衝撃的なニュースが入ってきた。
清朝最後の皇帝の生涯を描いた映画「ラストエンペラー」でアカデミー賞9部門を受賞した
イタリアの映画監督、ベルナルド・ベルトリッチ氏が26日、ローマの自宅で死去した。
77歳だった。
1941年、イタリア北部パルマ生まれ。詩人だった父の影響を受け、
少年期から文芸作品を発表し、大学在学中に映画の道に入った。
P・P・パゾリーニ監督の助監督を務めた後、62年に「殺し」で監督デビュー。
カメラワークは移動式カメラで自在に動く撮影である。
70年代初め、「暗殺のオペラ」「暗殺の森」など、ファシズムをテーマにした先鋭的な作品で
注目を集めた。特に「暗殺の森」のダンスシーンは印象的だった。
72年発表の「ラストタンゴ・イン・パリ」は、米国の男と女の性愛を赤裸々に描き、
この作品で米アカデミー監督賞候補になった。
自ら脚本も手がけ、76年にはロバート・デニーロ主演で、同じ日に生まれたが
出自の違う2人の男の友情を通じてイタリアのファシズムの現代史を描いた5時間16分の
「1900年」を発表。代表作となる。
87年発表の「ラストエンペラー」は、清朝最後の皇帝となった愛新覚羅溥儀を
主人公にした芸術大作。
アカデミー賞を受賞。
特にビットリオ・ストラーロの撮影は素晴らしい。
最後まで映画に愛された監督だった。
改めて、ビデオを見返したいと思う。