正岡子規の命日を「獺祭忌」というのだとは聞いて知っていた。ニュースに「世界カワウソの日」とあったので、WEBを覗いてみたた。獺祭の「獺」はカワウソのこと。獺祭という言葉は中国の「礼記」にある「獺祭魚」から来ているのだそうだ。冬が去って川の氷が融け、漁ができるようになったカワウソが、自分で獲った魚を、祭祀で供物を並べるように、恭しく岸に並べる姿を見かけるようになる春の頃を云い、七十二候の「雨水」の初 . . . 本文を読む
そういえば、最近は他人から道を尋ねられることがほとんどなくなった。日本人だけでなく道不案内なはずの外国人からもである。理由は明白。皆がスマホ画面の地図を持って動き回るようになったからだ。便利なガジェット片手なら自分が今どこにいるのかが判るだろう。こうなるとスマホを持たない自分には分が悪いが、行動範囲がかなり限定された今では、小道で迷うことの方がスリルがあって楽しい。今日の中日夕刊「世界の街海外リポ . . . 本文を読む
欧州でプラゴミ競争が起きているというBBCのニュースが面白い。もちろん排出量の多さを競うのではなく少なさを競うというわけだ。
競争というのは、ゴミ規制で先を行くイギリスに対抗するかたちでEUも「使い切り」のストローやコップなどの消費を極力抑制して、ますますひどくなりつつある海洋汚染にクサビを打ち込もうという動きらしい。ファストフード元祖のアメリカでもマクドナルドがプラのストローを止めるという営業 . . . 本文を読む
このところ夜になると小さなヤモリが一匹現れる。
台所のガラス面にピタリと足を延ばしてへばりつき、クネクネと動いたかと思うとしばらくはじっとしている。灯りに集まってくる小虫を狙って餌にするのだろう。白い腹を見せているから、こちら側からガラスを叩いてみるのだが、逃げようとはしない。夏場は繁殖の時期だから、食餌もたくさん要るのだろう。下宿猫たちは、ヤモリの存在を知ってか知らずか、ニャンとも云わない。な . . . 本文を読む
生来、無趣味の自分には、さまざまな趣味をお持ちの方を多少羨ましく感じる。仕事上の付き合いがあったOさんとは、いまでは年賀状で近況を知るだけの繋がりでしかないが、彼の趣味はクラシックカー。趣味が昂じて外国車の個人輸入業を看板にしているほど。フランスのシトロエンなど、ちょっと玄人筋が好みそうな車種が好きのようだ。商売にはならないクラシックカーも英国のモーガンロードスターを買って、毎日磨いているのだとい . . . 本文を読む
今年は季節の訪れが早い。4月19日には最初の夏日、5月18日には真夏日を記録した。途中には5月らしい気温の日もあるのだから、服装は夏と冬とをとっかえひっかえ、めまぐるしい。部屋の内外も夏モードにする段取りをせねばと気持ちだけがあって体が動かない。家の周辺の草木はどんどん伸長。雑草まみれになりかけだ。敷地と街路の間には側溝がある。しばらくはここも浚っていないが、自動車の排ガスにまみれた細かい汚泥がみ . . . 本文を読む
情報はやはりツイッターからもたらされた。
ホワイトハウス発の大統領による手紙のコピーを海外メディアがツイートしている。こちらも早速ひとつをえらんでトランプの手紙とやらを読んでみた。宛先は北朝鮮の金正恩委員長。内容は要するに6月のシンガポールサミットは中止するという突然の宣言だ。TPPもNAFTAもパリ協定もイラン核合意も一方的に不参加表明をしてきたトランプ大統領だから「やっぱり」とは思ったがちょ . . . 本文を読む
「赤き日の海に落ち込む暑さかな」明治政府の文部省からロンドン留学を命ぜられたのは明治33年(1900年)の五月。ちょうど今頃、夏目漱石はどんな心境で英国行きの準備をしていたことだろう。海路めざしたヨーロッパ大陸。上の句は船がアラビア半島の南西部、バブ・エル・マンデブ海峡から紅海にはいったあたりで詠んだ句だ。ゆっくりと行く船旅と南海の熱暑にやられてぐったりといった感じだ。ロンドンに着いた頃には欧州は . . . 本文を読む