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長い期間に発生した連続殺人事件。
発生当初、犯人を逮捕していれば、その後の大量殺人は防げたわけで。警察の失態が明らかになります。
キム局長は一瞬自分のミスを感じたようですが、すぐにそれを避ける手立てを思いつきました。この事件を長期未解決チームに任せると言ったのです。
口では、これまでの活躍が理由だと言いましたが、自分がやりたくないと言うのが本音で、チームが失敗したとしても、それを理由に解散させればよいと考えたのです。
悪知恵だけは働きますな
アン係長は、少しずつキム局長から離れようとしているようです。彼にも警察官としての誇りとか使命感というのが甦って来たのかも知れません。
へヨンの意見にも賛同したりしてますからね。周囲も、それに気づいてます。もち、キム局長も。
事件発生時、チャ刑事はパニックになりながらも、ジェハンたちの事情聴取に応じました。
他の刑事はチャ刑事を労わり、優しく扱いましたが、ジェハンは厳しく追及しました。記憶が薄れないうちに・・・ということでしょうか。
彼女の供述で、捜査は開始されましたが、全然手掛かりは得られず行き詰まってしまうんですね。
で、結局、キム局長が打ち切りしてしまったと言うわけです。
へヨンはプロファイリングで犯人像を導き出しました。
まだまだプロファイリングということに懐疑的な刑事も多く、へヨンの性格もあってイマイチ受け入れられていませんでした。
が、へヨンも仲間と協力して捜査する事で少々尖りが減って来たようです。自分の意見はあくまでも参考意見であって、犯人とは全く違うかもしれない・・・と断って話し始めました。
それで、刑事たちも聞く気になったようです。
「死体の包み方や埋葬方法などから見て、犯人は几帳面な性格だと推測されます。身だしなみには異常なほど気を使い、家や職場も綺麗に整えているはず。遺体を包むためには、邪魔されない作業場所が必要です。庭の無い一軒家でしょう。庭があれば、そこに埋めるでしょうから。被害者に、年齢、外見、体形に共通点はありません。唯一の共通点は、差はありますが鬱状態だったということです。このような場合、犯人も被害者と同じで鬱傾向にある人物の可能性が高いです。」
この条件に当てはまる人物がいました。
ジヌ=イ・サンヨプssiという、コンビニ店員です。
彼は幼い頃、母親から虐待を受けていました。どうも母親も精神的に病んでいたようです。
自分が母親から受けたのと同じ事を、女性たちにしていたのです。
哀れです。
チャ刑事は、進まない捜査に責任を感じていました。自分がもっときちんと供述が出来ていれば、犯人は捕まっていたかもしれない・・・と思ったのです。
被害者が増えるなんてことは無かった・・・とね。
自分の記憶の中に隠されているヒントを探りたいと、自ら催眠療法を受けると言いだしたのです。
催眠療法を受けたチャ刑事。
へヨンやアン係長たちは、それを見守りました。
現場から逃げ出し、ジェハンに保護されるまでの記憶を思い出しました。でも、特に新しい発見はありませんでした。
もう一度受けると言うチャ刑事。
でも、へヨンもアン係長も反対しました。
辛そうでしたもんね。彼女の傷の深さを、皆実感しました。
被害者についてもっと詳細に調べた方が良いとへヨンは言いました。アン係長もそれに同意しました。
実は、被害者のうち、最後に発見された一人の身元がまだ分かってないのです。
その被害者の状態は、他の遺体と違う点がありました。
首を絞められたのも、ビニール袋の縛る場所も、後ろからだったんです。他は、皆顔の前から絞められていました。
つまり、この被害者は、顔を見ずに犯行に及んだと言う事です。
そして、骨には致死量じゃないけど多量の水銀が含まれていたのです。
無線がつながりました。
1997年のジェハンは、チャ刑事が襲われた後、犯人の家を特定しようと動いている時でした。
この事件がホンウォン洞事件なのかと、へヨンに確認しました。
へヨンは、そうだと答え、今自分たちも捜査中だと言いました。
まだ未解決だと聞いて、ジェハンは悔しい表情を見せました。チャ刑事の為にも逮捕したいのに・・・ですね。
一番下の刑事も殺されかけた・・・と聞き、へヨンはそれがチャ刑事かと問いました。
「チャ・スヒョンを知ってるのですか?」
ここで初めて、チャ刑事という共通の人物が傍に居る事を知りました。
一気に親しみが湧きますよね。
チャ刑事がチーム長になっていると聞き、一瞬でジェハンの顔がほころびました。
信じられません、今の半人前の姿を考えると。
でもね、嬉しかったのです。教え子の出世を知った教師ってところでしょうか。
「車の運転も出来ないようなヤツがチーム長とは・・・。今年一番のショッキングなニュースです。」
かなり辛かったようですが・・・とへヨンが言った時、うつむくチャ刑事の姿が頭をかすめたジェハン。
「乗り越えます。運転は下手でも根性はある奴ですから。」
その言葉を本人に伝えてください・・・とへヨンは言いました。チャ刑事がジェハンを慕っていたことは分かっていますからね。
ところで・・・とへヨンは言葉を続けました。
「気になりませんか?2015年、イ刑事は何をしているのか。」
「未来のことなんて知る必要ありません。もし2015年の俺が馬鹿な事をしてたら一発ぶん殴ってください。」
実は、イ刑事は・・・とへヨンが言いかけた時、無線が切れました。
まさか、言うつもりだったのでしょうか。失踪してる・・・と。何が事件があったに違いないから、気をつけるように・・・と。
2015年の捜査も、行き詰まっていました。被害者の周辺からも、何の手がかりも得られなかったのです。共通点も見つからなかったとか。
身元不明の遺体のみ特徴がありました。
後ろから袋をかぶせられ、後ろから首を絞められていた事。そして、この遺体だけ毛布に包まれていたこと・・・です。
犯人が、この人物にのみ感情を動かされたと読み取れるとへヨンは言いました。
だから、身元が分かれば、犯人に近づけるかも・・・と。
犯人は、被害者を監察していた風があります。同じように鬱かどうかは監察しないと分かりませんからね。
ある時、犯人ジヌの視線に気がついた女性がいました。ユ・スンヨン、セガン電球という会社に勤めていました。
水銀廃棄物の不法埋め立てで最近騒ぎになった会社でした。骨に水銀が多量に含まれていた事と繋がります。
スンヨンは、いつも立ち寄るコンビニの店員のジヌの視線にある時気付きました。自分の後をついてくるのも知っていました。
彼女は物凄く内気で人付き合いも苦手と来ていて、ジヌの視線に気づいていながらも、声をかける事は出来ないでいました。できればジヌから近づいてほしいと思っていたのです。
だけど、いつまでもジヌは声をかけてくれません。
ある雨の日、勇気を出したスンヨンは、ジヌに傘を差しかけました。
一瞬、拒否する姿勢を見せたジヌですが、同じ方向だからと傘をさしかけたままついてくるスンヨンを拒む事はありませんでした。
家までついて行ったスンヨンが、じゃぁ・・・と帰ろうとした時、ジヌが呼びかけました。
「ユ・スンヨンさん。」
何故自分の名前を知ってるのか?・・・と振り向いたスンヨン。
それがスンヨンの最後となったようです。
チャ刑事は、事件後無断欠勤が続いていました。
同僚たちは心配していましたが、どうすれば良いのか分からずにいたんです。
ジェハンがチャ刑事を訪ねました。
自信を失い、刑事を続ける意欲を失っていたチャ刑事。
でも、ジェハンは2015年にチーム長になってる事を聞いています。だから、励ましました。
刑事を続けろと言ったのではありません。
チャ刑事が捕まえたひったくり事件の被害者から、チャ刑事宛てにお礼の干し柿が届いてましてね。それを差し出しながら、言ったのです。
「誰だって刑事だって犯人は怖いし、逃げることだってある。でも仕方無い。誰かが犯人を捕まえないと。辞めても良い。よく考えろ。だけど先は分からないぞ。もしかしたらお前がチーム長になるかも。」
包みを開けると、中には干し柿が一個だけ・・・
おいおい・・・ですよね。
仲間が食べちゃったとジェハンが言いました。自分は食べて無いぞ・・・と言いながらも、甘かったって。
チャ刑事の表情が和みました。
チームは、身元不明遺体の身元を特定しようと動いていました。
で、へヨンは水銀を扱う工場の存在を知ったところから、行方不明になってる女性ユ・スンヨンの存在を突き止めたのです。
そしてDNAが一致しました。
スンヨンの私物に日記がありました。その内容と、家計簿の内容から、彼女が毎日のようにコンビニに立ち寄っていた事が判明。
住んでいた会社の寮付近のコンビニを当たりました。
そして、几帳面に商品が並べられたコンビニに行きあたったのです。既にその時、ジヌは勤務を終えて帰宅していましたが・・・。
チャ刑事は、昔の自分の足取りを追っていました。
現場に立ってみて、忘れていた事、勘違いしていた事に気がついたのです。
一旦逃げ出した彼女は、途中で電柱にぶつかって転び、方向を勘違いして、また来た方向に駆けて行ってしまったのです。
犯人のところに戻ってしまったということですね。
だから、次にぶつかったのが犯人で、その場で首を絞められて危うくなったんだけど、ジェハンの呼ぶ声がした事で、一命を取り留めたってわけです。
チャ刑事は、記憶を頼りに、逃げた道筋を探りました。
そして、一軒の家にたどり着いたのです。
ドアを開けるチャ刑事。
危ないよーっジヌは帰宅してる筈だよ
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