サムライ左近法務事務所の事件帳

本業の法律事件の他、考古学、歴史学、戦国山城等を、その実証から紹介します。

ものごとの現象と本質

2008-09-09 22:20:38 | Weblog
前職は大手製造会社の調達マン。
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26年勤続の間に
様々な客先の工場や仕入れ先の
工場を訪ねる機会に
恵まれた。

工場の中には
管理目標や実績
スローガンや標語が
掲示されている。

その掲示物が多すぎると
逆に目に止まらない。

4S
整理・整頓・清潔・清掃
5Sには「躾」が入る。

スローガンや
掲示物は
概ね「守られていない」が為に
表示されると私は認識している。

全てが守られている職場、工場には
まったく掲示物がない。

守られているが故に
貼り出す意味がない訳である。

・構内徐行の標識

かつて事故があり
今も続いていると見る。

・フォークリフト運転中は
 ヘルメット着用

かつて労災が起きたと見る。

などと標語やスローガンを
見るたび毎に
その裏を読んでしまう。

私は、仕入先の工場を見せていただく際
必ず、工場の裏側まで
見せて頂いた。

表がきれいにされている事など
当り前である。
だが工場の素顔は裏側にある。

雑草が繁茂した社員通路。
無造作に置かれたコンテナ。
そこかしこに見られるゴミの散乱。
不良品の山。
消えかかった非常用蛍光灯。

製造業での品質の作り込みは
工場の裏側を見れば
そのレベルが凡そわかる。

そんな中で
日立粉末冶金だけは
感心した。
粉末冶金を扱うので
工場内部の印象は
全体的にくすんでいるがチリ一つない。
そして
工場の裏側は
工場の中より
きれいに掃除が
行き届いていた。

いいものをつくることとは
こうゆうことだと感心した。

その後、日立粉末冶金以上の
工場には残念ながら
お目に掛ったことがない。

(私の少ない工場見聞録より)

サムライ業にも
同じ事が言えるかも知れない。

写真は
朝に映えるコスモス

http://www.aoki-houmu.com/