テアトル十瑠

1920年代のサイレント映画から21世紀の最新映像まで、僕の映画備忘録。そして日々の雑感も。

続・深夜食堂

2022-08-25 | ドラマ
(2016/松岡錠司 監督/小林薫、河井青葉、池松壮亮、キムラ緑子、小島聖、渡辺美佐子、井川比佐志、不破万作、松重豊、光石研、多部未華子、余貴美子、佐藤浩市、オダギリジョー/108分)


 ふた月前に観た「映画 深夜食堂」の続編だ。
 マスターとか、常連客、近所の住人等は同じ。前編の二つ目のエピソードの主人公みちる(多部)は近所の割烹に住み込みで働き出したのでココでは傍役として出てくる。
 前編と同じく今作も大きくは三つのエピソードで出来上がっている。

 エピソード1。
 出版社に勤める赤塚範子(河井)はストレス解消に喪服を着て街を彷徨い男に声を掛けられるのを楽しんでいる。男について行く事はなく、仕上げは深夜食堂「めしや」で焼肉定食を食べると決めていた。ある日突然、担当していた新人賞受賞作家の担当を外されくさっていたが、他者が横車を押したのではなく、新人作家が天狗になっているだけと分かり更に落ち込む。
 新しく担当になったベテラン作家が急死し、葬儀が行われる中、受付をしていた範子に喪服を着た中年男性(佐藤)が声を掛けてきた・・・。

 エピソード2。
 夫を亡くした近所の蕎麦屋の女主人(キムラ)は、一人息子に手伝わせて店を切り盛りしていたが、息子(池松)の『結婚したい人がいる』という突然の告白に驚きを隠せない。仕事もろくにできないくせに。おまけに相手は15歳も年上だというし。
 息子を溺愛している母親は『あんたは騙されている』と反対するが、実はその女性は・・・

 エピソード3。
 「オレオレ詐欺」に引っかかかって博多から東京にやってきた老女(渡辺)を「めしや」の常連が色々と世話をするが、老女は息子の連絡先も知らない様子。老女の義理の弟が博多から迎えにやって来て、彼女が息子の居場所を知らない理由が分かってくる・・・。

*

 前作「深夜食堂」は初めて観た作品なので、「めしや」の常連や交番の警官(オダギリ)なんかも風景の一部の様に描かれていて、全体がスケッチ風な趣があった(1回しかみてないので自信はないが)のに、続編はそんな風景は当たり前になってしまって、スケッチ風味は薄まった感じがする。
 オムニバス色が強まったネ。
 エピソードの2は、シチュエーションが吉本新喜劇のようで既視感あり。
 エピソード3のラストにも、どこかで見たようなシーンがあったな。

 お薦め度は★半分おまけで★二つ。
 この映画の中ではキムラ緑子に助演女優賞をお贈りしたい。





・お薦め度【★★=悪くはないけどネ】 

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