acc-j茨城 山岳会日記

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山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

上信越・小ゼン沢~魚野川(中退)

2023年08月21日 21時30分10秒 | 山行速報(沢)

2023/8/10-11 上信越・小ゼン沢~魚野川(中退)

当日の朝
入山口へ向かう途中、尻焼温泉から見た長笹沢川は濁流と化していた
計画に暗雲が立ち込める

沖縄・九州を中心に大荒れとなった台風の影響で、おそらく前日に相当量の降雨があったのだろう
その名残もあってか、山は霧に巻かれていた

当初はガラン沢支流から上信国境を越え、小ゼン沢を下降して魚野川に至る計画だった
しかしあの濁流を見る限り、支流のガラン沢も良くないだろうと鷹巣ノ尾根を辿ることにする

白根開善学校からゲートのある林道を歩き、馬止メ
ここから鷹巣ノ尾根道に入る

霧が立ち込め、湿度が高く汗が滴る
一方、尾根上部では風が強い
流石に寒くて雨具を着込む
このコンディションで沢を目指すのは変り者の部類だな、などと自嘲する

オッタテ峠から小高山方面へ少し下ったころから小ゼン沢へと藪を漕ぐ
5分ほどのヤブコギで沢床

小ゼン沢は滝場もあるが、概ね問題なく下れる
途中、トラロープなどもあり辿る者の多さを知る
山深い魚野川上流部へのアプローチ、そして下部から遡行時のエスケープルートとして利用されているのだろう

群馬県側で酷かった霧も長野県側に入ると時に陽も射し込む空模様
下降して約2時間
ネジレセンの上から左岸のコルを越えると魚野川・燕ゼンの上部へと出る
そして、右岸に小ぶりな幕場地

初めての魚野川
その流れは美麗な中にも芯の強さ、激しさを感じさせるものだった

本来ここから上流部を詰め、南ノ沢を辿って上信国境へと至る計画
しかし、気持ちは揺らいでいた
やはり水量が多い

岩につく苔が水没しているところから察するに平水+15cmほどだろうか


逡巡を交えながらも本流を遡る
幅広の滝やオッチラシの流れにしばし見惚れる

事を決定づけたのは、庄九郎大滝
流れの左を直登とあるが、今日の水量では取付く気にはなれない

左岸ルンゼの高巻きも検討するが、このころから空は鉛色
風も吹き、遠く雷鳴
おそらくは長く続かない一時の悪化だろうと予想はついた
しかし、ここを越えると戻るのも容易ではなくなる

朝見た長笹沢川の濁流が脳裏に過る
たとえ一時の雷雨であったとしても、雨量によっては致命的だ

往路を戻り、燕ゼン上部に幕を張り、今宵の宿とする
沢人の定宿らしく、薪も少ない
紅蓮花を咲かすことなく日が暮れていく

傍らには、結ゆい
酔いも回れば、沢音に揺られながらの転寝
心地よい眠りに勝る癒しはないのかもしれない


明けて今日は「山の日」
ラジオでもそのことを盛んに伝えていた

平日派の私にとって、この日に山へ入るのは初めて
当然、山も混雑するだろうと思った
それでも自然にひっそりと身を置ける場所がいい
そして選んだのが魚野川だった

祝日の前日からこの山深き森の上流部に入る
さすれば望みは叶うのではないか、そう考えてのことだ

とはいえ、昨日は傷心の撤退
今日の遡行継続も可能ではあったが萎えた気持ちは元には戻らない
「山の日」は単なる下山日となった

小ゼン沢を遡りながら、この山旅を思い返していた

冴えない空
増水への虞
華のない夜
そして、挫折

それでも魚野川は孤独と自由にあふれていた
なんてことはない、望みは叶っていたのだ


オッタテ峠目指して水線を辿ると大したヤブコギもなく峠の道標に出た
小ゼン沢を行くなら、コルからよりもこちらの方が早いようだ

鷹巣ノ尾根を下る
一ツ石から見る上信国境には、笹原が伸びやかに広がる
そして遠く、草津の街が見えた


sak

 

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夏休み・沢遊び

2023年08月19日 19時56分10秒 | 会員日記

2023/8/3 夏休み・沢遊び

きっかけは、酔いに任せて口にした息子の一言だった

「登山、結構好きなんだよね」

以前、夏休みに登山や沢遊びへ連れて行ったものだが、
社会人となった今、「山に行きたい」など一言も言ったことはなかった
おそらくは口が滑ったのだと思う

これに呼応するかのように末娘も行きたいと言い出した
そして離れて暮らす娘も参加表明
要望からすると、沢遊びがしたいみたい

目指すのは会津

駐車場から30分ほど歩いた瀞の傍らを拠点とする
子供たちの嬌声と夏の空が融和する

それぞれに仕事や生活を持つ家族全員が集まって、夏休みの行楽
こんな機会はこれから何度あるのだろうか

夏休みの想い出

夏はやっぱり暑いほうがいい
そう思った


sak

 

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