「善徳女王」公式ガイドブック 上巻 | |
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前回の記事は、こちらから。
キム・ユシンだけを速含城に連れて行くと言ったソルォン。トンマンたち龍華香徒は、他の花郎たちの部隊と共に、残されました。
ユシンの父ソヒョンも・・・です。
その意図が皆、最初は分からなかったのですが、ソルォンたちが出発したのち、作戦が指示されて明らかに。
ソルォンたちは、大部隊を擁して速含城を攻めると見せかけ、百済の密偵とかを引きつけました。
その間に、ソヒョンたちに阿莫城の第一関門を攻めさせました。
それを知った百済は、ソルォンの本当の目的が阿莫城にあると思います。そして、百済の大部隊を阿莫城へと向かわせました。
ソルォンは、そうなった時点で、改めて速含城を攻めたんです。
もち、その時には、速含城は手薄となってますわな。
ソヒョンたち部隊は、勇敢に戦い、阿莫城の第一関門を落としました。
でも本来の目的は、阿莫城自体の陥落だったんです。それには、兵の数が圧倒的に足りません。元々難攻不落の城と言われていた城なんです。
将たちは、怯みました。援軍の期待も出来ませんから・・・。
トンマンたちも恐怖に耐えながら戦っているのです。負傷兵は、軍律で足手まといとなる前に、殺す・・・ということになってるんですね。
で、現に何人もの一緒に戦って来た兵が殺されました。
トンマンたちの仲間シヨルも、負傷していました。それに、戦場でへまをやらかしたりしてて、処罰されようとしたんです。でも、それを止めたのは、トンマンでした。
命を賭けて戦ってて、いつ死ぬか分からない状態なんだから、生きて都に帰った時、処罰してくれと言ったのです。
たまたま通りかかったソヒョンが、トンマンの言い分を聞き、仲裁して、その場は収まりました。
トンマンは、“必ず生き残って”と言って自分を庇って死んでいった母の事を思い出していました。
チョンミョンからも、“生き残る理由があるでしょ”と言われていました。そして、ユシンからも、“訓練通りにやれば、必ず生き残れる”と言われていましたし。
ユシンを信じて生き残ろうと固く誓うトンマンです。
ソヒョンは、少ない兵で阿莫城を攻める事を決意。
その先鋒に、花郎たちの部隊をあてました。
その頃、ソルォンたちは、速含城で勝利を祝ってました。
そこで、ユシンは、残して来た父や兵たちの事が気がかりなので、ソルォンに援軍を出すのかと問いました。
ところが、出さない・・・との答えです。
援軍を送れば、自分たちもまた攻撃され、後退を余儀なくすることになるからです。
愕然とするユシンです。
その上で、ソルォンは、ユシンに伝令を命じました。
ソヒョンたちに、退却命令を伝えよ…と言うのです。
つまり、戦況不利なところに、息子のユシンまで送りこみ、ソヒョン&ユシンの父子を共に戦いの中で命を落とすように仕向けたのです。
なーんて悪賢い
ソヒョンたちは、多勢の百済軍に攻められ、苦戦を強いられていました。
それで、平地では不利だと、山中にばらばらになって逃げ込んだんです。
でも、とうとう百済軍に囲まれてしまったトンマンたち。
そこで、トンマンは、ユシンの言葉を思い出しました。
“包囲されたら円陣を組め”
トンマンが大声で指示。
「円陣円陣を組め」
兵たちは、盾を構え、円陣を組み、何度も敵を押し返し、戦いました。でもね、やっぱね、多勢に無勢ですよ。徐々に押されて、乱戦となりました。
ソヒョンの元に、ユシンが駆け付け、命令を伝えました。その時、自分の部隊が居ない事に気がついたんです。
そこに、数名ずつ兵が集まって来ました。
でも、トンマンの姿はありません。
その頃、トンマンは、最後の戦いの場所で倒れていました。遺体を狙ってカラスが飛び交ってます。
でも、トンマンは、一生懸命生きようとしています。
ここで、つづく。
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