5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

ディープインパクト

2012-07-18 22:13:18 |  経済・政治・国際
「ディープインパクト」、JRAの優駿の名ではない。今日のNBCニュースのリードにこうあったのだ。

内容は、アメリカのコーンフィールドが気温上昇による半世紀来の旱魃に襲われて、昨年に比べ大幅な減収を予想されているというもの。NBCのレポーターはコーンベルトの中心、アイオワのウオータールーから報告をしている。

人の背よりも高いコーン畑の中からやってくる懐かしいベースボールのプロ選手たち。アイオワといえば「フィールド・オブ・ドリームズ」を想い出す。しかしTVが映すコーン畑は、実の付いてないトウモロコシばかり、「昨年収量の3割しか期待ができない」と農民が嘆く。同じアイオワのダンカートンには、契約納入を守るために、手持ちの(去年産分)トウモロコシを持参する農民たち。

過去75年来で最も広い9640万エーカー(どれほどの広さだろう)という植付面積があるから、当面は凌げるのではと読む農民が多いというが、ケンタッキーの94%を筆頭に、ミズーリの93%、インディアナの92%、イリノイの89%、カンザスの83%のコーン収量に悪い影響がありそうだということだ。

減収、最悪の場合無収ということになると、アメリカ全土の家畜用飼料や車のエタノールなどが不足することが予想され、すでに、シカゴ先物の値動きがはげしくなっている。コーンの値が上がれば、クレヨン、車のタイヤ、シャンプー、といった、アメリカ人がスーパーで買う殆どものが値上がりするということになるといい、回復が予想外に遅いアメリカ経済の現状からして誠に心配な問題だとレポーターは結んでいる。

熱波が繰り返し押し寄せる今年のアメリカ、近々に中西部に雨の降る予想は期待薄だというから、農民達はお手上げ状態ということなのだろう。

世界の穀物庫がやられたとなれば、それがわれわれ日本人の生活にも問題を生じさせるのは目に見えている。やがて世界中で食糧調達合戦が始まり、ここでも中国の力をイヤというほど見せられることになるかもしれない。

「ディープインパクト」を感じるのは何もアメリカ人消費者だけではないのだ。






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