5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

ラチのあかない

2018-05-25 22:21:02 |  経済・政治・国際

情報はやはりツイッターからもたらされた。

ホワイトハウス発の大統領による手紙のコピーを海外メディアがツイートしている。こちらも早速ひとつをえらんでトランプの手紙とやらを読んでみた。宛先は北朝鮮の金正恩委員長。内容は要するに6月のシンガポールサミットは中止するという突然の宣言だ。TPPもNAFTAもパリ協定もイラン核合意も一方的に不参加表明をしてきたトランプ大統領だから「やっぱり」とは思ったがちょっと拍子抜けがした。

日本のマスコミが報道を始めたのは少し経過してから、やはり森友加計問題と日大アメフト問題の方に視線があつまる気配がつよい。

核放棄の姿勢をみせようと核実験場爆破の処理を西側メディアを招いて取材させたばかりの北側も出鼻を挫かれた様子だし、韓国の青瓦台もトランプ突然の心変わりに当惑をかくせない。黙っているのは中国だ。

未だ当初の予定より10日以上あるのだから、これから状況が三転することもあるのだが、がっかりしているのは、いつまでたってもラチのあかない拉致問題の被害関係者なのではないだろうか。

「アメリカが北朝鮮に拉致問題の進展を迫ると期待していただけに残念だ」という声が関係者から出ているというNHK福井局のニュースもある。当然だろう。

折からロシアのプーチン大統領と何度目かのトップ会合をしている最中の安倍首相。帰国したら早速トランプ大統領と電話会談をと意気込んだようだ。こうした政治状況の変化を見るにつけ、今のアメリカが日本を本気で恃み、日本の面倒をみようと本気で考えているのかは大いに疑問である。

トランプの手紙の中にも「3人を解放してくれて感謝する」とはあったが、これはアメリカ人の人質の問題。いわば自分の手柄に出来たからよかったということだ。米鮮交渉が不首尾に終わって損をするのは北朝鮮自体と他の国々だとも云っている。他の国々の中には日本も入ると考えた方がよかろう。

安倍首相は自らの外交上手をアピールはするが、ほんとうは日本の現政権や自民党内には、北朝鮮や中国との深い人脈が不足しているのではないのか。小泉政権が終わってこれまで、裏面で交誼を続けてきた政治家や外交官ははたして何人いたのだろう。日本は蚊帳の外だから、拉致問題の交渉はアメリカや韓国に依頼していると云うだけなら、何をかいわんやである。



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