夕螺の一言日記

毎日心に浮かんだことなどを書いてみたいと思います。。。(2014年3月13日開設)

2019年 4月12日(金)2「頑張っても報われない社会が待っている」

2019年04月12日 21時55分32秒 | 「思うこと」
東大の入学式があったそうです。
その中でジェンダー研究の第一人者である教授上野千鶴子さんが祝辞を述べて頑張っても報われない社会が待っているという言葉を使ったそうです。
勉強を頑張って東大に入学した子たちへの言葉としては「うん?」と不思議に思うような言葉ですが、人生はこれからですからね。東大を出ても一般的にいう成功者はそうはいないでしょう。もちろん大企業や公務員そして医者や弁護士などなど高収入の道は開けているのでしょうが、今の社会の流れからして東大ばかりでなく有名大学を出ても将来が安定するかどうかはわかりません。すでに文系という方は就職もままならないとか、研究者と残っても収入は得られず不安定雇用に。
もちろん頑張って東大に入学したとしても、それは
「がんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください」(引用)
と。
東大入学者の多くは、親が大企業の管理職クラスとか経済的に安定した子弟が多いといわれています。
100メートル競走のスタートラインが10メートル先や20メートル先であるというのが今の格差社会では当たり前です。今後教育費の無償化が行われたとしても幼児期や学童期から塾に行き、受験ではそのテクニックや入試傾向を知るには塾が必要。ここではやはり経済力からの差が出ます。
昨年東大ではないですが医学部において女性が意識的に試験を落とされるというものが発覚しました。同じように勉強を頑張った人でも男女間の差別的な状態があります。東大生でも女性は20%程度だそうですが、入試の差別がないとしても社会的に「女だから」といった社会常識の中で女性の東大生が少ない状態。これは政治や就職もすべてそのような常識の中に置かれているでしょう。
もちろん頑張れば成果は必ずあります。それをこの教授も否定しているわけではなく、社会の中には頑張ったとしても大きなハードルや壁が出来上がっているということでその社会では個人の努力として頑張っただけではどうにもならないものがあるということだと思います。
女性の社会的蔑視は、「バカな女だから」と強姦してしまう頭の良い男が現れる。このようなニュースが昨年から増えましたね。
これは何も女性だけではなくて、世襲的な階層化が出来上がった社会においては男も同じです。禁煙運動で高学歴は禁煙をしている。喫煙者は低学歴で貧困層だとしてたばこ税の引き上げをすれば禁煙するだろうといった論理が当たり前のようになっている。
日本社会はシステムがおかしくなっていると同時に人間の思考回路をダメにしてしまっている。そのダメになった思考回路でいくら頭の良い人間をつくろうとしても社会はそれをいつしかはじいていくでしょう。今後入試でも考える力や論理性が重視されるようですが、思考回路がくるっているならこういう人が得をする社会に。これではだめだという結論が教授の考え方ではないか。
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池に浮かぶ月447【4月12日】

2019年04月12日 18時26分33秒 | 「池に浮かぶ月」
相撲協会の伝統ってなんだろ?
去年はこれを考えていました。
僕は知事はえらいとは思いませんが、でも偉いということになっています。そんなえらい女性知事が、じゅんぎょうできた巡業相撲の土俵に上れなくて土俵の下で挨拶をした。巡業部長だったかは高い土俵の上であいさつ。
これが相撲の伝統なのでしょうか?
伝統ある相撲が無気力相撲をはじめ毎年のように暴力沙汰を犯している。
話は違いますが、2011年の今日、福島原発事故のレベルが7に引き上げられたことを書いていました。メルトダウンの発表はだいぶ遅れて認められましたが、すでにメルトダウンは始まっていたのでしょう。
原子力村も同じ日本的な保守の伝統の中にあったのかもしれません。

北風が僕を包み渦となる
渦は広がり僕の翼となった
北風の翼は
冷たい空気を切って舞いあがる
北風は南に向う。。。
心は行く雲。。。

「4月12日という日」

(2018年)ツイッターつぶやき相撲協会が市長の急病でその救護のために土俵に上がった女性に土俵から降りろと言ったことが問題になった。 地方巡業時、女性市長の挨拶を土俵の下で行え......

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2019年 4月12日(金)「川上弘美 東京日記:館内すべてお雛さま。」

2019年04月12日 09時35分46秒 | 「本・文学」
川上弘美さんの東京日記「館内すべてお雛さま。」が更新されました。
行動範囲がめっきり狭くなったのだが、やはりめっきり行動範囲が狭くなった人と良く顔を合わす。こうなると、「また、会ったな」という気持ちは湧きあがらないし、もちろん『「運命」だの「恋」だの「縁」だのという』(引用)ものは湧き起こらない。行動範囲の狭い者同士で会釈をする。
これもまた老化なのだろうかとあらためて思った。
老化すると、行動範囲という物理的なものと同時に、精神的にも「行動範囲」が狭くなる。
川上さんは作家ですからさすがに精神面での行動範囲は広いのでしょうね。でも、やはり『「運命」だの「恋」だの「縁」だのという』心の動きというのは少なくなるのも致し方ないのかもしれない。
しかし面白いものや不思議なものを人間社会で気づける心は常にお持ちなのでしょう。
こうしてブログを書いているのもまた同じかな?行動範囲が狭いからやはり精神面の行動範囲も狭くなってしまうが、『「運命」だの「恋」だの「縁」だのという』ものから離れた心の自由は欲しいものです。
精神面での自由は打ち砕かれることもある。
うん。。。。。
お雛さまにも押しつぶされる。
しかしこれも人の世の面白さかも。

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