麗~花萌ゆる8人の皇子たち~(月の恋人 - 歩歩驚心:麗) OST (SBS TVドラマ) | |
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スは、愛するソが大切な友チェリョンを殺したと言う事実をどう受け止めれば良いのか、出来ないままでした。
ソは、チェリョンの全てが嘘だったと言いますが、スにはそうとは思えないのです。
自分の手を包んで一緒に祈ってくれたこと、自分の家族を大切に思っていると言ったこと、等々・・・。
自分に対しては真実を示してくれていたとしか思えないのです。
「出宮したいです。」
スは、ソに言いました。
このままでは、ソを憎んでしまいそうだから・・・。
でも、それをソが許す筈はありません。
二人の気持ちがすれ違います。
ウォンが、スのことを“愛人”だと言ったと言うのを聞いたソは、スを正式に側室とすると言いました。でもね、スが望んでいるのは、そんな事じゃ無いのです。
ヨンファは、母と兄を捨てようと決心していました。
自分の産む息子を皇帝の座につける、それだけを望んだのです。
ウクはウォンとソに対する対抗策を考えています。
で、手足を切ろうと考えました。つまり、ぺクアを引き離そうとしたんです。
ウヒが利用されました。後百済の民の怒りを敢えて買うような事をし、反乱を起こさせたのです。そしてそれを抑えるために、兵を出させたのです。
その責任者に据えたのが、ぺクア。
ウヒは、ぺクアと後百済の民の間で苦しみました。
そして彼女は死を選んだのです。
ぺクアが出陣しようと準備しているその前で、そして、皇宮に押し寄せた後百済の民の前で、ウヒは身を投げたのです。
その代わりに、ウヒはソから後百済の民の待遇を改善するという教旨を出してもらっていました。
ソとすると、ウヒが死ぬとは思わなかったのです。
騒乱は収まりました。
でも、ぺクアは大きなショックを受け、ソの傍から離れることを決心したのです。
ソが、自分を大切に思い、守りたかったからウヒと取引したと分かっています。頭では分かっていますが、心が思うようにならないのです。
「器が小さすぎて申し訳ありません。」
そう言ってぺクアは一礼し、去って行ったのです。
ジョンは、ぺクアを通じて、スの簪を受け取っていました。
でも、何の説明も手紙も無かったので、意味を理解できないでいました。
ぺクアが言いました。
「へ・スが切実に望む・・・と言う言葉を託されている。」
ジョン、まさか・・・です。
スが出宮を望んでいると、知ったのですから。
ある日、ソが狩りに行くというので・・・と、ウクが鷹を献上しに来ました。
ところが、覆いを取って見ると、その鷹が死んでいるじゃありませんか
これはもう謀反の証拠だ・・・なんてことに。
どー見たって、罠ですよね。自分が疑われるのに、こんな事する筈ありませんよ、普通は。
ウォン、ウク側だったと思ったのに、ソに寝返ったのウクを責め立てましたよ。
まー変わり身の早いこと
この一件で、ウクは一気に命の危険が。
ファンボ氏は、皇后であるヨンファにウクを救ってくれと泣きつきましたが、ヨンファ一切関知しないと言う態度です。
彼女は既に自分の血筋を皇帝にするという事だけを目標としているのですからね。
スは、ウクを救おうと、ソに跪いて頼みました。
ウクを・・・と言うよりは、これ以上兄弟で血をみるような争いは止めてほしいという気持ちなんですね。
今回の一件も、ソがウクを陥れる為に仕組んだ事だとスは分かっていました。
ソは、ワン・ムを殺し、ウンを殺し、ぺクアを遠ざけ、自分とスの間を裂こうとしたウクを、これ以上許せなかったのです。
それでも、スは、血の君主などと言う名前を後世に残してほしくないんですね、ソには。自分の手で、歴史の記録を変えたいのです。
ソは、ウクを一気に殺してしまう事はしませんでした。
ジョンと同じように、家に蟄居させ、動きを封じてしまう刑を選択しました。
皇后ヨンファは、兄ウクを見捨てた事を、やはり心の傷として負っていました。
完全に切り離して考えることは難しいですよね。
ヨンファは、スに言いました。
「ずっと皇帝になれと、一緒に皇宮の主人になろうと自分が追いたてたゆえ、兄が身を滅ぼすことになったのかと悩んだ。だが、兄上を完全に変えたのは私では無い。お前だ。お前が、ワン・ソに気をつけろと、前途をふさげば死ぬ事になるかもしれないと言ったそうだな。その時から、ワン・ソが皇帝になると思い、スを慕っていたから他の男を皇帝と認めるのが嫌だった。兄上をあおったのは私だが、トドメを刺したのはお前だ。」
ス、思い出しました。自分がウクに、混乱しながら、そう言った事を。
そして、ヨの言葉も。
「お前が始まりだった。俺が兄弟を殺しても皇帝になろうと決めたのは。お前がソの傷を隠して俺の座を奪ったゆえだ。」
雨乞いの儀式の時の事ですね。
確かに、あの事で、ソの運命は変わり、それによってヨの皇帝への執着も強くなったのかもしれません。
スは、衝撃を受けました。
自分の所為で、歴史が変わってしまったと言うのか・・・と。
自分の一言、自分のした事で、皇子たちは死んでしまったというのか・・・。こんなに苦しんでいるのか・・・と。
チェリョンの死も含めて、全てが自分の所為だと思えました。
ソの前にジョンが現れました。
帰郷刑を受けているのに、やって来たというのは死刑に値する違反です。
ジョンは、一通の文書を差し出しました。
「先王の教旨です。」
そう言えば、いつだったか、活躍した褒美に、何でも好きなモノをやると言われ、それじゃあ・・・とジョンが言うシーンがありましたよね。それが何だったのか、描かれていませんでしたが・・・。
これだったのですね。
『皇子ワン・ジョンと尚宮へ・スの婚姻を許す』
勿論、ソが許す筈ありません。
でも、先王の教旨というのは、相当大きな意味を持つモノのようです。遺言の一つだってことかしら。
自分とスの関係を知らない者はいない・・・とソは言いました。
「スは皇后でも側室でもなく、夫人でもない。私と婚姻出来ない理由はありません。臣下たちにも既に知らせました。私が陛下の婚姻許可を待っていると。」
ジョンはソを真っ直ぐに見詰めて言いました。
ソは、帰郷刑違反の罪で処罰しようと言いかけた時、ジョンが言いました。
「へ・スが望んでいます。」
ソはすぐにスのところに行き、確認しました。
「ジョンがお前と婚姻するそうだ。許すと言う先王の教旨を持っていた。お前も望んでいると言っていたが・・・。」
と、ソ。どうか否定してくれという表情です。
「望んでいます。」
先王の遺言に背く事は、ソへの反発が強まる可能性があります。それを防ぐためにも、従わねばならない事なのです。
でも、ソは許しませんでした。
ヨンファは激怒しました。
自分は兄も家も捨てたのに、ソは、ス一人捨てられないのか・・・とね。
ヨンファの言葉を受け入れるソじゃありません。
ヨンファは最後の手段に出ました。兄ウクとスの過去をばらしたのです。
正確に言うと、ウクの口から語らせたのです。
「私とへ・スは婚姻を約束しました。」
まるで、その約束は現在も続いているような言い方です。
「陛下の女になるずっと前から、へ・スは私の女でした。」
いや~っ まるでどろどろの三角関係を告白するような台詞です。違うのに・・・。
ソは信じてしまいました。
ウクだからこそ、ウクの言葉だからこそ信じたのでしょう。そして、ウクの命乞いをしたスの態度は、それを証明するモノだったと考えてしまったのです。
スに言いました、お前が何故ウクのために跪いたか、分かった・・・と。
スはすぐに誤解だと、否定したかったでしょう。でも、今回は、ソから離れるために、その誤解を敢えて否定しなかったのです。
ソは、これまでスが話した言葉や態度、ウクの言動を思い起こしてみると、やはりそれらはすべてこの事実を証明するものだとしか思えませんでした。
でも、スが自分を愛した事も事実だと思いました。
だから、誤解だと、今は違うと言ってほしかったのです。
「嘘は言わない約束です。」
静かにスが言いました。
「私は二度とお前に会わぬ。」
ソが言いました。
想像以上に傷ついたソを見て、スは思わず手を差し出そうとしました。でも、ソはその手を払いのけたのです。
多分、スはソとの関係を完全に終わらせたいとは思っていなかったのでしょう。
皇宮の外でもっと冷静に、自由な立場でソを愛したかったのでしょう。
でも、それはあまりにも自分勝手と言うモノです。
ソに対しても、ジョンに対しても・・・。
ソは、出宮しました。
ぺクアが見送りに来ました。
彼だけですよね、スの思いをきちんと理解しているのは。でも、ぺクア自身がソから離れてしまった今、どうしようもありませんでした。
ウクも来ました。
ウクの姿を見て、ぺクアは怒りを示しました。スとソの関係を完全に断ち切ったのは、ウクですからね。それも、悪意を持って・・・。
でも、スはありがとうございましたと礼を言いました。
自分が出宮の意志を示さなければ、ウクもここまではしなかっただろうと思ったからです。
「過去は全て忘れて今後の事だけを考えろ。スや。お前は私の気持ちがわかる。分かれば理解でき、理解できたら、悲しむことはない。」
ためらいながら手を伸ばし、そっとスを抱きしめました。
「全て忘れろ。今生は終わった。」
穏やかな微笑みを浮かべて、ウクは去っていきました。
スは皇宮を振り返り、そして涙をためて輿に乗りました。
ソは、スの部屋に置かれている婚礼衣装を抱きしめていました。
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