太陽光発電、夢物語

2009-08-03 22:00:42 | Weblog
1.発電装置を作るのに放出したCO2は2-5年で取り戻せて寿命は20年以上(3).ただ電気代のもとはとれない。

2. 電力消費ピークの緩和としては有効だけど、それ以上は期待できないと思う。環境のためと思って自腹を切るのは賢明かどうかわからない。

3.電気をCO2なしで作ろうとするより、節約する技術を開発するほうがかんたん。

2.について
日本のすべての屋根にのせると1年の発電1000億KWhとなり(2)、年間電気需要10000億KWhの10%。
ゴビ砂漠(130万Km2)の半分に敷き詰めると現在の世界の全てエネルギーを供給できる。(3)
これ、じつは日本国土の倍の面積。電池寿命30年として毎年その面積の30分の1の電池を作らなければメンテナンスできない。100カ国で平等に分担して日本国内に1000工場をつくったとしても1工場当たり1日1万個の1丁豆腐をつくるペースになる。(1日1工場30m四方の電池を出荷)豆腐1万個でも大工場だ。しかも豆腐のようなペースではとてもつくれない。生きるために電気を作るのか、電気を作るために生きるのか、わからなくなってしまいそうだ。そんな苦労をするくらいなら、3両連結の座れる安い路面電車を郊外まではりめぐらし、市内は全アーケード、自転車もただで借りて、乗り捨てできるようにすれば、マイカー利用はずっとへるはず。
会議などもわざわざ出掛けないでテレビ会議にすれば、飛行機の便もうんとへらせる。


一方 原子力は50年先のことだけ考えればCO2をてっとり早くへらし、今ある資源を活用できる、周辺国からの核の脅威に対してすくなくともいざとなれば対抗するという意思表示として(伝家の宝刀のような)価値がある。
しかし、廃棄物の処理を次の世代におしつけ、何万年も近付くだけで危ないゴミを管理していかなければならない。
30回のヒヤリにたいし1回の小事故、30回の小事故に対し1回の大事故とはよくいったもので現在しばしば小事故を起こしている原発が100年以内に大事故を起こす危険は小さくないはずだ。



参考書
(1)自然エネルギー推進市民フォーラム編
    『だれでもできるベランダ太陽光発電』1995.10
(2)合同出版ソーラーシステム振興協会編
  『太陽光発電を我が家に』1993.8通商産業調査会 
(3)産業技術総合研究所編 『太陽電池の本』 2007.1 日刊工業新聞社