575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

月見寺無月の風の吹くばかり   静荷

2016年10月02日 | Weblog
無月とは、文字通り、曇ったり雨が降ったりして、月が見えないこと。
俳句独特の言い回りで、特に中秋の名月についていいます。
俳句初心者マークの頃はヘンな季語と思っていました。

作者が訪れたのは岐阜県・海津町の行基寺。
養老山地の中腹にあり、濃尾平野が一望に。
名月を待ちますが、空には雲が・・・
かろうじて月の位置が分かる位でした。
この夜、名古屋は雲が切れ、名月が顔を見せてくれました。

夏井先生風にいえば、「吹く」はいらないですね。

  月見寺無月の風を聞くばかり

でも良いかもしれません。賛否両論でした。

  藤村は美男よ木曽の栗実る

同じ作者の自由題の句。馬籠宿へ行った時に出来たもの。
藤村記念館の写真をみて藤村は美男だ!と改めて気付きました。
丁度、栗の実る季節・・・
木曽は、美男を生み、栗などの秋の味覚を生みだす土地
と、旅で訪れた土地を褒めたたえる句です。
旅の俳句はかくありたいものです。        遅足
コメント
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