575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

4月句会の投句が集まりました。   遅足

2014年04月16日 | Weblog
今回の宿題は「手」を詠みこむことでした。
なかなか面白い句がそろいました。

題詠「手」

①振り終えた手に痛みあり白木蓮
②花冷えやうすくなりゆく手術痕
③手を振れば岸の子も振り花見船
④青饅(あおぬた)は故郷(ふるさと)の味手捻りに
⑤手水鉢花衣着て静かなり
⑥夜桜や結ぶ手さぐる幼かな
⑦春昼のおのずとひらく玉手箱
⑧手のひらに受けとめきれぬ落花かな
⑨手を打てば花筏揺る真鯉かな
⑩桜蘂(さくらしべ)哀しみふわり手の中に
⑪もみじ手の我に似ており菫咲く
⑫手櫛してネクタイ締める四月かな
⑬喋る犬足ではなくてこれは手だ
⑭痛む手を擦り行く末思う朝
⑮手を冷やし息を切らして春の闇  


自由題

①頬撫でし色濃き枝垂れ桜かな
②花の下(もと)句碑の文字(もんじ)の読み解けず
③まなうらにしかと今年の飛花落花
④内濠に枝を映して花月夜
⑤風信子(ヒヤシンス)知つてゐる妻知らぬ妻
⑥潦(にわたずみ)花びらとどめ春惜しむ
⑦指先で春の音色を確かめる
⑧花の御所幾世花絶ゆ都小路
⑨瀬戸電の桜花道窓笑ふ
⑩A案が密かに通る春の闇
⑪過去を燃す煙たなびき鳥帰る
⑫木の芽味噌すべてのものは緑なり
⑬蝌蚪(かと)の紐すこしゆるみてゆれてをり
⑭賑々し桃なり梅なり問う車窓
⑮葉桜のトンネルを行く仮設トイレ

この地方の桜は終わり葉桜の季節に。
今日は初夏のような気候だそうです。
春も終わりですね。
コメント
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