575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

滅びたる王家の印火蛾の紋    遅足

2016年08月22日 | Weblog
夏の夜に灯火に集まってくる虫を火取虫(ひとりむし)と言います。
なかでも多いのが蛾で、火蛾とも灯蛾ともいいます。
「飛んで火にいる夏の虫」といいますが、
なぜ、火のなかに飛び込むような行動をとるのでしょう?
あるいは灯に集まってくるだけなのかも知れませんが・・・

蛾の翅には身を守るために様々な模様があります。
天敵の目をくらますカモフラージュ作戦をとるもの。
恐ろしい模様で威嚇するものなど。

王家の紋章は自分たちの権威を誇示するものでしょうね。
句は、自ら火の中に飛び込んでいく蛾の行動を、
運命に従って、滅びていった王家に喩えたものです。


コメント
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