、原発の利権に群がる者たちの姑息な手段により、
     抹殺されたのです》

   『●忘れられた最高裁国民審査
    《今回は一票の格差判決の他にも、原発差し止め訴訟、
     君が代起立拒否訴訟、沖縄集団自殺訴訟、
     ウィニー著作権法違反訴訟、僕パパ秘密漏洩事件、
     光市母子殺害事件、児童ポルノリンク事件、
     佐藤栄佐久前福島県知事汚職事件等々、前回の審査から
     この3年あまりで最高裁は日本の民主主義の根幹に関わる
     重要な判決を山ほど下している》

   『●書籍紹介『20人の識者がみた 「小沢事件」 の真実
                捜査権力とメディアの共犯関係を問う』
    《第1章 被害者たちが証言する 「国策捜査」 の実態
           三井環 検察がつぶれる 「最大の弱み」 を告発
           仙波敏郎 「暴力組織」 に成り下がった検察、
                   「既得権益」 にしがみつくメディア
           鈴木宗男 権力とメディアの暴走を許さない
           佐藤栄佐久 原子力帝国・全体主義国家に変貌する日本
           石川知裕 日本の民主主義のため最後まで闘う
           植草一秀 小沢裁判事件の評価と主権者がとるべき行動》

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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/191719

映画「『知事抹殺』の真実」が描く国策捜査と報道の“闇”
2016年10月14日

     (試写会であいさつをする佐藤栄佐久元福島県知事
      /(C)日刊ゲンダイ)

 5期18年務めた福島県の佐藤栄佐久元知事(77)が「謎の収賄事件」で突然、政治生命を絶たれてから10年。“冤罪”まがいの「収賄額0円」という前代未聞の有罪判決が確定しているが、なぜ佐藤がつぶされたのか。ドキュメンタリー映画「『知事抹殺』の真実」(安孫子亘監督)が11月中旬、福島県を皮切りに全国で上映される。

 佐藤は“福島のとげ”と言われ、地方分権、道州制、そして原発で国に物申す知事だった。とりわけ原発に関しては、原発立地県の知事として安全を最優先させ、東電や国に厳しい態度を取った。2003年には、トラブル隠しの東電では安全が確認できないとして、東電の原発全17基を稼働停止したこともあった。

 映画には佐藤自らが出演し、ありもしない嫌疑で、最初から“佐藤つぶし”ありきの国策捜査が行われた様子がテンポよく描かれている。

 12日の試写会で佐藤は「(収監されていた)“巣鴨”から出てきた時以上の気持ちだ。皆さんの顔を見てエネルギーをいただいた。これから本当の戦いが始まる。政治活動などは考えていないが、私はどなたもできない経験をした。それを伝えていきたい」と話した。

 取り調べや裁判の再現、インタビュー中心の映画には、当時の新聞紙面がたくさん使われていたものの、ニュース映像はほとんどなかった。安孫子監督が事情を明かしてくれた。

   「10年前の事件当時の映像が欲しかったが、貸してくれる放送局が
    なかったこの件には触れるなという“お達し”でもあるのか、
    一様に下を向いていた

 国策捜査と報道の闇についてもよくわかる作品である。
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●崩壊への第一歩は始まっている: 6回目の失望下の祝当選、でも近々またしても都知事選がある予感

2014年02月10日 00時00分57秒 | Weblog


当選を祝して、舛添新都知事に関するgendai.netの記事【有権者に寄付行為市民団体が舛添氏を選挙違反で刑事告発】(http://gendai.net/articles/view/news/147845)と、
My News Japanに出ていた三宅勝久さんの記事【政党交付金から身内会社「マス研」に家賃3000万円環流 舛添要一都知事候補のモラルなき吸「血税」ぶり】(http://www.mynewsjapan.com/reports/1980)。

 投票締め切り直後に「当確」が出ました(『舛添氏が当選確実 都知事選、宇都宮氏・細川氏ら破る』http://www.asahi.com/articles/ASG2776FCG27UTIL04K.html?iref=comtop_6_01、2014年2月9日20時00分)。いや~お目出度い。民度がしれようというものですね。脱原発派の都民の皆さんには、本当にお気の毒、としか言いようがない。都民ではありませんが、脱原発派候補に投票していただいた皆様に、大変に感謝します。お疲れ様でした。
 それから、「矢崎泰久さん【発言2014】、「・・脱原発なら誰でもいいのか恥知らずな軽率な行動に思えてならない」。全く同感」、「「小泉さんが本当に脱原発なら宇都宮さんを応援すればよかった・・」と参加者・・・」、「結果として批判されるのは宇都宮健児氏サイドのような気がして、それも腹立たしい。「脱原発を目指す人たちがお互いを傷つけ」合わせようとしているのは誰か、明白なのに」、「脱原発派が敗れた時の宇都宮健児さんへの批難が怖い」・・・・・・そう思ってきましたけれども、現実のものになりそうで怖いです。

   ●小泉純一郎-細川護煕連合: 脱原発派の分断にしか過ぎないのでは?
   ●都知事選: 小出裕章さんの発言を
                 「自分(サイドへ)の宣伝」に利用してすいません・・・・・・

 さて、三宅勝久さんによると「マス研に流し込まれた税金は3000万円以上にのぼる。また、1999年の都知事選に立候補した際には、自ら支部長をする自民党支部から政党交付金2300万円を自分自身に「寄付」させ、選挙運動に費やしていたこともわかった。生活保護基準の切り下げに血道をあげた元厚労相による血税へのタカりぶりは、目を覆うばかりだ」

 また、先日の「つぶやき」から:

   ■④『週刊金曜日』(2014年2月7日号、978号) / 三宅勝久さん
     (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/36ce19fbf26d913e335af69dccc1ba9f)の
     興味深い記事【舛添氏の危うい政党交付金ビジネス 3千万円超が
     自宅家賃に還流】、「公金感覚の欠如を疑わせるような事実が発覚・・
     税金から「家賃」を払わせるとは、品性を疑う


 このオカネ・「マネー」への意地汚さはきっと命とり。この「品性の無さは絶対に命取りとなるはず。きっと猪瀬氏二の舞になる、と確信します。税金の無駄遣いで都民の皆さんにはお気の毒だけれども、4年も待たずに、都知事選が行われるはず。誰が、昨年の今頃、1年も待たずに都知事選があると思っていただろう。でも今回は、確信します。
 都知事選6回目の失望を祝して、舛添氏のこれまでの「貢献」を以下に。

   『●『石原慎太郎よ、退場せよ!』読了(3/3)
     「舛添要一元厚相に言われちゃおしまい。・・・都知事を総理に
      という声があるが、との問いに答えて、「・・・国会じゃ友だちいないし、
      鼻もちならないし、あいつはイヤって意味において、石原が総理に
      なったって3日持たない。・・・『友だちのいない国王』は、知事だから
      やってられるの」、「吉田 ・・・そしてね、石原慎太郎という男は・・・
      リアルな政治力学に手を汚さないで済む政治家だから
      気楽でいいね・・・・・・と笑ってたぜ」(p.142)。」

   『●『思考停止社会 ―「遵守」にむしばまれる社会―』読了(3/3)
     「もう一つの問題点は、トップの姿勢としての当時の舛添厚生労働大臣
      発言と態度(p.150)。「自分の部下である社保庁職員を
      こき下ろし、事実を確認する前から組織や部下の職員の刑事責任にまで
      言及したのです。/・・・基本的な事項について十分に理解していた
      とは思えません。/・・・社保庁職員に対する批判が
      ここまでエスカレートすることはなかったでしょう」(p.151)」

   『●相変わらず辛辣な・・・
     「参院選対策本部長代理就任を舛添氏に打診するなんて
      センス悪るすぎますよ。(応援する気はまったくないですが)自民党に
      とって、断られて良かったです、きっと。舛添氏が人気あるなんて、
      (大)マスコミだけが言っていることとしか思えません。身の回りで
      舛添氏を応援している、なんていう(私の身の回りにほとんど
      いませんが・・・)自民党支持者を見たことがありませんもの。
      党内情勢として、「党内では世論調査の「首相にふさわしい政治家」で
      トップを走る舛添氏を選挙の顔とするしか打開の道はないとの意見が強い。
      ベテラン議員は「人気のある舛添氏を幹事長に起用すれば、参院選は
      絶対勝てる」と太鼓判を押す」、なんて本当かしら?・・・
      また“ヤルヤル詐欺”か 舛添要一いつ離党するのか」

   『●逆の立場なら?
     「もっともな指摘ですね。逆の立場なら、「朝までなんとか・・」なんて深夜の
      テレビ番組で舛添氏は議員辞職を要求しそうです。要は金の問題なの
      ですね。「国民第一」ではなく「(私の)お金・選挙第一」なわけです・・・
      しかし、つくづく人望のない人です。以下の記事の通り。
       伊吹文明氏や町村信孝氏なんかにここまで言われるというのは
      すごいことでしょう。「膿み」ですって。石原慎太郎 都知事に「人望が無い
      なんて言えた義理ではないようです。また、〝衣替え〟党では
      荒井広幸幹事長なんかと上手くやっていけるとはとても思えないです・・・
      「やっとうみが出た」…自民冷ややか」

   『●野中氏の爆弾発言
     「ちょっと見ていない間に、自民党関係者のこんなに笑える記事が多数。
       『「助成金ドロボー」の批判飛び交う舛添商店の悪評』(・・・・・・)」

   『●原発マネーに群がる ~読売が最悪~
     「血税、東電マネーも注入 ・・・「公益財団法人 日本生産性本部」・・・
      この組織内に、「フォーラム・エネルギーを考える」がある。メンバー・・・
      舛添要一(参院議員)、山谷えり子(同)・・・」

   『●「曽野綾子とは何か」 『週刊金曜日』(2014年1月24日号、976号)についてのつぶやき
     「■⑨『週刊金曜日』(2014年1月24日号、976号) / 【西川伸一の
      政治時評/舛添氏が当選しその得票より細川・宇都宮両氏の得票が
      上回る――これが最大の悪夢】。きっとその時批難されるのは
      宇都宮氏側だ・・小泉氏の「分断工作」に迂闊にも乗った人たちによって
      (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/eb6f5b48605f2d6df539290d1e636ef5)」

   『●都知事選: 小出裕章さんの発言を「自分(サイドへ)の宣伝」に利用してすいません・・・・・・
     「そして、今回の知事選では、私は舛添さんに勝たせることだけは
      あってはならないと思います。・・・今回、細川さんを支持した人たちの
      中には、舛添さんを勝たせたくないと思っている人がたくさんいると、
      私は思います。・・・脱原発の人が多くの票を集めてくれることを願いますが、
      票が割れる中、舛添さんが利を得ることを私は怖れます

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http://gendai.net/articles/view/news/147845

有権者に寄付行為 市民団体が舛添氏を選挙違反で刑事告発
2014年2月8日 掲載

 日刊ゲンダイ本紙が7日報じた都知事選・舛添要一候補の選挙違反疑惑が市民団体の告発に発展した。

 「市民連帯の会」(代表・三井環元大阪高検公安部長)は、個人演説会で来場者に「五輪バッジ」を配っていたとして、舛添本人と演説会の受付スタッフを、公職選挙法違反(寄付の禁止)の容疑で、8日警視庁に告発状を送付したという。

 告発状によると、今月5日、東京都町田市のホテルで開催された個人演説会で、舛添本人と受付スタッフ数人は約500人の来場者に対し、選挙用の法定ビラと一緒に東京五輪の特製バッジ(時価3000円相当)を配布して、同額を寄付したとしている。

 公選法199条2の寄付行為の罰則は、1年以下の禁錮または30万円以下の罰金。舛添がたとえ都知事になったとしても、猪瀬同様、公選法違反容疑で追及される可能性が出てきた。
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http://www.mynewsjapan.com/reports/1980

政党交付金から身内会社「マス研」に家賃3000万円環流 舛添要一都知事候補のモラルなき吸「血税」ぶり

三宅勝久 03:10 02/07 2014

 原発推進を掲げる安倍自民党政権と電力会社など大企業の御用組合「連合」の後押しを受けて東京都知事選に立候補している舛添要一・元厚労相が、自身が代表をする政党支部に自宅を貸した格好にして、多額の政党交付金を家族経営の株式会社「舛添政治経済研究所」(以下マス研という)に還流させていたことがわかった。マス研に流し込まれた税金は3000万円以上にのぼる。また、1999年の都知事選に立候補した際には、自ら支部長をする自民党支部から政党交付金2300万円を自分自身に「寄付」させ、選挙運動に費やしていたこともわかった。生活保護基準の切り下げに血道をあげた元厚労相による血税へのタカりぶりは、目を覆うばかりだ。(政治資金収支報告書や登記簿謄本など証拠書類はPDFダウンロード可)

     元厚労相で参議院議員・舛添要一都知事候補の自宅。
     (株)舛添政治経済研究所、自民党東京都参議院比例区第28支部、
     新党改革比例区第4支部、舛添要一後援会、グローバルネットワーク研究会
     ――の1会社法人、2政党支部、2政治団体が置かれていた。支部には
     2億円を越す政党交付金が入り、そこから「家賃」を会社に払う形で
     3千万円もの税金が還流していた(世田谷区代田)。


【Digest】
◇黙殺されたスクープ
◇政党交付金使途等報告書 
◇3年間で3団体から「家賃」1500万円
◇官報DBでさらに追跡調査 
◇自民経由で交付金1千6百万マス研に
◇マス研への税金還流「3千万円」一覧表


◇黙殺されたスクープ

 〈舛添氏政党支部/自宅に事務所費800万円/政党助成金を懐に
  /10~12年ファミリー企業に支出〉

 そうした見出しの記事が日本共産党の機関紙『しんぶん赤旗』に掲載されたのは、東京都知事選が告示された1月23日のことだった。記事によれば、舛添氏が代表をする自民党支部や新党改革支部に政党交付金(税金)が支給され、そこから家族会社である舛添政治経済研究所に支部の「事務所家賃」が払われていたという。家賃名目でマス研に還流した税金は、2010年~12年の3年間に800万円に上る、と記事は指摘している。

 国会議員、厚生労働大臣という経歴を持つ都知事候補に関する不公正な行状の告発である。だが一般紙やテレビ、通信社などの記者クラブメディアは、この問題を取り上げようとしなかった。当日1月23日の夕刊や翌24日朝刊、翌々日もその次も、いっさい報じられることはなかった。まるで誤報か、あるいはウラが取れずに後追いできなかったかのように、完全無視である。

 筆者は日本共産党の党員ではなく、同党の候補を応援する義理もない。しかし、赤旗が報じた都知事候補・舛添氏の「税金還流」問題は、もっと広く伝えられるべきではないかと強く疑問を持った。有権者にとっては、根拠のよくわからない「出口調査」などより、よほど意味があるニュースではないだろうか。

 もしかして記者クラブメディアは舛添候補に勝ってほしいのだろうか――不信と疑問を持ちながら、筆者は自分で取材に着手することにした。結論から述べれば、「還流」した税金は800万円どころではなく、実質的に3000万円を超すことがわかった。以下順を追って説明したい ・・・・・・・・・。
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●飯塚事件の久間三千年さんと福岡事件の西武雄さん

2013年10月25日 00時00分14秒 | Weblog


西日本新聞の記事【「えん罪の実例知って」 玉名市で再審無罪の米国人講演 [熊本県]】(http://www.nishinippon.co.jp/nnp/kumamoto/article/47235)。

   『●冤罪死刑囚の死を待ち、責任を逃れようとする冷酷な人々
   『●血の通わぬ冷たい国の冷たい司法: 「奥西勝死刑囚(87)・・・・・・死刑囚の心の叫び」は届かず

 名張毒ぶどう酒事件の奥西勝さん・・・・・・冷たい国の冷たい司法は・・・・・・。

 飯塚事件久間三千年さんと同様、冤罪で死刑にされてしまった福岡事件西武雄さん。取り返し様のないことを司法はしてしまったのではないか?

   ●『冤罪File(2010年3月号)』読了
   
     「2008年10月28日、無実を訴えながら死刑執行された
      久間三千年(くまみちとし)さんに対する「殺人問題」、
      取り返しのつかない、その手遅れな再審にも重大な影響」
     「池添徳明氏「コラム/「福岡事件」題材に裁判員裁判劇/
      関東学院大生ら無罪評決」(pp。68-69)。博多駅近く。
      一審段階で戦後初めて死刑判決が言い渡された事件。
      射殺を認めた石井氏は1975年に恩赦で無期懲役に減刑、その後、
      仮釈放。西武雄さんは「一貫して容疑を否認し無罪を主張したが、
      石井さんに恩赦減刑の決定が伝えられた同じ日に、
      死刑が執行された」。熊本県玉名市の生命山シュバイツァー寺、
      古川龍樹代表」

   『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない
    
     「免田事件財田川事件狭山事件片岡晴彦さん高知白バイ事件
      布川事件氷見事件袴田事件名張毒ぶどう酒事件足利事件
      三井環さんの事件、毒カレー事件など職業裁判官の怠慢の例は
      数え上げたらきりがありません。ましてや、福岡事件西武雄さん
      飯塚事件久間三千年さんといった無罪な人を死刑・私刑にして
      しまった可能性(控え目に表現しています)さえあります。村木厚子さん
      志布志事件の裁判結果などは極々稀な例です」

   『●東電OL殺人事件元被告マイナリさん、冤罪15年間への償いはできるのか?
  
     「▼〈叫びたし寒満月(かんまんげつ)の割れるほど〉の一句を思い出す。
      無実を訴えながら死刑を執行された西武雄さんが獄中で詠んだ」

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http://www.nishinippon.co.jp/nnp/kumamoto/article/47235

「えん罪の実例知って」 玉名市で再審無罪の米国人講演 [熊本県]
2013年10月20日(最終更新 2013年10月20日 00時07分)

 福岡市で1947年に2人が殺害された「福岡事件」の再審を目指す活動を進めている玉名市立願寺の生命山シュバイツァー寺(古川龍樹住職)で19日、誤った刑事裁判や再審制度の問題点について考える講演会があった。米国で殺人罪に問われ再審で無罪になったフェルナンド・バミューデズさんとカーティス・マッカーティさんが、それぞれ体験を語った。

 バミューデズさんは、虚偽の目撃証言を基に銃殺事件の被告として有罪判決を受け、2009年に無罪になるまで18年間服役した。講演では「警察や検察は誤りを防げたはずなのに、正しい捜査をしなかった。人間は誤る。無実の人が苦しまないよう、実例を伝えていきたい」と話した。

 マッカーティさんは検察官の証拠隠しや虚偽鑑定が証明されて死刑判決が覆り、07年に釈放された。「(誤った判決のため)真犯人が処罰されなければ、被害者がさらに被害を受けたことになる」と訴えた。

=2013/10/20付 西日本新聞朝刊=
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●書籍紹介『20人の識者がみた 「小沢事件」 の真実 捜査権力とメディアの共犯関係を問う』

2013年08月30日 00時00分51秒 | Weblog


長々と全文引用させてもらっており、すいません。原文は、NPJ(http://www.news-pj.net/index.html)に出ていた記事【「小沢事件」 の真実権力の暴走とメディアの加担による民主主義の破壊】(http://www.news-pj.net/npj/kimura/20130814-ozawajiken.html)ですので、是非そちらをご覧ください。

 このような本が出版されていること、全く気づきませんでした。最近は、書店に足を運べる機会が激減し、読書量もそれに引きづられ激減してしまいました。
 何度も書いてきましたが、ブログ主は小沢一郎氏が好きではありません。でも、それとこの「小沢問題」は別です。おそらく、もはや小沢氏の復権は無いでしょう。とはいっても、ブログ主は自民党の復権は無いと思っていましたので、小沢氏の復権の可能性についても大した根拠があるわけではありませんし、確度も高くはないでしょう。

   『●小沢裁判控訴審: すべての証拠採用が却下され、即日結審
   『●小沢裁判、控訴棄却
   『●小沢裁判、控訴棄却のまともな記事が少なすぎる
   『●小沢氏元秘書裁判の暗黒
   『●政治的なトドメかな・・・・・・マスコミや裁判所によるこんなことが許されていいの?
   『●期ズレと証拠捏造、どちらが重要な犯罪なのか?

 この「小沢問題」で気に入らないのは、結局のところたかが「期ズレ」で、あれだけのバカ騒ぎをしたマスコミや自民党・民主党の議員、検察や(イカサマ)検察審査会メンバー・・・・・・が、小沢氏を政治的に〝抹殺〟しておきながら、「知らんぷり」を決め込んでいることです。その〝抹殺〟に、あるいは、その〝抹殺〟により生じた政治的な結果に、意識的かあるいは無意識にかは知りませんが、彼らは無自覚であることです。彼らは、小沢氏の政治生命を抹殺するという一点のみに浮かれて、バカ騒ぎを行いました。その無茶苦茶ぶりに、小沢一郎氏嫌いのブログ主も無性に腹が立つ訳です。
 下記の記事で紹介されている本書にはその辺の全てのことがおそらく網羅されていると思うのですが、本書をマスコミが取り上げてくれることはおそらくないでしょうから、ますます絶望的な気分になります。

   『●魚住昭さんが記者生命をかけて断言 ~小沢一郎氏関連裁判~
   『●小沢裁判、終わりの始まり?
   『●小沢裁判、検察の問題であると同時に、癒着したマスコミの問題

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http://www.news-pj.net/npj/kimura/20130814-ozawajiken.html

2013.8.14
「時代の奔流を見据えて──危機の時代の平和学」
木村 朗 (きむら あきら、鹿児島大学教員、平和学専攻)

NPJ特別寄稿
「小沢事件」 の真実 権力の暴走とメディアの加担による民主主義の破壊

  この8月に鳥越俊太郎氏と私との共編著 20人の識者がみた 「小沢事件」 の真実 捜査権力とメディアの共犯関係を問う が、日本文芸社から出版されることとなりました。本書の目的は、この日本中を4年近くずっと揺るがせた、いや今もゆるがせ続けている小沢問題(「小沢事件」)の本質と全体像を現時点であらためて多様な角度から考察することにあります。本書を一読していただければ、いまの日本の司法・政治がどれほど深刻な危機に陥っているか、あるいは日本はすでに法治国家・民主国家ではなく暗黒社会・全体主義国家(ファシズム)に移行しつつあるのではないかという問題提起の意味が分かっていただけると思います。

  執筆陣は、共編者である鳥越俊太郎氏をはじめ、三井環仙波敏郎、鈴木宗男、佐藤栄佐久石川知裕植草一秀郷原信郎、川内博史、有田芳生、小川敏夫、八木啓代、青木理、高野 猛、二木啓孝山口一臣神保哲生浅野健一、マーティン・ファクラー各氏などこの問題に精通した蒼々たる方々に加わっていただいています。

  本書には小沢一郎衆議院議員(生活の党代表)から貴重な序言を寄せていただいています。また、孫崎 享先生(元外務省国際情報局長)からも 「政治的謀略としての小沢問題をここまで多角的に検証した本は初めてだ」という力のこもった帯の言葉をいただきました。

  本書が、小沢問題(「小沢事件」)の解明にどこまで成功しているか、そしていままさに危機に瀕している民主主義の再生に寄与できるかどうかは、読者の皆さんにお任せするしかありません。しかし、前回のNPJ特別寄稿 「日本は真の独立国家なのか 『終わらない〈占領〉』 を問う」 でご紹介させていただいた孫崎享氏と私の共同編著 『終わらない〈占領〉: 対米自立と日米安保見直しを提言する!』(法律文化社 書評はこちら )と同じく、現在の政治状況に一席を投じるだけでなく、日本の戦後史にとっての貴重な歴史的文書・資料としての価値をもっていると確信しています。

  この8月に来日されたアメリカのオリバー・ストーン監督がピーター・カズニック先生(アメリカン大学)と共同で作られた 「もうひとつのアメリカ史」は、アメリカ現代史の暗部を明らかにした作品(映画と本)であり、アメリカしに限らず、世界の現代史に対する大きな貢献だと思います。またそれは、日本の戦後史の<影の部分>に挑戦した孫崎享氏の 『戦後史の正体』(創元社)と 『アメリカに潰された政治家たち』(小学館)、あるいは鳩山由紀夫氏、孫崎 享氏、植草一秀氏の3者による共著 『「対米従属」という宿痾(しゅくあ)』(飛鳥新社)とともに、これまでタブー視されてきたテーマ・問題を解明しようとしている点で共通点があり、大きな歴史的意義があると思います。日米両国において期せずして同じ時期にこのようなこれまで語られなかった(教えられなかった)歴史の真実が明らかにされようとしていることは決して偶然ではないと思います。

  いまの日本内外の状況は、1930年代の戦争とファシズムの時代状況にかなり近づきつつあるといっても過言ではありません。こうした閉塞状況を克服・打破していくためにも、わたしたち一人ひとりが思考停止状態から脱してまずは知ることからはじめる必要があるのではないでしょうか。


☆鳥越俊太郎・木村 朗共編 『20人の識者がみた「小沢事件」 の真実 捜査権力とメディアの共犯関係を問う』(日本文芸社)の目次・構成目次は以下の通り。

序言 小沢一郎
序章 鳥越俊太郎

第1章 被害者たちが証言する 「国策捜査」 の実態
  三井環 検察がつぶれる 「最大の弱み」 を告発
  仙波敏郎 「暴力組織」 に成り下がった検察、「既得権益」 にしがみつくメディア
  鈴木宗男 権力とメディアの暴走を許さない
  佐藤栄佐久 原子力帝国・全体主義国家に変貌する日本
  石川知裕 日本の民主主義のため最後まで闘う
  植草一秀 小沢裁判事件の評価と主権者がとるべき行動

第2章 民主主義の危機、「検察」の暴走を検証する
  郷原信郎 陸山会事件における検察とメディアの暴走
  川内博史 法務・検察官僚に組織としての正義派あるか?
  有田芳生 政治的冤罪事件「小沢ケース」の奇々怪々
  小川敏夫 検察の暴走と「指揮権発動」の真相
  八木啓代 検察の暴走・司法の崩壊に、市民に何ができるか
  青木 理 暴走検察の背後にある刑事司法の巨大な歪み

第3章 なぜ、大メディアは「検察」の暴走に加担したのか
  高野 孟 革命的改革を阻止した官僚と、それに手を貸したマスコミ
  二木啓孝 「アンチ小沢という空気」の正体
  山口一臣 「週刊朝日」と大手メディアの違いはどこから生じたのか
  神保哲生 民主統制なき刑事司法に、メディアが最後の砦になれないことの悲劇
  浅野健一 小沢事件をメディアはどう報じてきたか
  マーティン・ファクラー 官僚機構の一部と化したメディアの罪

終章
  木村 朗 検察の暴走とメディアの加担―小沢問題の意味を問う

小沢関連問題の参考文献



     序 言         小沢 一郎

  昨年(2012年)11月12日に東京高裁・控訴審で無罪判決が出され、その後に検察官役の三人の指定弁護士が上告を断念した結果、陸山会事件に関する私の無罪判決が確定しました。私にとっては、この三年七か月余りに及ぶ、検察の捜査と裁判の日々は本当に忍耐の毎日であり、大変厳しい試練の月日でした。国民の皆さんの支援や励ましがなければ、到底この重圧に耐えることはできなかったと思います。これまで私を信じ、励ましてくれた多くの国民の皆さんに、この場をお借りして心から感謝したいと思います。
  しかし、陸山会事件での私の元秘書3人(石川知裕氏、大久保隆規氏、池田光智氏)に対する不当な有罪判決が今年に入って出されました。また、検察審査会への捜査報告書を捏造した検事が不起訴処分となっています。私や秘書たちに対するいわれなき誹謗中傷や理不尽な人物攻撃などもいまもかたちをかえて続いています。その意味で、この陸山会事件はまだ終わったなどとは到底いえるような状態ではありません。

  本書には、いわゆる 「小沢問題(捜査・事件・裁判)」 ともいわれる私・小沢一郎と私の3人の秘書に向けられた 「政治とカネ」 をめぐる問題の背景・経緯と本質・核心がそれぞれの論者によって詳細かつ明確に分析・叙述されています。多くの論者は、小沢問題は単なる刑事(えん罪)事件ではなく、その背景には何らかの政治的意思を持ったある特定の個人・集団が検察と司法を暴走させ、それにメディアが加担した結果として作られたものであると結論付けておられます。
  こうした見方にはじめて接せられる多くの読者の方は、きっと驚かれるかもしれません。ただ、本書を一読していただけるならば、これまで取り沙汰された私に対する疑惑のほとんどが何ら根拠のないものか、まったくの誤解に基づくものであることに同意していただけるのはないかと思います。

  私自身も今回の一連の事件や裁判の本質や背景については思うところはございますが、ここではそれは申し上げません。何らかの特定の思惑を持って行動した人たちや、不公正な言動をした人たちに対しては、いずれ国民が判断を下すものと考えています。そういうことで、国民の裁き、天の裁きにお任せしたいと思います。この検察審査会を通じて強制起訴にいたった経過も、すでに国民の皆さんがよくよく自分の目で見て、耳で聞いて分かっていることと存じます。

  ここで申し上げたいことは、いまの日本は独立した主権国家でも、真の民主主義国家でもないということです。特に、捜査当局による公権力の濫用とメディアの加担という状況は、日本の民主主義と法治主義にとって最大の脅威となっていると言わねばなりません。私が本当に心配しているのは、日本の民主主義そのものの危機であります。まさにいつか来た道と同じ状況にさしかかっています。いままさに滅亡への道を歩んでしまっている現状をただこのまま黙って見過ごすことはできません。これはいま現在、すべての日本人が本当に真剣に考えなければならないことです。
  私は本当の議会制民主主義を定着させることにこれまで自分の政治生命をかけてきました。日本を真の意味での独立国家にすることも私の長年の夢です。他国の意向を忖度するだけの主体性なき外交・政治や思考停止状態のメディアと国民も変わらなくてはなりません。
  私にはまだまだやらなければいけないことがたくさん残っています。微力ではありますが、これから日本に民主主義と自主独立を実現するために全力投球で頑張ることを国民の皆さまにお約束します。

  最後に、本書を世に出すことに尽力されたすべての関係者の皆さま方に深く感謝いたします。本書がより多くの人々に読まれて、こうした日本が直面する深刻な現状と課題について共通の問題意識を一人でも多くの国民がもつようになることを心から願っています。



     まえがき       共同編者 鳥越 俊太郎、 木村 朗

  今年(2013年)3月7日夜、東京・池袋にある豊島公会堂において 「小沢一郎議員を支援する会(日本に真の民主主義を実現する会、代表世話人 伊東章弁護士)」が主催する 「小沢一郎議員の無罪判決確定報告と石川知裕、大久保隆規、池田光智元秘書の無罪を勝ちとる国民大集会」 が開催されました。この国民大集会は、昨年11月12日の東京高裁での小沢一郎氏への陸山会事件での無罪判決とその確定(検察官役の指定弁護士による上告断念)を受けて開かれる予定でしたが、急激に変動する政局の中での突然の解散・総選挙によって延期されていたものでした。

  満場の参加者から大きな拍手を受けながら登壇した小沢一郎氏は、「日本の民主主義を守るために私を本当に熱い思いで支援し、激励してくださった皆さんのおかげで、小沢一郎を抹殺しようとした法務・検察官僚の思惑を打破することができました。私がこの会に出席させていただいたのは今日が初めてです。本当に皆さんが日本の将来を心配し、今日も会場いっぱいの皆さんが来てくださいました。私自身は終わったが、秘書裁判がまだ続いております。これからも皆様のお力添えをいただきたい」と述べて深々と頭を下げました。

  この間に小沢一郎氏とその秘書たちの身に起こった出来事は、いったい何であったのでしょうか。またそれは、日本の政治と社会のあり方にどのような影響を与えたのでしょうか。

  本書の目的は、この日本中を4年近くずっと揺るがせた、いや今もゆるがせ続けている 「小沢問題」 の本質と全体像を現時点であらためて多様な角度から考察することにあります。

  小沢問題(あるいは小沢事件・捜査・裁判)ともいわれる、小沢一郎氏をめぐる 「政治とカネの問題」 は、西松建設事件(2009年3月3日の小沢一郎議員公設第一秘書の大久保隆規氏逮捕)にはじまり、陸山会事件(2010年1月15日の石川知裕議員、大久保隆規氏、池田智光氏ら3人の秘書逮捕)へと続き、小沢裁判(2010年9月14日の東京第五検察審査会での2度目の 「起訴相当」 議決による強制起訴)へと展開しました。

  結局、西松建設事件は裁判途中の不可解な 「訴因変更」 によって事実上立ち消えとなり、陸山会事件では、小沢一郎氏の無罪判決は2012年11月19日に確定したものの、検察審査会をめぐる捜査報告書の捏造をはじめとする様々な謎はいまだに解明されずに残されたままです。また、3人の秘書裁判では2013年3月13日に控訴審でも再び有罪判決が出されて、石川知裕氏(5月21日に議員辞職願を衆議院が許可)が単独で上告しており、まだ最終的な決着はついていません。

  カレル・ヴァン・ウォルフレン氏(オランダ人研究者・ジャーナリストで、日本の政治・官僚制度の専門家)は、「小沢氏という政治家への “人物破壊” の一連の動きには、ある密約が存在している事実が見えてくる」とし、その 「密約を取り交わしたのは日本とアメリカであり、その恩恵を受けるのは両国の政治エリートたちである」、「省庁の高級官僚と、ビジネス界やメディア界の幹部からなる日本の政治エリートは、決して純粋な意味での日本の独立を求めようとはしない。それどころか、彼らは、アメリカ政府が日本の超法規的で非公式な権力システムの存続を支援してくれる見返りに、日本を引き続きアメリカに隷属させようとしているのである」と小沢問題の核心をずばり突いています(ウォルフレン著 『人物破壊 誰が小沢一郎を殺すのか?』 角川書店、を参照)。

  また、元参議院議員で小沢氏の盟友でもある平野貞夫氏は、その著書 『小沢一郎 完全無罪-「特高検察」 が犯した7つの大罪』(講談社)の中で、「小泉政権は、経済の構造改革をする一方で、日本の社会に格差と停滞をもたらしたと厳しい批判がある。それもさることながら、公訴権による国策捜査により、国家統治の基本を狂わせたと私は論じたい」、「“検察の裏金” を封印するため、取材当日に三井環元大阪高検をでっち上げ逮捕し、マスコミを操って極悪検事の虚像を作り上げ、三井氏を無実の罪に落としいれた。本来、正義をなすべき司法が、世間の批判を怖れ、時の権力者 “自民党” の番犬となった。三井環氏のいうところの “けもの道” に落ちた訳だ」 など、当事者しか知り得ない内情を率直に語っています。検察の裏金問題を実名で告発しようとした三井環氏を “口封じ” 逮捕したことが、その後の村上正邦氏、鈴木宗男氏(・佐藤優氏)、村岡兼造氏、緒方重威氏、佐藤栄作久氏、村木厚子(・石井 一)氏、小沢一郎氏(あるいは植草一秀氏や堀江貴文氏)などへの “国策捜査” につながる検察の暴走のきっかけとなったという重要な指摘です。小沢氏の政治資金団体の元資金管理責任者であっただけに、その言葉には非常に説得力があります。

  とりわけ注目されるのは、平野氏がその著書の文庫版 「まえがき」 で次のように述べていることです。

≪「小沢問題」 を通じて私に見えてきたものとは、いま日本に 「新しいファシズム」 が展開しはじめたということである。「ファシズム」 の教科書的定義は、「資本主義が危機的状況になると、権力が暴力装置を活用して議会制民主主義による政治の機能を失わせ、独裁的政治を展開する」ということだ。(中略)21世紀ではファシズムの定義も再考が必要である。繰り返しになるが、「小沢問題」 での大手マスコミの報道は、検察の根拠なきリークだけでなく、捏造された「事実」 が次から次へと報道され、その異常さは 「社会心理的な暴力」 といえるものだった。≫

  まさに 「小沢問題」 の本質は、権力(特に検察と司法)の暴走とメディアの加担による 「ある種の政治的謀略」、「静かな政治的クーデター」 であり、その背後に「新しいファシズム」 が胎動し始めているということではないでしょうか。

  今の日本における最大の問題は、権力犯罪の発生、すなわち公権力が恣意的に濫用されたときにそれを裁くシステムが存在していないこと、そして権力の暴走を監視・批判するはずのメディアがその役割を放棄していま起きている出来事の本質・真相を伝えないことです。そして、いまの日本は、本当に民主主義国家なのか、また真の独立国家といえるのかがまさに問われているのです。

  本書には、「冤罪」 「国策捜査」 の当事者自身からの証言だけでなく、司法とメディアに精通した選りすぐりの論者による数多くのすぐれた深い分析・洞察が収められています。まさに本書自体がそのまま貴重な歴史的文書・資料となっていると言っても過言ではありません。本書を一読すれば、多くの読者は、テレビや新聞を通じて報じられてきたものとはまったく別の見方があることを知って、それまでの自分の考えを見直すきっかけになるかもしれません。もちろん、本書の最終的評価は読者の手の中に委ねられていることは言うまでもありませんが…。

  いずれにしても、一人でも多くの市民がメディアの発する情報を主体的かつ批判的に読み解く能力(「メディア・リテラシー」)を身につけることで現在の思考停止状態から脱して、いまの日本が陥っている(議会制)民主主義の危機と検察ファシズムの到来から目を背けずに直視するようになることを切に願っています。

  最後に、本書を発行するにあたって、いまだに事件の渦中にありながら貴重な歴史的証言となる序言をお寄せいただいた小沢一郎衆議院議員(生活の党代表)にも心から御礼を申し上げます。

2013年6月30日 参議院選挙を目前に控えて


『検察の暴走とメディアの加担―小沢問題とは何か―』
木村 朗(鹿児島大学教員、平和学専攻)

1. 小沢一郎問題とは何か-小沢問題をめぐって二つに割れ続ける世論
  ①西松建設事件、②陸山会事件(水谷建設)、③小沢裁判(検察審査会による強制起訴)
A 金権政治家の不正献金疑惑追及→「政治とカネをめぐる問題」 (「違法な犯罪行為」)
  ※ 「検察の正義」(東京地検特捜部=「史上最強の捜査機関」)を前提とした 「小沢VS検察」 という問題
B “えん罪(でっち上げ)” “報道被害”→「国策捜査」 による不当な逮捕・捜査・裁判
  ※ 「検察ファッショ」 と 「メディア・ファシズム」 が結合した 「静かな政治クーデター」:
  「民主党VS全官僚機構」 あるいは 「鳩山連立政権VS官僚機構・自民党・マスコミ(・米国)」 という権力闘争・政治闘争
  ※ 「国策捜査」 か? (森法務大臣の指揮権発動、漆間巌官房副長官のオフレコ発言、石川知裕議員を取り調べた検事の脅し的文句、検察審査会への捜査報告書の捏造)
  検察の暴走とメディアの加担=権力とメディアが一体化した情報操作・世論誘導
  → 検察権力と司法記者メディアの癒着構造(民主主義の危機=ファシズムの到来)

<関連事件・裁判>
A 三井環事件(検察の裏金問題の告発)→「獣(けもの)道」(官邸の犬となった検察)
  ※ 検察が犯した三つの犯罪
B 佐藤栄佐久前福島県知事の 「汚職」 事件→国策(原発)反対の首長を特捜が政治弾圧
  ※ 佐久間達哉現東京地検特捜部長、大鶴基成東京地検次席検事、前田主任検事らが関与!
C 郵政不正事件(村木厚子氏、石井一民主党副代表、前田主任検事によるFD改ざん事件)
  ※ 鳩山由紀夫氏の政治献金(「故人献金」 の謎)事件の影響
  ※ 鈴木宗男(・佐藤優)事件との関連(ロッキード事件やリクルート事件、日歯連事件、朝鮮総連ビル詐欺事件、ライブドア事件、防衛省汚職事件なども)

2. 政権交代とは何であったのか-日本で最初の本格的な政権交代(一種の 「市民革命」)
<挫折した脱官僚政治と対米自立>
A 脱官僚政治(官僚主導から政治主導へ)…事務次官会議の廃止、特別会計の見直し、「歳入庁」 構想、天下りの廃止、機密費の廃止、日米密約の調査・公表
B 対米自立…「より対等な日米関係」の構築、海上自衛隊の撤退、年次改革要望書の廃止、日米地位協定・思いやり予算見直しの失敗、普天間問題での「国外移転、せめて県外移転」の模索と挫折

<幻となった検察改革とメディア改革>
  ※ 検察権力と記者クラブ・メディアの共犯関係(検察とマスコミのリーク情報を通じたもたれ合いの関係):「検察官僚と司法記者クラブが横暴を奮う恐怖国家」(上杉隆)、「検察庁という組織の、骨の髄まで腐った不誠実さと恐ろしさ」(鳥越俊太郎)、「検察リークを受けて報道がつくられているというより、むしろメディア自らが進んで検察の提灯持ちに走っている」(青木理)、「特捜検察の捜査能力の劣化とモラルハザード」(魚住昭)、「検察権力の恣意的乱用とそれに追随するマスコミの権力監視機能の放棄、そして、「検察の正義」を微塵も疑わずにマスコミ報道を鵜呑みにして翻弄される我々一般国民の思考停止こそが目下の最大問題、すなわち日本の民主主義の危機をもたらす根源的問題である」(木村朗)
  ※ 「彼らは政治家の汚職を摘発し正義を貫く事が正しいと思い込んでいるが、実際は民主党政権による司法制度改革で検察の権益が縮小することを恐れているはずだ」(堀江貴文)
A 検察(司法)改革…検察・警察・裁判所を含む司法制度改革! 「検察の犯罪を糺す機関は存在しない」という点が最大の問題:起訴独占主義と起訴便宜(裁量)主義の弊害
  ① 取り調べの可視化法案、② 民間陣からの検事総長の登用(検事総長人事を国会承認案件に)、③ 裏金の解消、④ 裁判員制度の見直し、 ⑤ 死刑制度の見直し、⑥ 証拠の全面開示のための法改正の断行
B メディア改革…真の意味でのメディアの再生を! (神保哲生氏の指摘)
  ① 「記者会見のオープン化」(政府の記者会見をすべてのメディアに開放し、既存のマスメディアの記者クラブ権益を剥奪する。)
  ② 「クロスオーナーシップの規制・禁止」(クロスメディア:新聞社とテレビ局の系列化のあり方を見直す。)
  ③ 日本版FCC(米連邦通信委員会のように行政から独立した通信・放送委員会)を設立し、放送免許の付与権限を総務省から切り離す。
  ④ NHKの放送波の削減を検討する
  ⑤ 新聞再販制度・押し紙制度の見直し・廃止
  ⑥ 電波オ-クション制度の導入・・・等々

3. 日本は民主主義国家・独立国家なのか-「米国の影と圧力」 について
  ※ 「この政治家は二つの注目すべき持論を隠し持っている。一つは米国との距離を測り直すこと、他のひとつは象徴天皇制を隠れみのにした官僚支配への問題意識だ」(斎藤学)
  ※ 孫崎享さんの日本の 「特捜検察」 と米国との特殊な関係という重要な問題提起:
    「(小沢捜査の-木村)スタートは、外為法か何かで外国から出発していますよね」 「検察の動きを見ていると、アメリカの意思が分かる」
  ※ 「日本国内の、国民に選ばれた正当な政治権力に対しても特捜部は歯向かう。その背後には、そもそも出発点からアメリカの存在があった。ということは、東京地検が日本が対米隷属から離れて、独立独歩の道を歩もうとする政治家をねらい打ちにしてきたのは、ある意味で当たり前なんですね」(岩上安身)

A 官僚独裁国家:カレル・ヴァン・ウオルフレン氏の指摘
  「いま日本はきわめて重要な時期にある。真の民主主義をこの国で実現できるかどうかは、これからの数年にかかっている。 …国際社会で、真に独立した国家たらんとする民主党の理念を打ち砕こうとするのは、国内勢力ばかりではない。アメリカ政府もまたしかりである。 …民主党政権発足後の日本で起こりつつある変化には、実は大半の日本人が考えている以上に大きな意味がある、と筆者は感じている。 …あらゆる国々は表向きの、理論的なシステムとは別個に、現実の中で機能する実質的な権力システムというべきものを有している。 …日本のシステム内部には、普通は許容されても、過剰となるや、たちまち作用する免疫システムが備わっており、この免疫システムの一角を担うのが、メディアと二人三脚で動く日本の検察である。…検察とメディアにとって、改革を志す政治家たちは格好の標的である。 彼らは険しく目を光らせながら、問題になりそうなごく些細な犯罪行為を探し、場合によっては架空の事件を作り出す。 …日本の検察が、法に違反したとして小沢を執拗に追及する一方、アメリカは2006年に自民党に承諾させたことを実行せよと迫り続けている。 …いま我々が日本で目撃しつつあり、今後も続くであろうこととは、まさに権力闘争である。これは真の改革を望む政治家たちと、旧態依然とした体制こそ神聖なものであると信じるキャリア官僚たちとの戦いである。 …日本の新政権が牽制しようとしている非公式の政治システムには、さまざまな脅しの機能が埋め込まれている。何か事が起きれば、ほぼ自動的に作動するその機能とは超法規的権力の行使である。このような歴史的な経緯があったからこそ、有権者によって選ばれた政治家たちは簡単に脅しに屈してきた。」
  ※ メディアの劣化と言論統制の拡大
B 米国の 「属国」 から 「属領」 へ…終わらない 「占領」(間接統治)から 「再占領」(直接統治)へ、「トモダチ作戦」と日本の 「アメリカ化」(日本本土の 「沖縄化」)

4. 検察審査査会の闇と最高裁事務局のスキャンダル
  ※ 検察審査会は、裁判員制度の先駆的形態:市民から無作為に選ばれた11人の審査員が、検察の起訴・不起訴の処理に対して不服の申し立てがあった場合にこれを審査して、(1) 不起訴相当 (2) 不起訴不当 (3)起訴相当のいずれかの判断を下す。司法制度改革の一環として、裁判員制度導入にともなう法改正で2009年5月からは、審査会が同じ件で2度「起訴相当」 と決議すると、検察ではなく裁判所が指定した指定弁護士により強制的に容疑者が起訴されることになった。小沢裁判ではこの制度改正が完全に悪用された!
  ※ 「新政権は検察審査会法を再改正すべきかどうかを検討課題とすべきだろう」(高野猛)
  ※ 当初から批判が多い情報開示の少なさや〝密室性〟黒く塗りつぶされた公開文書。容疑者がまったく意見を言えないことも大きな問題。
  ① 小沢一郎民主党元代表を 「起訴相当」 と議決した審査員十一人の平均年齢が不自然な形で一転二転したこと(小沢元代表審査員 生年月も黒塗り)は不可解
  ② 検察審査会の不正、検察の虚偽報告書に対する裁判所の判断に納得出来ない。
  ※ 強制起訴制度で初の判決公判も 「検証へ情報開示を」、指定弁護士による控訴は不当!?
  ③ 森ゆう子議員が明らかにしたくじ引きソフトの不正
  ④ 小川敏夫法務大臣による指揮権発動の封じ込め
  ※ 「健全な法治国家のために声を上げる市民の会」 が、最高検察庁に新たな告発状を提出した。被告発人である佐久間達哉(法務総合研究所国連研修協力部部長)、木村匡良(東京地方検察庁公判部副部長検事)、大鶴基成(元最高検察庁公判部部長検事)、斉藤隆博(東京地方検察庁特捜部副部長検事)、吉田正喜(元東京地方検察庁特捜部副部長検事)、検察審査会の第五検察審査会の事務局長、担当課長らを証人申請が採用されるかが焦点。
  ※ 最高裁事務局のスキャンダル:最高裁判所発注のコンピューターシステム関連の一般競争入札で 「一社応札」が続出し、 100%を含む高い落札率が大半を占めていた疑惑!
    改めるチャンスが何度もありながら、一向に変わらなかった最高裁の手法。

5. 現在の閉塞状況を打開するためには何が必要か
  【検察とマスコミが一体化した情報操作による小沢氏の狙い撃ちと民主党叩きの世論誘導が米国の圧力をうける形で行われた可能性、すなわち検察権力のリーク情報を無批判的にマスコミが裏づけを取らないまま小沢氏を犯罪人扱いするような過剰な印象操作・偏向報道を一方的に垂れ流し、その結果、検察の正義を疑わない一般国民がそれを鵜呑みにして小沢批判を強めて民主党離れを加速させるというある意味で分かりやすい構図】
  ※ 旧勢力(小泉流に言えば 「守旧派」 「抵抗勢力」)による既存秩序の維持と既得権益の保持を目的とした改革潰しの動き!
  ※ マスコミが検察の監視役ではなく、「検察の正義」(あるいは 「正義の検察」)という前提を無批判に受け入れて、検察の「最大の味方」 となってその露払いや煽り役を果たしてしまうことが最大の問題である!
  ※ 「小沢不起訴になってから検察の危機が言われていますが、それ以上に、今回はマスコミの危機を露呈させたと言えますね」(魚住昭)
A 検察による恣意的な強制捜査と違法な取調べによる直接的な人権侵害
B 検察のリーク情報に依存したマスコミの過剰な偏向報道と、その影響をまともに受けた世間の人々のバッシングという深刻な報道被害
  ① 市民の覚醒と官邸デモ-政府不信とメディア不信の高まり
  ② ソーシャル・メディアとメディア・リテラシー
  【海外メディアの 「報道の5原則」】 原則1 「推定無罪の原則」(最初から有罪であるよう印象づける報道はしないこと)、原則2 「公正な報道」(検察の発表だけをたれ流すのでなく巻き込まれた人や弁護人の考えを平等に報道すること)、原則3「人権を配慮した報道」(他の先進国並みに捜査権の乱用を防ぐため、検察・警察の逮捕権、家宅捜索権の行使には、正当な理由があるかを取材、報道すること)、原則4 「真実の報道」(自主取材は自主取材として、検察・警察の情報は、あくまでも検察・警察の情報である旨を明記すること)、原則5「客観報道」(問題の歴史的経緯・背景、問題の全体構図、相関関係、別の視点などをきちんと報道すること)

【小沢問題関連重要文献】
・小沢一郎を支援する会 (編集) 『私たちはなぜ小沢一郎を支援するのか』 (諏訪書房) [新書] ノラ・コミュニケーションズ (2011/5/15)
・森 ゆうこ 『検察の罠』 日本文芸社 (2012/5/26)
・平野 貞夫 『小沢一郎 完全無罪 -「特高検察」が犯した7つの大罪』 (講談社プラスアルファ文庫 ( 2011/7/21)
・郷原 信郎 『検察崩壊 失われた正義』 毎日新聞社 (2012/9/1)
・カレル・ヴァン・ウォルフレン 『人物破壊 誰が小沢一郎を殺すのか?』 角川文庫(2012/3/24)
・マーティン・ファクラー 『「本当のこと」を伝えない日本の新聞 』 双葉新書 (2012/7/4)
・山崎行太郎 『それでも私は小沢一郎を断固支持する』 総和社 (2012/6/23)
・三井 環 『ある検事の告発』 (双葉新書) (2010/12/22)
・村木厚子編 『あきらめない 働くあなたに贈る真実のメッセージ』 日経BP社 (2011/11/28)
・石川知裕 『悪党―小沢一郎に仕えて』 朝日新聞出版 (2011/7/7)
・鈴木 宗男 『汚名-検察に人生を奪われた男の告白 』
・佐藤 栄佐久 『知事抹殺 つくられた福島県汚職事件』 平凡社 (2009/9/10)
・大坪 弘道 『勾留百二十日  特捜部長はなぜ逮捕されたか』 文藝春秋 (2011/12/16)
青木理 『国策捜査―暴走する特捜検察と餌食にされた人たち』 金曜日 (2008/05)
・副島隆彦、植草一秀、 高橋博彦 『国家は 「有罪(えんざい)」をこうして創る』 祥伝社 (2012/6/30)
・粟野仁雄 『検察に、殺される』 (ベスト新書) ベストセラーズ (2010/11/16)
・岐 武彦、山崎行太郎氏 『最高裁の罠』 (志ケイアンドケイプレス 、2012/12)
・佐藤 優/魚住 昭 『誰が日本を支配するのか!?検察と正義の巻』 マガジンハウス (2010/8/12)
・石川 知裕/佐藤 優 『小沢一郎はなぜ裁かれたか―日本を蝕む司法と政治の暴走』 徳間書店 (2012/3/26)
・今西憲之/週刊朝日取材班 『私は無実です 検察と闘った厚労省官僚村木厚子の445日』 (著) 朝日新聞出版 (2010/9/7)
・孫崎 享 (著) 『戦後史の正体』 創元社; 初版 (2012/7/24)
・孫崎 享 (著) 『アメリカに潰された政治家たち』小学館 (2012/9/24)
・孫崎 享 (著) 『日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土』 (ちくま新書)
・孫崎 享 (著) 『日米同盟の正体~迷走する安全保障』 (講談社現代新書)
・郷原 信郎(著) 『検察の正義 』 (ちくま新書) ( 2009/9)
・郷原 信郎(著) 『特捜神話の終焉』 飛鳥新社(2010/7/22)
・『郷原 信郎(著)検察が危ない』 (ベスト新書) ( 2010/4/9)
・三井 環 (著) 『検察の大罪 裏金隠しが生んだ政権との黒い癒着』講談社 (2010/7/29)
・三井 環 (著) 『「権力」 に操られる検察 』(双葉新書) 双葉社 (2010/7/21)
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●群馬県警による大河原さんへのいじめ事件

2012年02月16日 00時00分59秒 | Weblog


山岡俊介さんのアクセスジャーナルの記事の一部(http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、2月5日の記事)。

 問題の核心部分が分からないけれども・・・。
 随分前の事件です。大河原宗平さんの逮捕が、やはりというべきか、群馬県警によるデッチ上げだった模様です。マスコミで報道されてしまうと、我々市民は〝悪徳警官〟と考えがちです。でも、それが、警察の裏金事件の隠ぺいのためのデッチ上げであったりするところが怖いところ。三井環さんや仙波敏郎さんの事件と構造は全く同じ。

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http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、2月5日の記事】

2012/02/05
村木事件でのFD改ざんに続きーー『テレ東』番組でも明かされた「群馬県警証拠ビデオテープ改ざん疑惑」
執筆者
: Yamaoka (10:10 pm)

 大阪地検特捜部による村木厚子元厚労省局長の冤罪事件、その過程での検事によるFD改ざんはまだ記憶に新しいが、群馬県警(冒頭写真は県警本部)による証拠ビデオテープ改ざん疑惑も何とも衝撃的だ。
 この1月21日の「田勢康弘の週刊ニュース新書」(テレ東系。午前1130分~)で約30分の特集が組まれ、関係者の間で話題になっている。複数のビデオ映像解析専門家が番組に登場し、「改ざん濃厚」と証言しているのだ。ただし、それにも拘わらず大手マスコミは一切後追い報道していないから一般にはほとんど知られていない。
 こちらの疑惑は群馬県警組織上げての改ざんが濃厚。しかも、この事件で逮捕されたのは現職の警部補(当時)だった大河原宗平氏(=横写真。当時50)。なぜ、仲間である警部補を県警は証拠をデッチ上げしてまで逮捕しなければならなかったのか!?
 問題のビデオテープは、逮捕容疑になった公務執行妨害(警察仲間が!?)の時の様子を撮影したもの。その事件が起きたとされるのは04年2月16日のことだ。
 8年も前のことが今回、報道されたのは、村木事件などで世の中の見方が変わって来たこと、また、この間、ビデオテープ解析の技術が進み、改ざんされていることが立証できるようになったことが大きいようだ。
 さて、疑惑の映像(=横写真)は、大河原氏が高崎市内の知人マンションから出勤しようと午前8時ごろ出てきたところを、待ちかまえていた交通指導課の捜査員数人が取り囲み、大河原氏の自家用車が偽造ナンバーを付けているとして調べようとしたところ、大河原氏が捜査員の一人に体当たりするなどして捜査を妨害しようとしたことの証拠とされる。
 そして、この映像は一部がカットされていたようなのだ。
 もっとも、このビデオテープには、そもそも肝心要の大河原氏が捜査員に体当たりしたシーンは映ってなかった。では、県警は一体、どういうシーンをカットしたというのか!?
 体当たりシーンがないのだから、さすがに大河原氏はこの容疑では不起訴(起訴猶予処分)になった。だが、この逮捕の事実は微罪にも拘わらず大手マスコミで一斉報道され、翌月、大河原氏は偽造ナンバーを付けていた容疑(道路運送車両法違犯)で再逮捕され、懲戒免職になっている。
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●『検察に、殺される』読了

2011年03月11日 04時47分07秒 | Weblog


『検察に、殺される』、2月に読了。粟野仁雄著。ベスト新書、2010年11月、初版第一刷。

 ガタガタの特捜(p.6)。
 志布志事件(p.8、155、159、213)、氷見事件(p.25)。甲山事件(p.82)(松下竜一さん『記憶の闇』)。高知白バイ事件(p.122)。布川事件(p.133)。足利事件(p.139)。袴田事件(p.145、154)。村木厚子さん冤罪・証拠捏造事件(p.166)。

 弘中惇一郎弁護士(p.28、87、89、101、216)。三井環さん(p.75、174)、郷原信郎さん(p.76、190)、魚住昭さん(p.79)。

 検察審査会(p.80、178)。

 郷原さんは、特捜部は野に下れ、と(p.209)。

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●『創(2011年2月号)』読了

2011年01月30日 00時01分25秒 | Weblog

『創』(2011年2月号)、1月に読了。

 カラーページ(pp.10-11)。「漫画家らの反対を押し切って都条例改定案可決!」、いわゆる「非実在青少年」問題。
 「いまや検察批判のシンボルに元検察官・三井環さんの闘い/12月5日に2500人の市民デモ」。保坂展人さんも。

 佐高信さん、「ニッポン文化低国を撃つ!/筆刀両断!/「検察神話」を作った「知の巨人」 立花隆」(pp.94-95)。「ロッキード裁判をめぐって、立花は渡部昇一の言いがかり的批判を完膚なきまでに論破した。残念ながら、いま立花は渡部のように思い込みで書いているのではないか」、・・・これは手厳しい。

 鈴木邦男さん、「言論の覚悟/勇気ある告発」(pp.96-99)。「牛肉偽装告発」をした西宮冷蔵の水谷洋一社長。JR東労組元委員長松崎明氏がなくなる。「今はどこの労組も元気がない。JR東労組だけが闘っている。それだけに権力、公安からは狙われ、弾圧された」。

 香山リカさん、「「こころの時代」解体新書/マンガ規制の問題を精神医学的に考える」(pp.100-103)。青少年健全育成条例改正案が可決されてしまう。「「青少年の健全育成」に役立つのか不明・・・」。マンガやアニメの暴力性などと実際の暴力行為等の因果関係についての信頼すべき研究など存在しない。上野千鶴子氏、「欲望を持つことと、欲望を行為に移すこととのあいだには、千里の径庭がある」。

 森達也さん「極私的メディア論/第59回 空港での一時拘束」(pp.104-107)。入国審査で問題発生。「・・・モーガン・スパーロック(近年の作品はイスラム教徒への融和を訴える『30DAYS』や『ビン・ラディンを探せ!』など)インタビュー・・・」。

 可決までの経緯。長岡義幸さん、「多くの反対の声を押し切って可決/都条例改定をめぐる最後の攻防全経緯」(pp.112-119)。「非実在青少年」問題。冒頭、「記者「昔のご自分の著書が有害呼ばわりされたんじゃないですか。その過去を忘れているんですか」/石原慎太郎「何ぃ。物を比べてみろよ。それがわからなければバカだよ、お前」」・・・だってさっ。どんな記者さんか知りませんが、偉いっ! 「ほんの1分ほどの雑な発言をして、取材を切り上げようとした石原に、フリージャーナリストの昼間たかしさんが質問を投げかけ、職員らとともに大名行列よろしく歩き出した石原は怒りの面持ちで振り返り、捨て台詞で応えた」。「」かつてバッシングされた当人が今度は規制を推進」。「いま現在の条例問題と相似形の出来事が半世紀以上前、石原慎太郎の小説と派生した映画をめぐって起きていた。異なるのは、民間よりも行政が全面に立ち、かつてバッシングを受けた当人である石原が大人の側の性道徳者に〝転向〟して、〝弾圧〟側に回っていたことだ」。「・・・都議らを不安にさせたのは、治安対策本部が警察とつながりがあること・・・。・・・倉田潤本部長は、選挙違反をでっち上げ志布志事件発覚した当時、鹿児島県警の本部長を務めていた」。近年でまれなほどの多くの都議会の傍聴者の中に、規制賛成派の人はほとんどいないという現実、それが見えてない〝生活が第一〟党の都議員たち。

 激論。「検察批判を続ける論者が激論!/〝最高権力〟検察をどうすれば変えられるのか」(pp.120-129)。辻恵三井環鈴木邦男安田好弘青木理さん。検察官適格審査会検察審査会千葉景子元大臣が座長の「検察の在り方検討会」は、「・・・ぬえ的というか、実行性がない・・・」。「安田 僕は可視化はぜひとも必要ですが、それだけでは足りない・・・。・・・一番重要なのは、例えば24時間以上は身柄拘束はさせない、それから弁護人が立ち会わない限り取り調べをしてはならない、弁護人が立ち会わないで行われた取り調べは証拠として採用してはいけない。そこまでやらなければ冤罪は防止できないと思います」。
 「検察の罪を助長したマスメディアの罪」。「篠田 ・・・全国に警察裏金批判のキャンペーンが吹き荒れたとき、北海道新聞はその急先鋒で、・・・。・・・新聞協会賞をもらった。皆が拍手かっさいでしたよね。ところがその後どうなったかと言うと、警察側からものすごい報復を受けて、高田さんたちは飛ばされた」。安田さんは高田昌幸氏らの代理人。「安田 ・・・道新は佐々木元道警総務部長と手を打とうとするんです。・・・。出来レースをしようとするんですね」。ヒヨル道新。「安田 ・・・しかし、それに対して全国の記者が報道すらしてくれない、悲しい状況ですよ」。「青木 ・・・果敢な調査報道を続けた記者を守れないという新聞社は本当に情けない。でもそれが現実です。/三井 結局、大手メディア、司法記者クラブに所属しているメディアですが、マスコミと法務検察が一体になっているんですよ。だから法務検察の批判をかけないんです」。

 「永六輔[放送タレント]×矢崎泰久[元『話の特集』編集長]のぢぢ放談/第19回 救急車なんて知らない!」(pp.130-137)。永さんのタクシー事故。有吉佐和子さんの『複合汚染』。「矢崎 ・・・最近あやしいと思うのは「産学協同」という言葉。要するに、学問としてやった研究を商売に結びつけようという話でしょう。・・・ノーベル賞だって、化学賞なんか、どれだけ産業の発展に貢献したかということが受賞理由になったりするでしょう。おいおい、学問って、企業のためにあるのかよって気がするね。/ 農業の世界でも、この日本でさえ、企業化がどんどん進んでいる。「農業文化」なんて言葉はすっかり抜け落ちていて、土もない工場で作られた野菜が出荷されている。それを喜んで食べる神経が、僕にはよくわからない」。

 雨宮処凛さん、「ドキュメント雨宮革命/第36回 若者ホームレス白書」(pp.138-141)。

 「月刊壊(こわす)/第91回大川興業アゲチン伝説」(pp.142-145)。アフガンで拘束された常岡浩介氏。「タリバンではなく、政府系のヤンキーな軍閥につかまっ」た際のコント的やり取り。拘束中に長崎の実家に3回も電話! 身代金が払われないときには殺害するという最後通告した相手が、なぜか毎日新聞の記者。「誘拐コント」。「犯人側が逆ストックホルムシンドロームのように、常岡氏のことが好きになってしまったのではないか、・・・。/・・・実は常岡氏はそれまでにロシアなどでも拘束されていて、これが3回目。拘束する側よりされる側の方が慣れていたと、オチまで・・・」。個人的にとても注目している畠山理仁さん。ゲリラフリージャーナリスト。先日読んだ『記者会見ゲリラ戦記』での記者クラブ批判はとてもわかりやすく、大手マスコミのダメさ加減を再認識させてくれる。亀井静香元大臣、死刑反対以外にも、記者会見解放という点でも評価できる。
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●『紙の爆弾(2010年1月号)』読了

2011年01月28日 00時47分11秒 | Weblog

紙の爆弾』(2010年1月号)、1月に読了。

 山本常三郎氏、「「新滑走路」「ドーム球場建設」/「沖縄利権」を買い漁る読売グループの黒い野望」(pp.8-12)。普天間移設と沖縄利権。

 西田健氏、「シリーズ「陰謀の血脈」日本支配を完成させた特権一族相関図/第7回「正力家」」(pp.26-29)。正力松太郎

 阿久根市で暴走気味の仙波敏郎さん、「裏金告発した元愛媛県警巡査部長/退職後も続く闘争/第六回『愛媛県警が犯人を逃した理由』」(pp.30-33)。

 尾塚野形氏、「獄中の三井環(元大阪高検公安部長)仮釈放却下の裏の〝悪意〟/遠方地での収監、書かされた反省文は棚ざらし―――」(pp.34-41)。
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●『創(2010年12月号)』読了

2011年01月08日 00時04分26秒 | Weblog

『創』(2010年12月号)、12月に読了。

 カラーグラビア「和歌山県太地町/イルカ漁をめぐる攻防/「ザ・コーヴ」上映後の地元には・・・」(p.18-19)。

 
特集「検察の犯罪とメディアの責任」。
 弘中惇一郎弁護士、「驚くべき取り調べの実態/今こそ全面可視化を」(pp.34-41)。「・・・取り調べ中に作ったメモはすべて廃棄した・・・」。「・・・特捜の捜査がとにかく杜撰・・・。・・・公判前整理手続きの段階で、石井一議員の調書がこの段階ではまだ存在していなかったのです」。
 江川紹子氏、「これは権力犯罪だという本質を見逃してはいけない」(pp.42-45)。
 三井環さん、「今こそ検察全体の責任を追及せねばならない」(pp.46-51)。「・・・この問題を検証する機関の座長に、千葉景子法務大臣が決まったようですね。でも千葉さんは現職の大臣のときに何をしましたか。・・・裏金問題について・・・従前の政権と同じ答弁ですからね。そういう人をよくも任命したなと思います。人選があまりにもおかしいですよ」。
 浅野健一さん、「朝日「検察の証拠改ざん」スクープを犯罪報道の転換へ」(pp.52-60)。「検察ファッショ状況にある中で、この記事は「すごいことで、本当に大特ダネ」・・・であり、見事な調査報道だ」。「―――FD改ざんをスクープした朝日新聞の板橋記者らについてどう思うか。/弘中 記者としてきちんと問題意識を持ち、自分の足で動いて徹底的に取材し報道する、あれが正しいジャーナリズムだ」。板橋洋佳記者。
 板橋洋佳記者インタビュー(聞き手/浅野健一さんら)、「FD改ざんを私たちはこうしてつきとめた」(pp.62-66)。
 矢崎泰久[元『話の特集』編集長]・上杉隆氏対談、「検察権力の威信失墜と共にメディアのあり方も問われている」(pp.68-77)。「起訴後有罪率99%という日本のシステムの異常」。「崩壊しつつある記者クラブを誰が壊すのか」、「矢崎 ・・・亡くなった元読売記者の本田靖春とか、・・・本多勝一らが中心になって、こちら側から廃止しない限りは、このシステムは無くならないと」。

 佐高信さん、「ニッポン文化低国を撃つ!/筆刀両断!/憲法改正を叫ぶ単純タカ派 塩野七生」(pp.78-79)。

 鈴木邦男さん、「言論の覚悟/怨み・憎しみ。そして赦し」(pp.80-83)。原田正治氏、『弟を殺した彼と、僕』(ポプラ社)。「・・・彼を赦(ゆる)したわけではない。しかし死刑にして問題が解決するわけではない。・・・そして何と死刑執行停止を求める上申書を裁判所に提出する。・・・しかし原田さんの「願い」は叶えられず死刑は執行される。虚脱感の中、死刑制度に関心を深め、死刑廃止運動にも関わるようになる」。死刑存置派に聞かせたい原田さんの言葉、〈単に「被害者遺族の気持ちを考えて死刑に賛成する」という声に、僕はさびしさや怖さを感じます。このような人は、僕のようなものを、/「家族を殺された彼らは、平穏に暮らす自分より気の毒でかわいそうな人」/と、一段下に見ていると感じます。その上、自分のことを偽善者よろしく、/「いわれなくても被害者遺族の気持ちを推し量ることができる自分は、人間らしい上のある者だ」/と、心のどこかで考えている気がします。被害者のことなど真剣に考えてはいないのです〉。鎌田慧さん財田川事件大道寺幸子基金。安田好弘弁護士。宇賀神寿一氏(東アジア反日武装戦線さそり」)。

 森達也さん「極私的メディア論/第56回 巨大メディアと記者の姿勢」(pp.88-91)。戦場写真家ジェームス・ナクトウェイ。「・・・アメリカがイラクに侵攻した大義は存在せず、イラク戦争は起こす理由のない戦争だったのだ」。「・・・かつて「自分は戦争を終わらせるために写真を撮る」とまで発言したナクトウェイは、「写真では戦争を終わらせることができない」と最近は語っているという。その真意と苦悩の言葉を聞きたい」。

 金平茂紀氏(TBS「報道特集」キャスター)、「衰退しつつあるメディア界に「蟻の一穴」を」(pp.108-113)。「今のテレビは劣化していないか」、「少数派になることを恐れず強大なものをチェックする」。

 本紙編集部、「民族排外主義とネット活用が特徴/右派陣営の新潮流/「在特会」拡大の背景」(pp.120-127)。

 「永六輔[放送タレント]×矢崎泰久[元『話の特集』編集長]のぢぢ放談/第17回 ノーベル賞なんて知らない!」(pp.130-137)。
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●検察不信の戦犯

2010年12月13日 00時08分43秒 | Weblog

山岡俊介さんのアクセスジャーナルの記事の一部。

 

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【http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/】


                                                  2010/12/02
伊藤鉄男最高検次長に関する仰天天下り説
                                        
執筆者: Yamaoka (11:30 pm)

 
例の「郵便不正事件」における村木厚子元厚労省局長の無罪判決、FD改ざん事件は、特捜検察はむろん検察全体の威信を地に貶め、現状を見ても、特捜検事の捜査活動だけでなく、公判にも悪影響を与えている。

  「取り調べしようとしたら、証拠をデッチ上げる、公判では、調書の信ぴょう性が
   疑わしいと言われる始末。ともかく仕事にならない様子。また、このところ逮捕せず、
   在宅起訴で済ますケースが目立ちますね」(関係者)

 こうした検察不信を招いた戦犯の一人に、伊藤鉄男最高検次長検事がいる。
 FD改ざん事件では、大坪弘道前大阪地検特捜部長まで逮捕されるという前代未聞の事態にもなったが、その捜査を行う最高検の2であり、大坪前部長ら逮捕の際には謝罪会見も行った(冒頭写真はその時のもの)。
 もっとも、三井環元大阪公安部長が「検察官一体の原則」により検察官適格審査会に罷免を求めて申し立て、また、「取り調べメモ破棄」の件で告発しているメンバーのなかに伊藤氏も入っているように、直接、犯罪に問われている前田恒彦元検事、大坪前部長らとしょせん同じ穴の狢とも見られている(FD改ざん事件では、伊藤氏も訓告処分を受けている)。
 それに、東京地検特捜部長時代には鈴木宗男前代議士(横写真。受託収賄罪などで12月6日に収監の模様。約1年5カ月)の一連の事件を担当した。
 それはともかく、こうしたなか、大林宏検事総長と共に、伊藤氏も折を見て辞職するとも見られているのだが、ここに来て、その伊藤氏の天下り先としてある企業名が具体的に浮上している。
・・・・・・。
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●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない

2010年12月11日 00時18分25秒 | Weblog

asahi.comからの記事をコピペ。

 『死刑のスイッチ』を押さなかったという安堵の半面、「遺族の方には申し訳ない」といった贖罪的な意識を持ってしまう、その裏返しとして、「証拠が不十分だった」といった被告人への猜疑的な心理の醸成・・・やはり裁判員制度には問題が多すぎるでしょう。〝素人〟裁判員にはあまりに過酷過ぎます。何度もいいますが、訓練を積んだ〝プロ〟としての職業裁判官がやるべきことです。たとえ〝プロ〟であっても、『死刑のスイッチ』を押すことに戸惑いのない〝プロ〟の職業裁判官はいないはずで、私は死刑存置には反対です。〝素人〟裁判員などまっぴら御免で、裁判員制度など即刻廃止すべきだと主張します。〝プロ〟としての職業裁判官だった熊本典道さんの苦しみを我々も理解すべきだと思います。熊本さんには、「死刑判決に4回関わり、そのすべての死刑囚と東京拘置所で面会したエピソード」があるそうですが、冤罪死刑囚の袴田巌さんと比較することは不適切でしょうが、袴田事件の死刑判決であれほど苦しんだのです。
 公判前整理手続き取調べの不透明さ、証拠開示上の不利など、公平で正確な裁判を受ける被告の権利を考えても問題が多すぎる制度です。
 今回無罪判決が出たことは、裁判員制度の導入に何らかの「意義があったと誤解されかねません。上記の通りで、何の意義もないです。さらに、本来、これまでの〝プロ〟としての職業裁判官がこういった裁判において公正な裁判をせずに、「無罪判決」を出してこなかったことに問題点があったわけで、ようは怠慢だったわけです。刑事裁判の原則を無視し、今回もその疑いがあるのですが証拠の捏造を見抜けず、あるいは、意識的に見逃すなどの怠慢があったわけです。熊本典道さんは「検察から届く拘留請求の、なんと3割を却下した」そうですが、そのような裁判官は極々稀な例です(「裁判長ってどんな人?」)。免田事件財田川事件狭山事件片岡晴彦さん高知白バイ事件布川事件氷見事件袴田事件名張毒ぶどう酒事件足利事件三井環さんの事件、毒カレー事件など職業裁判官の怠慢の例は数え上げたらきりがありません。ましてや、福岡事件西武雄さん飯塚事件久間三千年さんといった無罪な人を死刑・私刑にしてしまった可能性(控え目に表現しています)さえあります。村木厚子さん志布志事件の裁判結果などは極々稀な例です。今回の無罪判決、「裁判員制度の導入に意義」があったわけではないです。誤解されては困ります。

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http://www.asahi.com/national/update/1210/TKY201012100271.html

裁判員「中立の立場からこうなった」 鹿児島・無罪判決
                               
2010年12月10日13時35分

  「遺族の方には申し訳ないと思うが、証拠が不十分だったことが一番の原因」「中立の立場から、こうなった」
 鹿児島市の老夫婦殺害事件の評決に参加した6人の裁判員全員と補充裁判員2人の計8人は判決言い渡し後、記者会見に臨んだ。40日間の長期の裁判を振り返り、無罪判決に至るまでの思いを語った。
 一礼して着席した8人の表情はみな硬く、マイクを通しても、声が聞き取りにくい。
 冒頭、死刑の求刑で無罪が言い渡されたことをどう受け止めるかを尋ねられると、「判決通り。それだけだ」「同じく」「判決文の中に全部出ていると思います」。8人は言葉少なだった。
 法廷で行われた10日間の審理では、裁判員が被告人や証人に直接質問する場面がなかった。このことを問われると、裁判員の一人は「素人ですので。言葉がすごく大切。質問の仕方によっては検察に有利になったり、弁護側に有利になったりする。難しいので裁判官に任せた」。別の裁判員は「質問はけっこうあったが、内容の言葉は難しくて言い方一つで、どうとでもとれる。やっぱり慣れている方にお任せしようと判断した」と答えた。
 遺族の極刑への思いはどう受け止めたか――。その質問への裁判員の答えは様々だった。
 
 「遺族の方には申し訳ないと思いますが、証拠が不十分だったことが一番の原因」、「証拠に基づいて考えなければいけない。中立な立場で話をした」、「公正な立場で判断した。疑わしきは被告人の利益に、ということがありますので」。
 40日間の長期の裁判については、「家族にも迷惑をかけた。仕事上でも大変だった」との声があった一方で、「あっという間だった」「不安があったが、家族にも支えられた」などの感想も聞かれた。
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●冤罪デモ

2010年12月07日 04時56分32秒 | Weblog

CMLに出ていた記事の一部。すでに終わっておりますが。

 

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【http://list.jca.apc.org/public/cml/2010-December/006690.html】

12月5日:「デモ&講演会」に結集しよう!「裁判所・検察・警察は、冤罪で人生をメチャクチャにされた人たちに謝れ!」** 【日々坦々】

第一部:集会・デモ行進

デモの目的
検察制度の根本的な改革を求める。腐敗の根本にある裏金問題を国民の目に明らかにし、裏金を使用した検察幹部(OBを含む)に対して国庫に返還させる。
村木事件を始め、数々の冤罪を生んできた取調べ方法の抜本的改革を求める。(可視化、押収物・残記録の公開等・・可視化法案の成立へ)

 ■検察の裏金問題を国民の目に明らかにしその責任を追及し裏金の返還を求める。
 ■村木事件の検察の責任を追及する。
 ■取り調べの全面可視化、押収証拠物及び残記録の全面開示を要求する。

スローガン
 
「大林宏検事総長よ、自ら使った裏金を返せ」
 
「村木事件で事前決済した最高検伊藤次長検事は辞職せよ」
 
「前田主任検事、佐賀副部長、大坪特捜部長だけを起訴したトカゲのしっぽ切りはやめよ。
                           
最大の責任は検察トップではないか」
 
「検察よ、お前は何様なんだ。自分自身を問い直したらどうだ」
 
「裏金を国民に返せ、おまえ達のやっていることは犯罪だぞ」
 「冤罪で人生や生活をめちゃくちゃにされた人たちに謝れ」
 
「法律は国民生活の基本中の基本だ、正しく運用しろ」
 
「私たちは、検察権力がやったことを決して忘れないぞ」
 
「管総理よ、法務・検察の犯罪を隠蔽するな」

概要
 
主催:市民の連帯の会
 
日時:12月5日(日) 13時00分~17時00分(解散) 
 
場所:日比谷公園大音楽堂(野音)
 
デモ行進順序:日比谷野音霞門霞ヶ関国会通り内幸町交差点銀座
     外堀通り数寄屋橋交差点鍛冶橋東京駅日比谷公園(中幸門)解散

「呼びかけにあたっての3つの取り決め」
 
1.自分達にとって都合の悪いものは隠蔽しない。
 
2.意見や考えが異なる団体や個人を排除しない。
 
3.情報は操作しない。

呼びかけ団体・個人(11/29現在敬称略、順不同) 三井環を支援する会 吉川ひろし(千葉県議)
 宮嶋巌(FACTA編集人)
 小沢真っ白
 権力とマスコミの横暴を正し、人権を守る国民の会
 一水会
 市民が訴える「大阪宣言」の会
 築地を守る会
 アジア記者クラブ(APC)
 創出版社
 (株)フーミー
 闘う障害者革新無所属の会
 総合情報誌「選択」
 (株)世界映画社
 (株)ティーエム
 渡辺完(元宝塚市長)
 高野和郎(ジャーナリスト)
 保坂展人(前衆院議員)
 上原公子(元国立市長)
 大野ひろみ(千葉県議)
 北芝健(警察評論家)
 新宿連絡会
 奥山たえこ(杉並区議)
 福士敬子(東京都議)
 魚住昭(ジャーナリスト)
 浅野貴博(衆議院議員)
 岩上安身(ジャーナリスト)
 桜井昌司杉山卓男布川事件・再審被告人)
 北方ジャーナル
 鳥賀陽弘道(ジャーナリスト)
 ふじしろ政夫(鎌ヶ谷市議)
 池田はるお(東久留米市議)
 財界さっぽろ
 伊東章(弁護士)
 さいとうまこと(名古屋市議)
 森功(ノンフィクション作家)
 古川利明(ジャーナリスト)
 青木理(ジャーナリスト)
 三宅勝久(フリージャーナリスト)
 木川統一郎(弁護士・元中央大学教授)
 粟野仁雄(ジャーナリスト)
 植草一秀(元早稲田大学教授)
 井野賢二(弁護士)
 西山明行(弁護士)
 二木啓孝(ジャーナリスト)
 検察の暴走を許さない香川県民の会
 橋野高明(同志社大学人文科学研究所研究員・日本キリスト教団牧師)
 夏井辰徳(脚本家)
 小坂和輝(中央区議・医師)
 森達也(映画監督)
 門間幸枝(袴田さんを救う会 副代表)

主催:12・5市民の連帯の会 実行委員会
   【三井環事務所】東京事務所
   〒110-0015 東京都台東区東上野6丁目1番4号
         イワツキビル TEL. 03-3844-8722
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●『創(2010年11月号)』読了

2010年11月28日 00時26分33秒 | Weblog

『創』(2010年11月号)、11月に読了。

 
カラーグラビア「今年も行われた太地町のイルカ漁/映画「ザ・コーヴ」騒動は何を残したか」(p.22-23)。

 
中島岳志さん「被告人が語った動機の背景にあるもの/秋葉原事件・加藤被告の〝脱神話化〟の重要性」(pp.36-49)。最早忘れ去られている事件に・・・。かなり考えさせられる論文。当初バカ騒ぎしたものの、「派遣問題に還元するのは無理がある」。「つなぎ事件の直後に聞いたロックの歌詞」はかなりショック。「・・・バンプオブチキンの「ギルド」という曲の歌詞を書き込みしているのです。/それは「美しくなんかなくて、優しくもできなくて、それでも呼吸が続くことは許されるだろうか」「その場しのぎで笑って、鏡の前で泣いて、当たり前だろ 隠してるから気づかれないんだよ」という歌詞だった」。いや~、始終聞いているだけに・・・。「歌の始まりは、自分が相応の給料というものをはたしてもらっているんだろうかというような歌詞で、まさに労働と疎外の問題をテーマとして歌ったものですが、この歌の歌詞が、最後のところで、彼にメッセージが届きそうになったのです」。「「シングルイシュー」に原因を還元するのはやはり避けるべきですし、「あってほしい犯人像」を加藤に押しつけることは問題だと思います」。

 
篠田博之編集長「一体何故・・・再び〝地獄〟へ舞い戻ってしまうのか/田代まさしさん再び薬物逮捕の驚愕」(pp.50-56)。

 
佐高信さん「ニッポン文化低国を撃つ!/筆刀両断!/節操のない政治家 蓮舫」(pp.72-73)。石原慎太郎との共通点は、小沢一郎に批判的なことと外国人地方参政権に反対なこと。節操のなさは田原総一朗氏譲りらしい。「蓮舫が支持する菅は郵政民営化に賛成だった。それで私は菅を〝愛嬌のない小泉純一郎〟と名づけれいるのだが、いわゆる新自由主義の小泉・竹中(平蔵)「改革」のチョーチン持ちをしていたのが田原だった」。

 
香山リカさん「「こころの時代」解体新書/取調べ可視化でも虚偽自体は防げない」(pp.78-81)。村木厚子さん無罪判決。認知症患者のつめ切り出血でっち上げ事件について、福岡高裁は逆転無罪の控訴審判決。

 
森達也さん「極私的メディア論/第55回 上書きされた刑場公開」(pp.82-85)。二人の死刑執行を命じた千葉景子法務大臣が刑場を開示。しかしながら、「・・・きわめて多くの制約や限定の上・・・」。「そもそも法務省はつい十数年前まで、執行したことすら公開しなった。死刑の存在理由を犯罪抑止にするのなら、あきれるほどの論理矛盾だ」。「・・・処刑した死刑囚の名前を明かすように・・・。これも鳩山邦夫法相(当時)の(唯一の)英断だった)」。「情報を公開してもらうのではない。公開することが当たり前なのだ」。

 
「アフガン拘束事件の常岡さんと語る/ハイリスク・ローリターンの戦場取材になぜ挑むのか/座談会 常岡浩介・原田浩司・綿井健陽」(pp.90-101)。

 
今西憲之氏「検察内部腐敗の実態/証拠改ざん! 暴かれた検察庁の内部腐敗」(pp.102-111)。村木事件は、「宣告前から「無罪」が決まりきった、検察史上、類を見ないような判決公判。・・・いかにインチキでとんでもないものだったのか・・・」。全員が破棄した「取り調べメモ」。三井環口封じ逮捕と大阪検察。

 
佐藤潤一氏・鈴木徹氏「「グリンピース裁判」が提起したものは何か/「クジラ肉裁判」敗訴 地裁判決の問題点」

 「永六輔[放送タレント]×矢崎泰久[元『話の特集』編集長]のぢぢ放談/第16回 リーダーなんて知らない!」(pp.130-137)。
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●『冤罪File(No.10)』読了

2010年11月20日 00時28分16秒 | Weblog

冤罪File』(冤罪ファイル)(No.10)、11月に読了。2010年6月号。

 「冤罪で苦しむ人たちを支えたい」(pp.2-5)。足利事件の菅家さん。三人の裁判官が謝罪。集う冤罪事件の関係者の皆さん。「布川事件」の桜井昌司・杉山卓男さん、「東電OL殺人事件」、「富山・氷見事件」の柳原浩さん、「仙台・北稜クリニック事件」の守大助さんのご家族、「狭山事件」の石川一雄さん、「免田事件」の免田栄さん、「袴田事件」の袴田巌さんの姉・秀子さん、「名張毒ぶどう酒事件」の奥西勝さんの支援者の皆さん。

 映画『BOX 袴田事件 命とは』の高橋伴明監督インタビュー(pp.8-19)。裁判員制度熊本典道さんの苦しみ。「マスコミが作り上げた冤罪事件も少なくないと思います」。

 裁判員制度は冤罪を見抜けるか? 「・・・絶対に無実の者を罰しないこと。刑事裁判の目的は「無罪の発見」にあるといわれる。/・・・さまざまな原則が定められている。裁判官の「予断排除の原則」、被疑者・被告人の「黙秘権」、有罪の立証があるまで無罪と推定される「無罪推定」、起訴された犯罪事実の存否が不明な場合の「疑わしきは罰せず」・・・」(p.31)。

 三宅勝久さん、「知的障害者は陥れられたのか?/「東金女児殺害事件」に浮かぶでっち上げ疑惑」(pp.33-45)。指紋の不一致や、濡れた手でレジ袋に指紋が残るのかなど、数々の疑問。また、取り調べメモの破棄などの「出したいものだけ出す」検察。

 柳原三佳氏、「「被害者」が「犯罪者」に!? 白バイ冤罪① 最新インタビュー」(pp.46-59)。でっち上げで禁錮1年4カ月の実刑判決を終えた片岡晴彦さん。最初から最後までずっと独居房というイジメ。

 池添徳明氏、「「横浜事件」刑事補償決定で実質無罪/「やっと勝ち取った」遺族の思い交錯」(pp.80-81)。

 三井環[元大阪高検公安部長]さん、「〝悪徳検事〟が検察の実態を完全告発!/情報リークと冤罪のメカニズム」(pp.88-100)。

 粟野仁雄氏、「一体、どういう捜査をしたらこんなことになるのか?/厚生省 村木元局長冤罪事件」(pp.101-109)。

 池添徳明氏、「中川博之裁判長ってどんな人?」(pp.112-119)。多くがヒラメ裁判長の中、「中川さんが無罪判決を書くと目立つというそのことが、実は問題なんです」。「大阪地裁の裁判長は全体的に常識的」。一方、「大阪高裁はひどい裁判官がほとんどで壊滅的」。また、大阪の「検察官の立証活動に最近は荒っぽさが目立つ」。
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●『自然と人間(2010年1月号)』読了

2010年11月19日 04時38分22秒 | Weblog

自然と人間』(2010年1月号、Vol.1623)、11月に読了。「森の衰退 ――夏の立ち枯れ」。

 森達也さん、「第46回つぶやくニッポンの街角/誰が誰に何を言ってんの?」(表紙裏)。「テロ・ゲリラ警戒中/・・・」。

 村田くみ氏、「「炭」は森と地域を豊かにする/現代版“花咲じいさん”たちの奮闘」(pp.2-5)。

 篠田博之さん、「獄中で続く「検察の犯罪」との闘い/内部告発の当日に逮捕された元大阪高検公安部長」(pp.11-13)。三井環さん。「仮釈放への妨害」。

 編集部、「築地市場移転にひそむ巨大利権」(pp.14―15)。高濃度有害物質の隠蔽。

 佐藤文則氏、「引き裂かれるビルマ難民家族」(pp.21-24)。11月13日にようやくアウン・サン・スー・チーさんが解放。

 魚柄仁之助さん、「第七十三回 魚柄仁之助の食文化情報局 台所の穴/味覚について」(pp.32-34)。
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