サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

3か月ぶり

2022年04月17日 13時55分32秒 | 今日のサキさん
 今日、3か月ぶりのサキさんの面会に行ってきました。

 面会も、全面的に再開という訳ではなく、特別に許可された臨時のものです。今までのパネル越し(違反だけど、目を盗んでサキさんに触ることも出来た)ではなく、窓越し・ガラス越しでの面会。サキさんに触れることは物理的に不可能。

 10時過ぎ、サキさんがスタッフさんに車椅子を押されやってきた。

 3か月ぶりのサキさんは、少し顔がふっくらとしていた。右目もうっすらと開きこちらの様子をうかがっているようだ。



 ときおり目を動かしたり、左手をピクっとさせたり、こちらの動きや言葉に反応してくれているみたいだ。

「サキさん、3か月ぶりだね。元気にしとった?」
「サキさん、今日は結婚記念日やね。34回目の結婚記念日やね」
 結婚記念日という言葉に、しっかり反応してくれた(たぶん)サキさん。

「サキさん、明後日、サキさんの誕生日やね。また今年も一緒に祝えーへんね。」

 去年も、一昨年もこの時期面会できずに、結婚記念日・サキさんの誕生日を祝うことが出来ませんでした。そして今年も。声掛けは出来ましたが、ケーキやアイスクリームで直接祝い触れ合うことは出来ませんでした。

 いつになったらサキさんをぎゅ~って出来るのかな。

 そう言えば、お姉さんと会うのも1月のサキさんの面会以来3か月ぶりだ。面会の後に回転寿司で久しぶりの外食。
 一日も早く、以前の日常が戻ってきますように。


 サキさん、次はいつ会えるか分からないけど、それまで待っててね。

人のために動くこと

2022年04月13日 17時36分12秒 | サキさんとの記憶
 いつも自分のことは後回しだった。
 いつも子供達のことを気にかけていた。
 いつも いつだって。

 そんなサキさん。本当に働き者だったサキさん。

「働」って漢字、人が動くからはたらくって言うんだよって習い覚えた記憶がある。でも本当は「(他)人のために動くこと」が働くっていう漢字の意味なんだとサキさんを見ていると強く思います。

 自分のことはさておき、誰かのために必死になって動き回る人が、本当の働き者なんだと思います。

 喘息、アトピーの息子のためにいろいろ駆けずり回ったサキさん。
 少ない収入の中で、いろいろやりくりしてくれたサキさん。家のローンも早期返済出来た。
 お婆さんの施設を探してお姉さんと走り回ったサキさん。
 私の為に毎朝お弁当を作ってくれたサキさん。

 本当にありがとう。

 思春期の娘のために、いろいろアドバイスや相談にのってやりたかっただろうな。

 サキさんと違って、自分のことしか考えない自己中の私は、もう働けないかな。誰かの力になりたい、誰かのためになりたいとは思っても続かない。すぐにめんどくさくなってしまう。新しい環境にもすんなりと馴染む自信がない。あ~~、いかんいかん。どんどん後ろ向きになってしまう。

 
 何か変えようと思って、まずは痩せようと思ってはみたものの、ついつい安売りのチラシを見ると買ってしまう。そんなダメな私です。

 誰かの力になりたいと思えるまで、まだまだこんなダラダラ生活が続くのかな。
 今度の日曜のサキさんの窓越し面会、3ヶ月ぶりの面会、まっすぐにサキさんの目を見られるかな。

7回忌

2022年04月10日 21時10分16秒 | 私の日記
 今日は長兄の7回忌で、愛知県の岡崎に行ってきました。

 一年ぶりの兄弟の再開。6人兄弟のうち残っているのは4人。姉は息子と、兄と弟は奥さんと。私だけ一人。合わせて7人、岡崎のお寺に集まりました。

 待ち合わせの時間は昼の12時。私は11時前に到着、せっかくなので歩いて岡崎城まで散策しました。





 河畔の桜はほとんど散ってしまいましたが、それでもまだがんばって咲き続けているのもあります。

 この桜のように、いつかはみんな散って葉桜になってしまいます。私たち兄弟も、残った4人が来年また元気で会えるという保証はありません。じっくり顔を見つめると、みんなやっぱり「歳くったな~」っていう顔してます。

 兄弟で集まるのも今年で最後にしようかという意見もありましたが、結局、毎年4月の桜の頃にみんな元気だったら集まろうかと言う事になりました。



 来年、一人も欠けることなく集まれますように。

 サキさんの面会は、今度の日曜日に無理やり頼み込みました。
 施設としては、面会再開という訳にはいかない、と言われたので「もう限界です」と無理強いし、玄関のガラス越しなら・・と言う事になりました。

 来週の日曜日が待ち遠しいです。
 施設の皆さん、無理を聞いていただきありがとうございました。本当は、対面してサキさんにいっぱい触れたいのですが無理も言えません。顔を見られるだけでもありがたいと思わなければ・・。

 サキさん、待っとってね。