575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

姑の習いに染まる年用意   静荷

2017年01月04日 | Weblog
結婚してお嫁さんになれば、婚家には姑さんが待っていた時代。
嫁姑の対立は避けがたいものがありました。
とくに戦後間もないころには社会問題?にもなり、ドラマの重要なテーマでした。
今の若い人には想像ができないかも・・・
夫であり、子である私は、どちらからも責められた立場となりました。
まったく手も足も出ませんでした。

おふくろの味というように、家庭によって文化に違いがあります。
新年を迎える準備にも当然、各家庭の流儀があります。
姑さんが力を持っていた時代は、その味付けを覚えて身につけることに。

作者は名古屋御城下・商家の生まれ。結婚してサラリーマンの奥さんに。
年用意はかなり違って戸惑ったそうです。
しかし知らず知らずのうちにお姑さんの習いに染まっていきました。
そんな自分に気づいて苦笑しているのかも知れませんね。

  年用意忙しき母や昭和過ぐ   佐保子

この句は、子として年用意に追われる母の姿を詠んでいます。
昭和から平成へ。家族のありかたも三世代から核家族へ。
赤ちゃんもオンブからダッコに180度変りました。
さらに50年先はどうなっているのでしょうね。   遅足



コメント
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