早上好2010

天池針灸院による日常生活から中医学(中国伝統医学)や中国針などの情報を提供します。

春の「治未病」

2017年02月20日 | 癒し系

皆さん、こんにちは。

「治未病」という言葉はご存知でしょうか?

出処は2000年前の医学書『黄帝内経』です。

日本語にすれば、「未病を治す」ですが、

「未病」は病が発生する前、又は現在の病状の

変化を予想できて、悪化しない様にと言う解釈です。

現代語にすると「予防」の医学でしょうね。

古典医学が強調していた「予防」は

人と自然の融合でした!

前回に続き、「春」で発症しやすい症候を

紹介します。

(古典医学中の症候というものは本人の

自覚症状と他人が見ても分かる症状を指している。

現代医学の病名と大きく異なる)

まず、「春」の特徴とは

気温は徐々に暖かくなりますが、

3歩進んで2歩下がるみたいに

冬の寒さがまだ残っているため、

気候の変化が激しく、風が良く吹きます。

「風」の特徴とは

軽い、変化が速くて多いことなんです!

ちなみに、「春」と「風」は

人間と何か関連がありますか?

春に発症しやすい症候がありますし、

発症している症状が風に似ているからです。

例えば、首、頭に出る症状:

めまい、耳鳴り、寝違い、頭痛、顔面部の痛み・・・

(高血圧症、脳血管疾患、三叉神経痛など)

風のように軽いので、体の上部に発症する。

又は、蕁麻疹、風疹など皮膚のトラブル、

(アトピー、帯状庖疹など)

くしゃみ、喘息、寒気と汗かきが繰り返す、

(鼻かぜ、花粉症、アレルギーなど)

又は、全身多発性の痛み、腫れ、

(神経痛、多発性関節痛、筋肉痛など)

風のように痛みの変化が多く、

一箇所が緩和すると、

新たに一箇所が発生する。

これらの症状が春に出やすいのは

個人的な体質に原因があります。

その体質とは、

「肝」の働きに異常があるからです。

(ここの「肝」は現代医学の肝臓ではない)

「肝」が全身の血流をよくしてくれて、

全身の器官が正常に作動するからです。 

日常の中で、以上の症状が出た事がある、

又はその傾向がある方は要注意ですよ。

そういう事で春に「肝」の養生に気をつければ、

沢山の症状の予防ができて軽減もできますよ。

春の「治未病」は可能ではないでしょうか。

春に発症する症状は他の季節と比べたら

病状が軽く、治り易いのも大きな特徴です。

皆様、お大事にどうぞ。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春の養生

2017年02月07日 | 癒し系

前回、「春節」のお話をしましたが、

本番の春はこれからです。

2月4日の立春です!

この日から春の象徴であり、

東の風が吹き、大地が暖かくなり、

大自然中の万物を甦らせ、

一年中の生命の始まりです。

この季節は「肝系」が応じます。

(肝系とは:肝臓本体を含む、自律神経系や

ホルモン、消化酵素、造血・凝血機能の

他に厥陰肝経や少陽胆経の機能を指している)

東洋医学の「肝蔵血主疏泄」は「肝」の

(この「肝」は肝臓本体ではないです)

最大の生理機能として伝わっています。

全身の気血の流れを良くするのは

「肝」のお陰なのです

そのため、春から「肝」を大切にするのが

一年中最も重要な養生の始まりです。

「肝」を良くする養生法は日常生活中で

毎日早起きし、軽い服装で

広い庭に行ってゆっくり散歩するように」と

約2000年前の医学書『黄帝内経』

(『黄帝内経』コウテイダイケイ)

に書かれています。昔から

春には服を急激減らず、頭、足を保温」、

毎日、髪の毛をくしでよく梳く」、

食は薄味で調理し、春の野菜を食べる

という言伝えがあります。

ちなみに、春の食べ物は何があるでしょうか?

ニラ、ネギ、パクチー、落花生、えびなどがあります。

また、「肝」にいい食材や漢方薬もあります:

レバニラ炒め、えびとニラ炒め、

にんじんと牛肉の煮込み、

ジャスミンティーにハチミツを入れる等々が

あります。

皆さん、春の養生は沢山ありますが、

自分に合ったものを徐々に取り入れ、

継続するのが何より大切だと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする