あらすじ
ゆるやかに時間が流れる南の小さな島で、雑貨店を営みながら
愛犬・カフーと暮らす不器用で地味な青年・明青のもとに、
ある日1通の手紙が届く。その手紙には「あなたのお嫁さんに
して下さい」と書かれていた。やがて一人の美しい女性・幸が
訪ねてくる。そして何の説明もなく、明青の家に住み付いて
しまう彼女だったが、彼女のことを“カフー”(=良い知らせ)
として受け入れ、明青は幸と共に暮らし始める。
【出演】
玉山鉄二、マイコ
勝地涼、尚玄、瀬名波孝子
宮川大輔、ほんこん、伊藤ゆみ
白石美帆、高岡早紀、沢村一樹
感想 ※ネタバレ注意
2005年から始まった、恋愛小説を対象とした公募型新人文学賞
「日本ラブストーリー大賞」の第1回受賞作の同名小説を映画化。
不器用な青年といわくありげな美しい女性が、困難を乗り越え
お互いにかけがえのない存在となっていく姿を、沖縄の碧い海と
空をバックに描く。
神社で、絵馬に書いた「嫁に来ないか。しあわせにします。」
と書いたことから、突然島に1通の手紙が届く。
その手紙には「あなたのお嫁さんにして下さい。幸」と書かれて
いた。それ以来落ち着かない明青のもとに、本当にやってくる。
それからというもの、不器用で周りの人に合わせることでしか
生きて来れなかった明青に変化が…。
『手紙』を観て以来、玉山鉄二は良い役者になるのでは…と
密かに思っているのですが、この映画でも不器用な青年を
うまく演じていたと思います。
ヒロイン役のマイコも、笑顔が印象的の不思議な女性を演じて
映画の良さを引き出してくれてます。
尚玄はめちゃくちゃ沖縄っぽい顔立ちだったので、溶け込み
過ぎな気が…(苦笑)。
回想シーンで流れる明青の母役の高岡早紀も良い味を出して
いて良かったのですが、ボク的にツボだったのは、沢村一樹。
明青に嫁さんをと…連れて来た女性がいかにも沢村一樹らしくて
面白かった。
この映画には、突然やってくる嫁とは別に、島のリゾート開発
問題も織り交ぜて、明青自身の少年期からの葛藤がうまく
映画に溶け込んでいて、ゆるやかな沖縄の景色と音楽がマッチ
していたと思います。こういうゆるやかで、徐々に染み込んで
くる恋愛映画は大好きですね。
まーボクは基本的に、恋愛色が強すぎる恋愛映画はあまり好き
ではないので、サイドストーリーや周りの人物がしっかりと
している方が好みです。
恋愛小説を対象とした公募型新人文学賞というのが気になりました。
この作品の原作も気になりましたけど…他にもこんな良い作品が
あるのなら読んでみたいと思いました。
【評価】
(4点/5点満点中)
カフーを待ちわびて HP