華政[ファジョン](ノーカット版) Blu-rayBOX3 [DVD] | |
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仁祖は、世子に自分の代理として後金の使節団に会うよう言いました。
今回、勝手に使節団を迎えに出た責任をとるよう言ったのです。
自分は国王であり、後金の前で屈辱を受ける事は出来ない。自分の威信を守るためではなく、自分こそが朝鮮を表すのだから・・・と。自分が屈辱を受けると言う事は、朝鮮という国自体が屈辱を受けると言う事と同じだというのです。
使節団のヨンゴルテ将軍に会って、要求が書簡の通りなのか確認せよと仁祖は言いました。
世子はその命に従い、使節団の宿所に向かいました。
最初、王ではなく世子が来たと言う事で、後金の者たちは、皆バカにした態度をとりました。世子が待っているというのに、全く意に介さずお酒を飲んだり、賭けごとをしたりして・・・。
そのうち、ヨンゴルテ将軍は、一応話を聞くか・・・という態度になりました。
世子は言いました。大明でも、今では後金に攻められて風前の灯状態になっているのだから、後金と言えど、驕っているといつか消えてしまうかもしれないのだから・・・と。礼儀を尽くせということです。
ヨンゴルテ将軍は、世子の気概を気に入ったようです。
「力を得たいと思ったら、まずは弱いと言う事を認めねばなりません。認めると言う事は屈辱を受け入れて、その瞬間を忘れない事です。」
なるほど・・・です。世子も納得したのじゃないでしょうか。仁祖に必要なのは、これだと思います。
その頃、世子嬪は公主と会っていました。
世子が仁祖の命で後金の使節団と会うことになり、不安でたまらなくなったのです。
ヨジョンが親切顔して自分を訪ねて来た意味を、ちゃんと世子嬪は分かっていたんですね。自分を心配してではなく、世子と公主の関係を探りに来たんだと。
そして、おそらく仁祖に世子と公主のことをあれこれと告げ口するであろうことも察していました。
だから、公主から世子を説得してほしかったのです。今、仁祖の気持ちを逆なでするような事、誤解されるような事をしないでほしい・・・と。
公主も世子の周囲の者たちも、それは重々分かっていました。
だからこそ、先だってポンリム大君が公主に話をしたのですから。
純粋な世子だからこそ、危うい立場になるのではないかと、疑い深い仁祖から疑念を抱かれるのではないかと。
そして、それを煽ろうとしているのが、ジュソンやヨジョンなんです。既に世子嬪が公主を訪ねたことは、ヨジョンの耳に入ってますよ・・・。
世子は、ヨンゴルテとの会談の内容を仁祖に報告しました。
清は、朝鮮の態度を確かめるために、盟約式を行いたいと要求しました。それは獣の生き血を分けあって飲むというモノでした。
以前は重臣が飲んだんだとか。今度は王が飲めと言って来たのです。
そうすれば、捕虜は解放すると。
これを拒否することは、また戦いになると。それは負け戦だと始まる前から分かっているようなモノだそうで。
重臣の意見は二つに別れました。
屈辱を受けいれるしかないという意見。そんな事をするくらいなら、戦争を・・・という意見。
民も同じでした。
公主が世子に会いに行きました。
世子嬪や周囲の者たちの不安を話しました。
親子と言えど、敵味方になってしまうのが王室で、今現在、仁祖と世子がその危うい関係になるかもしれない瀬戸際なのだと。
だから、清の件からは手を引くように・・・と。
でも、世子は父を信じると言いました。仁祖はせっかちだが、優しいし、民のことを心から大切に思っているのは本当だから・・・と。
「王様は、私の真意を理解し、正しい選択をされます。息子の私が信じなければ、誰が信じるのでしょう。」
ホントに純粋な世子です。でもね、こういう乱世で生き残るためには少々ずるい方が良いのかもしれません。
そして、ポンリム大君には、ジュソンが接触して来ましたよ。
世子が仁祖と対立するかもしれないと見て、世子に代わる者と今から関係を密にしておきたいと言う考えです。
仁祖は悩んでいました。
以前の戦いで、都が戦火になり、大勢の民が死にました。
戦いが終わった後、都を見て回った仁祖は、そこで悲惨な状況を目の当たりにしました。
二度とこのような悲劇を繰り返さないと心に誓ったでしょう。
そして今、同じような状況になり、自分の選択に全てがかかっています。
世子の言葉、ヨジョンの言葉、そして重臣たちの言葉を思い起こしました。
やはり世子の本心を聞いておきたいと思ったようです。世子を呼びました。
本心を聞かせてくれ、父として朝鮮の王として、一つ尋ねる・・・と。
私が盟約式に出るべきだと思っているのか?・・・と仁祖。
「本心を申し上げます。出るべきです。」
世子ははっきりと仁祖を見て言いました。
「父上と私は現実を受け入れるべきです。残念ですが、朝鮮はまだ相手に対抗出来ません。悔しい事に、朝鮮はまだ弱小国なのです。」
屈辱に耐えるよう父上に申さねばならない事をどうかお許しください・・・と。
「しかし、民の命を救う事ができます。私は父上が出くださる事を信じています。」
「今日の屈辱を忘れなければ、いつか朝鮮は大業を成し遂げます。それができるのは父上だけなのです。」
信じるという世子の言葉が、仁祖の胸に沁みたようです。
多分、仁祖はこれまで信頼を得たいと思って来たでしょうからね、重臣たちからも、民からも・・・。
体面や威信を気にしている場合ではないと思いました。
でも、もう一つ仁祖は気になっている事を世子に問いました。
世子の意見に公主の意向が入っているのではないかと言う事です。密かに指図でも受けたのか?・・・と問いました。
「誤解です。」
きっぱりと否定しました。
仁祖は世子を信じました。あの目と言葉に偽りは無いと思ったのです。
そして、盟約式の日になりました。
仁祖はもう迷ってはいませんでした。自分の味方となってくれる世子の存在が力強く思えて嬉しかったのでしょう。
ところがですよ。
またヨジョンがーっ
公主の罠にはまったのです・・・なんて思い込みの嘘を仁祖に訴えましたよ。
世子嬪が公主に会っていたことを告げ、それは世子の命令だった・・・なんてね
すっかり世子を信じていた仁祖は、裏切られたと激怒。
公主に対する憎しみが大きいだけに、公主と関わる事=自分への裏切りだと即座に思ってしまうのです。
あ~あ・・・
世子嬪は仁祖に物凄い剣幕で問い詰められ、誤解だと言う事を申し開きする事も出来ませんでした。
仁祖は、盟約式に臨みましたが、血の杯をこぼしました。
決裂です。
くっそ~っヨジョンーっ