参院特別委で17日、安保関連法案が可決した。自衛官や家族はどう思っているのか。
国会審議で争点の一つである自衛官のリスク論議。法案が成立した場合、自衛官は海外の紛争地などで新たな任務を担うことになる。北海道の陸上自衛隊第2 師団に所属する男性自衛官(30代)は「リスクは高まる」とみる。「(政府は)抑止力が増えると言っているが、危ないことも増えると思う」という。
それでも、任務が広がることは歓迎だ。「平和維持活動(PKO)の人気は高い。行ってきた先輩たちが一回り大きくなって帰ってきた感じがする。自衛隊は訓練が多い。PKOはある意味で本番。やりがいを実感したい」
ショックだったのは、学者の多くが法案を「違憲」と指摘したことだ。「俺たち違反のことをさせられるの?」と驚いた。危険でも行く覚悟はある。だが、国民に白い目で見られるのはつらい。「行くからには胸を張って行けるようにしてほしい」という。
別の地域の陸自ベテラン幹部は、安保法制について「家族と真剣な話ができていない」と打ち明ける。「家族に心配をかけたくないと思い、話したくないという隊員が多くいる」
海外派遣などの経験が豊富な海上自衛隊中堅幹部(40代)は「今以上に任務を増やすことが本当にできるのか」と話す。
海自はソマリア沖の海賊対処や、尖閣諸島のある東シナ海での警戒監視などに護衛艦を派遣している。さらに米軍と南シナ海でも警戒監視をする議論が進む。 「米国に何でもこたえようとする幹部は少なくない。本当に現場が対応できるのか。日本の防衛に必要なのか。よく考えないといけない」と訴える。
海自幹部(1等海尉、40代)が勤務する西日本の基地には、一般人から「自衛隊は戦地に行かず、活躍の場は災害だけにしてほしい」と電話がかかってきた ことがあった。各地の抗議行動について、「即座に戦争に行くように主張するのは違和感を感じる。法案のすべてが理解できているのだろうか」と話す。
工藤ホークスがパ・リーグ史上最速優勝を飾った。
マジック1としたソフトバンクが西武戦に快勝して、リーグ連覇。就任1年目の工藤公康監督(52)が、常勝軍団を率いる重圧をはねのけ、リーグ史上もっとも早く優勝を決めた。
1回に内川聖一内野手(33)の中前への適時打で先制すると、4回には松田宣浩内野手(32)と続く長谷川勇也外野手(30)が2者連続ホームラン。6回には勝負を決定づける2点を奪った。
大舞台で先発した武田翔太投手(22)が、7回を1失点に抑える好投を見せて12勝目をマーク。優勝決定に貢献した。最後は絶対的守護神のデニス・サファテ投手(34)が9回を無失点。投打にわたり、今季を象徴する強さを見せつけた。
工藤監督は9度宙を舞い、試合後の優勝監督インタビューで「(胴上げは)最高でした。地元福岡のファンの前で優勝できてうれしいし、心のどこかでホッと しています。努力を重ねていた選手のおかげ。1年目から頑張れという(ファンからの)言葉を勇気となって優勝できました。福岡に恩返しができて、こんな幸 せな人間はいません」と笑みを浮かべた。
小泉純一郎元首相(73)が朝日新聞の単独インタビューに応じ、川内原発1号機が営業運転を再開するなど原発再稼働の動きが進んでいることについて、「間違っている。日本は直ちに原発ゼロでやっていける」と語った。政府や電力会社が説明する原発の安全性や発電コストの安さに関して「全部うそ。福島の状況を見ても明らか。原発は環境汚染産業だ」と痛烈に批判した。
小泉氏は首相在任中は原発を推進してきたが、東京電力福島第一原発の事故後、原発の危険性を訴え講演活動を続けている。小泉氏が報道機関のインタビューに応じるのは、2006年9月の首相退任以来初めて。インタビューは原発問題をテーマに9日、東京都内で行った。
小泉氏は、07年の新潟県中越沖地震や11年の東日本大震災など、近年、日本で大きな地震が頻発していることから「原発は安全ではなく、対策を講じようとすればさらに莫大(ばくだい)な金がかかる」と主張。原発が温暖化対策になるという政府の説明についても、「(火力発電で発生する)CO2(二酸化炭素)より危険な『核のゴミ』(高レベル放射性廃棄物)を生み出しているのは明らかで、全然クリーンじゃない」と語った。
西武の秋山翔吾外野手(27)が13日のロッテ戦に「1番・中堅」で出場。5回の第3打席に左前打を放ち、史上6人目(7度目)のシーズン200安打を達成した。131試合目の到達はイチロー(オリックス)の122試合に次ぐ史上2位のスピード記録となった。
第1打席、第2打席ともに一ゴロ。5回2死二塁の場面、カウント2―2から5球目をとらえると、弱い当たりの打球は三塁手のグラブを弾いて左前へ。200安打に到達する一打は貴重な勝ち越し打となった。
過去の200安打達成者は阪神・マートン(214本、10年)、オリックス・イチロー(210本、94年)、ヤクルト・青木(209本・10年、202 本・05年)、ロッテ・西岡(206本、10年)、ヤクルト・ラミレス(204本・07年)。秋山は12試合を残しており、プロ野球記録の214本を更新 する可能性は高い。首位打者争いではソフトバンク・柳田と超ハイレベルな争いを継続中で、12日時点で柳田が・368、秋山が・362。こちらの争いから も目が離せない。
ナビスコカップは9月6日に準々決勝の第2戦が行なわれた。
第1戦を1-1のドローで終えた名古屋対G大阪は、90分を終えて1-1の同点となり、延長戦に突入した。延長前半の94分、G大阪はCKから岩下のヘディングシュートが決まり勝ち越しに成功するも、名古屋は105分に闘莉王が同点弾を叩き込み、試合を振り出しに戻す。
試合は120分を終えて、2-2で終了。勝負はPK戦にもつれ込んだ。PK戦では、ともに5人目まで成功し、名古屋は6人目の矢野が失敗。だが、G大阪も6人目の岩下が失敗して同点に。
その後、互いに譲らず勝負は11人目に突入。その11人目はGK対決となったが、名古屋は高木が枠を外したのに対し、G大阪は藤ヶ谷がしっかりと決め、PK戦を10-9で制して前回王者がベスト4に進出した。
第1戦で神戸が2-0と勝利を収めている神戸対柏は、前半に柏がエデルソン、工藤のゴールで2-0とし、2戦合計で同点に追いつく。しかし、神戸は直後にレアンドロがすぐさまゴールを決めて柏を突き放す。
後半に入り、再び柏がエデルソンのヘディングシュートで勝ち越し、2戦合計で3-3、アウェーゴールの差で優位に立ったが、58分に森岡が直接FKを決めて神戸が再逆転に成功する。
結局、第2戦は3-2で柏が勝利したものの、2戦合計4-3で神戸が上回り、クラブ初の準決勝進出を決めた。
この結果、準決勝は浦和を破った新潟とG大阪、FC東京を破った鹿島と神戸の対戦が決まった。準決勝は、第1戦が10月7日(水)、第2戦が10月11日(日)に行なわれる。また一発勝負の決勝戦は10月31日(土)に行なわれる。