サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

じっと動けないサキさん

2019年09月29日 20時47分59秒 | 今日のサキさん
からだをほとんど動かせず、じっとしているサキさん。

前は、足をしきりに動かしたり、左腕も曲げ伸ばしを繰り返していたのですけど。

「サキさん、ゴメンね。ちょっと行儀悪いけど、足のせさせてね」と言って、お姉さんがサキさんの車いすの手すり?に足をかけます。「足が病めて病めてしょうがないの」とお姉さん。足の痛みで夜中に目が覚めることもあるみたいです。お姉さんの場合は、腰痛から来ているみたいなのですが。

じっとしているサキさんも、きっと足が病めるんじゃないかな、と思います。じっと坐っているだけでも「エコノミー症候群」になったりします。じっとしているって、本当に辛いことです。

サキさんも、表現できないだけで、きっと「病める」んだろうな。


水曜日のサキさんです。この日も、あんまり食べてくれませんでした。


そして、昨日、土曜日のサキさん。この日は、お姉さんの介助だったので、水曜日の倍くらい食べてくれました。

この日は、ラグビーの結果が気になって、お姉さんに、いつも以上にまかせっきり。

ごめんね、サキさん。

もしサキさんが元気で、家で一緒にいたら、きっと言っただろうな。
「そんなにテレビが好きなら、テレビにご飯作ってもらや~~」

アルツハイマーデーも仕事でした

2019年09月22日 17時31分14秒 | 今日のサキさん
昨日、9月21日は「世界アルツハイマーデー」

(公社)認知症の人と家族の会 岐阜県支部でも、各地で様々な取組みが行われました。

本来なら、私も岐阜地区のリーフレット配布の啓発活動に参加するはずだったのですが・・・、昨日は第3土曜日。仕事の日です。

第1土曜日も仕事でしたが、県支部の「世界アルツハイマーデー記念講演会」が行われましたので、仕事を休んでいます。第1・第3と月に2回も仕事の土曜日を休むわけにはいきません。ましてや、今、会社は大忙し。工場は今日も稼働しているはずです。明日から連日、出荷が始まります。当然、明日の秋分の日も仕事です。(敬老の日も仕事でした)

昨年までのように、日曜日の開催なら、啓発活動にも参加できたのですが・・・、仕方ありませんね。やっぱり、仕事が一番ですから。

仕事を5時で切り上げ、サキさんのところへ。


相変わらず、目を開ける気配はありません。

周りの利用者さんの話しに反応してか、しきりにブツブツ言っています。

食事は・・・、やっぱり、はかどりません。
大きな口で催促するときもあるのですが、なかなかタイミングが合いません。でも、デザートの梨(もうそんな季節なんですね)は、大きな塊のまま口の中に取り込み、歯で噛みきって、カリカリ、シャリシャリと、気持ちよさそうに味わっていました。

私も一口もらいましたが、みずみずしく、歯ごたえもあり、甘くて、おいしかったです。おいしいもの、甘いものは、ちゃんとわかっているみたいです。

明日の祝日も仕事です。
サキさんの為にも、家計の為にも、もう少しがんばりましょう。

以前は、考えられないような(凡)ミスも増えてきましたが、くさっている暇もありません。それこそ余計にみんなに迷惑をかけてしまいます。

ひたむきに、そして、より慎重に。
明日からも頑張っていくでね、サキさん。

時々大きな口で

2019年09月18日 22時19分32秒 | 今日のサキさん
今日も、お姉さんと一緒に、サキさんの食事介助に行ってきました。

今日も、ず~~っと目を閉じたままのサキさん。目やにで接着剤のように、上のまぶたと下のまぶたがくっついてしまっています。ウェットティッシュで、目やにを取りましたが、目は開けてくれません。ちょっと意地を張ってるのか、頑なな感じです。

お姉さんの介助で食事が進みますが、以前のようにはスムーズに進みません。でも、突然、大きく口を開けてくれる時があります。ブロッコリーを大きな口で食べてくれました。肉じゃがのジャガイモも喜んで? 食べてくれました。

もう、やめようかな、と思った時に、突然大きく口を開けて食べてくれたり、早くよこせと言わんばかりの時もあります。介助とサキさんのタイミングがぴったり合うと、気持ちよく口の中に食べ物が入っていきます。

やっぱり、まだまだ、これだけの力があるのだから、私たちが介助に行く時ぐらいは、普通食にしてもらいましょう。


帰り際のサキさんです。いつもよりは少しだけ穏やかな表情に見えます。

今度は、土曜日。
それまで、待っててねサキさん。明日もまた、仕事忙しくなりそうだけど、もう少しだけ頑張ってくるでね。いらん心配しんでいいでね。お父ちゃんも、がんばっとるでね。

サキさんの肘に垢が

2019年09月14日 23時20分51秒 | 今日のサキさん
今日は、サキさんの食事介助に行ってきました。

今日もサキさんは目を閉じたまま。結局、今日は一度も目を開けてはくれませんでした。


食事中のサキさんです。

今日も、あまり食事ははかどりません。口を尖らせ、スプーンが入らない様にブロックをします。メインは焼肉だったのですが、食べたのは、ほんの数口。ご飯(お粥ですが)も、2口、3口しか食べていません。ナスの和え物? と、サツマイモの煮ものはすべて食べてくれました。大好きなおイモを残さず食べてくれただけで、今日は良しとします。

途中、少し気になり、サキさんの肘の内側を確認してみました。いつも鋭角に曲がったままのサキさんの肘。伸びることがないので目につきませんが、無理やり伸ばして、内側をのぞいてみると、黒いカスのような、垢のようなものがたまっていました。ウェットティッシュで拭き取りましたが、サキさんの肘はちょっと赤くなってしまいました。

もちろん、お風呂には入れてもらっているのですが、そこまで、確認はされていなかったみたいです。ふき取っている時に、一人のスタッフの方が来られて声をかけてくれました。
「ごめんなさいね、お風呂には入っているはずなのに・・。赤くなっちゃって、ごめんなさいね」このスタッフさんのせいではないのに、気にかけて声をかけて頂きありがとうございます。もうちょっとだけ、お風呂の時に観察してもらえると、ありがたいですね。そんな時しか、皮膚の状態をチェックできないですもんね。ましてや、食事介助だけの私にはわからないので。


食後の歯磨きを終えたところのサキさん。いつも少し悲しそうな表情になります。

帰り際に、悲しそうな顔をするなら、来た時や食べてる時に、ちゃんと目を開けて、もう少しうれしそうな顔をしてくれてもいいのにな・・・って、思ってしまいます。

衰えを受け止めて

2019年09月11日 22時02分42秒 | 私の日記
今日は水曜日。
サキさんの食事介助の日です。

直前まで、行く気満々で、5時の会社のチャイムを心待ちにしていたのですが、直前になって、明日の準備が出来ていないことが判明。(完全に終わっていると思い込んでいました。)

慌てて、サキさんの特養さんに電話で「行けない」ことを伝え、メールを確認すると、お姉さんも仕事で間に合わないと連絡してくれていたので、そのまま仕事を続けました。

最近多い、思い込み
勘違い
数字の間違い

以前なら考えられないようなミスも。

また、仕事の上のミスだけでなく、いろんな力が落ちているような気がします。

土曜日、家族の会主催の上田先生の講演会で、いろんな方と久しぶりに会い、挨拶をしましたが、完全に別の方と思い込んで話し掛けたり、最後まで「誰だったか」思い出せなかったり。

また、日曜日にも家電量販店で、同じ町内の方と出会ったのですが、これまた「別の方」と思い込んで話していました。それでは、と別れてから、「あ、別の人だった」と思い出したから、まだましかもしれませんが。

もっと、科学が進んで、メガネに視覚情報として、「~~さん、~~の関係の人」というようなガイドメッセージが出てくれるといいのに。年に数回しか会わない人だと、とっさに名前と顔が一致しないことが本当によくあります。

これも、衰えの一つなんでしょうか。

昔と違い、衰えていることを、きちんと受け入れ、受け止め、ていかなくてはいけませんね。

若いころとは、能力も判断力も落ちていることを自覚して、余裕をもって生きていけるといいですね。

落ち込んでばかりもいられないので、笑顔で生きていけるように、たまには失敗も笑い飛ばせる余裕を持って、明日もまた、がんばりましょう

完食には程遠く

2019年09月08日 16時59分47秒 | 今日のサキさん
やっぱり、以前とは
口の開け方
が小さくなり
食べる量
が、減ってきた。
口に残るカス
だけが増え続けている。


水曜日のサキさん。私の時よりは、はるかにたくさん食べてくれていますが、完食には程遠いです。


昨日のサキさん。目を閉じたまま、お姉さんとの、押し問答? が続きます。この日も半分以上が残りました。

サキさんの食事がゼリー食になったのは、2度目の入院から。このブログを始めたのが。2度目の入院の時からなので、このブログとほぼ同じ期間、ゼリー食が続いています。週に2回の食事介助の時以外は、全てゼリー食なので、もうすっかりゼリー食での食べ方に慣れてしまったのでしょう。

帰り際、スタッフさんにお姉さんが様子を聞くと、スタッフさんたちの介助(もちろんゼリー食)の時にも、口の開け方が小さくなっていると感じられているそうでした。

サキさんの食事形態について、一度、お姉さんとも、そしてスタッフの皆さんにも相談し、サキさんにとっての良い方向を探っていきたいと思います。

でも、やっぱり、自分の歯があり、噛んで呑み込みが出来るうちは、普通食の感覚を忘れないように、歯ごたえを味わえるようにしてあげたいです。それ自体が。サキさんにとって苦痛になるまでは。


私の介助は、断固拒否?

2019年09月01日 20時09分52秒 | 今日のサキさん
昨日、8月31日のサキさんです。


いつものように目を閉じ、おとなしくしています。

「サ~キさん」
と顔を近づけ声をかけると、やっと顔面の筋肉を動かし始め、何とも言えない表情を見せてくれます。(決して、楽しそうな表情にはみえませんが)

そして、運ばれてきた夕食。この日のメインはオムレツ(チーズイン)です。


これは、食事開始から50分近くたった時の、サキさんのプレートです。ほとんど食べてくれませんでした。冷たい小松菜のお浸しも、大好きな里芋の入った筑前煮も、オムレツの付け合わせのトマトもブロッコリーも、味噌汁も。

見かねたスタッフさんが持ってきてくれたスポーツドリンクのゼリーも全くでした。口を尖らせて思いっきり拒否します。
「何で、私の時だけ食べてくれんの?」
サキさんの耳元でささやいてみましたが、反応は・・・。

後半は、あきらめてマッサージに専念しました。耳への刺激が一番大きな反応を示してくれました。耳たぶを引っ張ったり、耳を折り曲げたり。

こんな刺激でもいいのでしょうか?


帰り際のサキさんです。