テアトル十瑠

1920年代のサイレント映画から21世紀の最新映像まで、僕の映画備忘録。そして日々の雑感も。

マジェスティック

2004-02-02 | ドラマ
(2001/フランク・ダラボン監督/ジム・キャリー、マーティン・ランドー、ローリー・ホールデン)


 ハリウッドの暗黒時代、”赤狩り”が物語の背景になっているので、50年代の話だ。

 ハリウッドの脚本家ピーター(ジム・キャリー)は、学生時代に片想いの女の子に近づこうと、ある共産党系の集会に参加したことをチクられて、”赤狩り”の対象になってしまう。聴聞会に呼ばれることとなり、ひとりヤケ酒を飲んだ彼は、車で帰る途中、事故を起こして車ごと海に投げ出される。

 翌日、とある海岸に流れ着いたピーターは、浜辺を散歩中の老人に助けられる。その時、ピーターは事故のショックで記憶を無くしていることに気付いた。その海辺の町ローソンでは、第二次世界大戦で多くの若者が戦死していたが、なんと彼は戦地で行方不明となっていたルークにそっくりだった。

 ピーターを見かけたルークの父親(マーティン・ランドー)は、自分の息子だと思い込み、他の町の連中もほとんどが、大戦の英雄であり、行方不明のルークが帰ってきたと大歓迎した。

 ルークには、結婚を約束していた恋人アデル(ローリー・ホールデン)がいて、大学で法律を勉強している彼女の父親は、ローソンでピーターを最初に診察した医者であった。そして、アデルも司法試験の受験が終わって、故郷ローソンに帰ってきた。死んだと思っていたかつての恋人と再会するアデル。彼女は、二人の思い出の場所を案内しながら、”彼”の記憶を取り戻そうとする。

 妻に先立たれていたルークの父親は、戦争の影響で客脚が遠のいて閉館していた映画館を、ルークと一緒に再開することを決心する。その劇場の名前が、作品のタイトル「マジェスティック」である。

 一方ハリウッドでは、聴聞会に欠席し、行方不明になったピーターの捜索が始まっていた。
 そして、ある時、思いがけずピーターの記憶が戻ってくるのだが・・・。

 2時間半の大作ですが、無駄なくまとまっています。途中でだれるという人もいるようですが、私は面白く見れました。フランク・ダラボンは、大好きな「ショーシャンクの空に」や「グリーン・マイル」の監督。「マジェスティック」は前2作のような怖い場面はありません。
 昔だったら、ジェームズ・ステュワートゲーリー・クーパーが似合いそうな役ですな。

 ルークの父親役のマーティン・ランドー。懐かしいですな。TV「スパイ大作戦」の変装の名人でした。すっかり、おじいさんになっちゃってました。
 ネットで調べると、奥さんだったバーバラ・ベイン(この美人も「スパイ大作戦」に出てた)とは40年近く連れ添った後、10年ほど前に別れていた。

・お薦め度【★★★=一度は見ましょう】 テアトル十瑠

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2 コメント

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Unknown (かんすけ(シアフレ.blog))
2005-06-15 14:27:52
コメディー色の強いジムキャリーがこの映画ではシリアスで抑えたいい演技をしていましたね。

ピーターや町の人々が共に希望に向かって再生していく姿にとても感動しました。

よろしかったら、こちらにTBさせて頂きますね。
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いらっしゃいませ (十瑠)
2005-06-15 16:38:50
コチラからもTBしたんですが、うまくいかなかったようです。時間をおいて再チャレンジしてみますね。

映画の点数は、数十年来つけないようにしているので、貴ブログへのコメントはご勘弁。
返信する

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