goo blog サービス終了のお知らせ 

Symphonyeel!(シンフォニエール!)

ようこそ。閲覧者の皆さんとのメッセージが響き合う場となってほしいナ―という想いで綴ってます

「LOVE IS A MELODY」 歌:D&D

2007-08-31 14:43:33 | Music for FLAT-OUT
初のユーロビート投稿―ッ
しかもJ-EURO!(日本人が歌ったユーロビートナンバー)
ちなみに、「ユーロビートを『パラパラ』と絶対に言わないで」と思うのはここだけの話。
なぜか。
そもそも「EUROBEAT」とは、ヨーロッパで生まれたダンスミュージックの一種で、楽器は主にシンセサイザーなどを使う・120~160bpm(一分間に四分音符をどれだけ早く打つかの単位)前後の速いテンポを持ち、なおかつ、4拍ある拍のアタマは、必ずといっていいほどベースドラムで刻まれる・曲の構成は、Aメロ、Bメロ、サビをそれぞれ2回ずつ繰り返す曲が多い、というスタイルを持つ「楽曲そのもの」を指しているのだ。
一方「パラパラ」は、ディスコなどのフロアで、大集団で同じ振り付けで踊るその踊りのスタイルのことであって(というよりも手足を動かすような感じ)、使用されている楽曲のほとんどがユーロビートというだけで、振り付けも曲ごとに違うことから、トランスなどのディスコミュージックも言ってしまえば「パラパラ」なのだ。
その両者を履き違える人が多いので念のため付け加えておこう。


さて、私はどちらかというとユーロビートはテンポが速く、激しいものと、テンポの緩急関係なく、切ないコードが叩かれるいわゆる「哀愁ユーロ」が好きである。哀愁ユーロも「泣ける曲」の一つといってしまえばそれまでなのだが、ユーロビートとなるとまた別で、涙を通り越して、あるいは涙とともに「踏んで」しまうのだな、これが。

この曲も哀愁ユーロの一つで、もともとは1996年に発売された、「SUPER EUROBEAT VOL.78」に収録されていた、「HELENA」が歌う『MERODY OF LOVE』が原曲で、それに日本語詞をつけて、歌われた曲である。
「D&D」とは、沖縄アクターズスクール出身の女の子3人(OLIVIA、Aya、Chika)によるユニットで、この曲は安室奈美恵が出演していた「たかの友梨ビューティークリニック」のCMソングに選ばれたことで有名。グループそのものの活動こそ停止しているが、Oliviaだけはソロ活動を展開中である。

シングルCDとして発売されたこの曲は、日本人が歌うユーロビートナンバーとしてはややマイナーかもしれないが、伴奏部分のメロディラインそのものの音の刻みがあまり細かくない分、その他の楽器の使い方がスピード感を加速させており、「思わず踏んでしまう」曲に仕上がっている。
ちなみに、「SUPER EUROBEAT VOL.150 (2004年8月4日発売)には、Disk2の方にD&Dのユーロビートのカバー曲(の原曲)が全曲収録されているので聴いてみてもいいかもしれない。ディスク番号はAVCD-10150。

「Destination Blackout」 作曲:古代祐三

2007-08-31 11:53:30 | Music for FLAT-OUT
「Music for FLAT-OUT」第二弾は、マキシファンなら誰もがご存知であろう、この曲である。「Black=(英):黒い」がさすとおり、この曲は、原作「湾岸Midnight」における主な登場人物の一人、「湾岸の黒い怪鳥『ブラックバード』」、黒いポルシェ911ターボを駆る島達也のテーマ曲である。島達也がライバルとして登場する場面―とりわけマキシ2においては、他ライバルと走っているうちに、アニメーションが入り、ブラックバードが合流する形で登場するシーンでは必ず、と言っていいほど演奏される。
他のマキシトランスに比べテンポが速く、シンセサウンドの刻みも細かく、妖異な雰囲気すら漂うこの曲は、次のセリフで始まる。

Be Quiet!
Unknown from 0uterspace
Destination Blackout
1(One) 2(Two) 3(Three) 4(Four)!

わたしならこう訳する。
「おとなしくしていろ!
外(ヨソ)から、得体の知れないヤツが来るぞ
目的地なんて失神してわかんなくなっちまうのさ」

獲物を狙う鷹が滑空しようとせんばかりの瞬間を表現したような序奏から、ビートを刻むベースドラムが入って曲のメインが構成された後、打楽器の一撃とともにデクレシェンドし、ハイトーンの長い音型の中、裏拍のリズムが刻まれる(この部分が好き)。その後、曲はドラムのビートが刻まれたまま、シャウトがいくつか現れ、曲の主題が再提示された後盛り上がりを取り戻す。さらに進むと曲は一転して静かになるがそれもほんの僅かの事で、曲の主題が提示されて、1、2、3、4!の掛け声とともに曲のメインが戻ってくる。
途中何度か(公開されていないので詳細は不明)のシャウトも入り、フェイドアウトで消える曲だが、一貫するものはクールな雰囲気とストイックなまでに速さを追求する、「キレる」走りをする島(というよりも島とのバトルそのもの)を象徴しており、マキシではバトルサウンドにもってこいの名曲である。

この曲を、高速道路などで聴いてしまうと、マキシトランスを知らなくてもアクセルペダルに乗っかった右足に力が入ってしまいそうになる、というドライバーもいるくらいなので、くれぐれもご注意を(苦笑)。

保科洋作曲 「響宴 Ⅰ」  

2007-08-30 00:37:50 | 聴きながら「お別れ」したい、私が泣いた曲
優れた作品を多く出版し、日本の吹奏楽作曲界においてのリーダー的立場にある作曲家・保科洋(ほしな ひろし)。1987年のコンクール課題曲Aである「風紋」などが有名である。
その氏が、1985年に、ナゴヤ・ディレクターズバンドの指揮者を、作曲家・兼田敏氏に譲り兵庫県に移った際、同バンドの創立20周年を記念して、1988年に作曲された曲である。
静かな第一部が「Ⅰ」、力強い第二部が「Ⅱ」となっているが、CDなどの音源で演奏が聴けるのはこの「Ⅰ」のみである。タイトルの『響宴』は、普通は「饗宴」となるところを、「響きのいろいろな表情の変化を通して曲を構成していく」という着想をそのまま漢字に当てはめ、「饗宴」という言葉そのものが持つ華やいだニュアンスをこめてつけられたものだという。
「静かで、流れるような6連譜の音型に乗り、序奏が始まり、断続的な旋律が絡み合いながらだんだん盛り上がりを見せていく。そして起伏が激しい部分に移りいろいろな盛り上がりを見せながら変化を重ね、クライマックスへと進む。
そして、最初のテーマが再び現れた後、響きの色を変えて最初の部分が再現され、小さな盛り上がりを見せた後、コーダへと流れてゆく。コーダは全曲を回想するかのように各部分のテーマが断続的に現れ、静かに消えてゆく」と、作曲者自身がアナリーゼしている。

とにかく美しい!そして心の昂ぶりと静けさが見事に融合され、それに身を委ねてしまいたくなる様な、ロマンティックな曲。
木管楽器の旋律の歌いっぷりとせつなさはまさに秀逸で、泣けることこの上なし。
ハープが効果的に使用されているのも大きな特徴である。
なかなかアマチュアの演奏会で取り上げられないので、とにもかくにも聴いていただきたい。

「TKWO JAPANESE BAND REPERTOIRE vol.2 『ぐるりよざ』」
演奏:東京佼成ウィンドオーケストラ
指揮:小田野宏之
CD番号:KOCD-2902
佼成出版社より出版・発売
原題:「Deux Paysages Sonores (Part I) 」
演奏時間:11分19秒

「Stream of Tears」 作曲:古代祐三

2007-08-29 11:47:02 | Music for FLAT-OUT
まずは、新カテゴリーの第一投稿ということで、「Music for FLAT-OUT」について。
まず「フラットアウト」とはアクセルを床まで踏む、フルスロットルを意味する。
現在は吊り下げ式のペダルが主流なのだが、70年代くらいまで、アクセルペダルといえば床から生えている、オルガンのペダルのような踏み込み式が多かったのだ。
現在も高級車の一部に採用されていることが多い。吊り下げ式とは別の意味での踏みやすさがある。
踏み込み式のペダルは、床まで踏み込むと、ペダルを支持するステーが全部床下に入り、室内から見ると平らに見えるから、「フラットアウト」というのである。
このカテゴリーの英語の直訳は「アクセル全開のための音楽」ということになる。

エコドライブが叫ばれる世の中ではあるが、特にスポーツカーの場合、時にはレブゾーン(タコメーター=回転計、の赤いところ)のあたりまでエンジンを回してやらないと、フケにくいエンジンになってしまう。マニュアル車の場合は、自分でギアをセレクトし、好きな回転数にもっていけるのでこれがやりやすい。
普段の街乗りでは「ふんわりアクセル」「歩行者用信号の赤、黄色の信号が見えたらアクセルオフ」などのエコランに努めている私だが、たまには相棒のために、パッシングをかけるために、そして、高速クルーズを楽しむために、タコメーターのフルスケールを使ってフラットアウトし、ドライビングを楽しむこともある。
このカテゴリーでは、そんな、スピード感溢れる、ノリのいい曲を紹介していきたい。アニメ「頭文字D」などに使用されているユーロビートは言うに及ばず、そのほか色々、である。

前置きが長くなったが、今回の曲は、先に紹介した「湾岸ミッドナイト マキシマムチューン」(以下:マキシ)で使用されているトランスの一曲、「Stream of Tears」である。
このブログの、日記を含めた雑記の部分のタイトルにも使用させていただいている、大好きな曲の一つ。
マキシ2では、平本洸一が登場するステージに使用されており、平本のテーマ曲であろうことはほぼ間違いない。「とびっきりのGT-R」を完成させ、悪魔のZに挑む平本は劇中に胸中でこう叫ぶ。
「踏み込めえ フラットアウト―ッ」

またその他ライバルが泣くシーンが出てくるステージにも使用されている。


人によっては、マキシの曲の中では「比較的大人しめ」あるいは「切ない雰囲気を持った泣ける曲」ともなるが、私の場合はこれはアクセル全開で疾走する時にかけている。

曲はEマイナーを中心とした切ないコードで形成される。
冒頭にピアノによる主題が提示されたあと、打楽器の一撃とともにシンセサウンドが加わる。その後、ユーロトランスらしく、ベースドラムを伴い、複数の打楽器と、対旋律が加わって、この曲のメインが構成される。
その後、いったん静かになり、ピアノによる第二主題が歌われ、打楽器の一撃とともに曲はダイナミックスを取り戻し、第二主題が再現される。そして、再び第一主題へと戻る。
さらに進むと、ピアノは和音のコードを形成するパートへと移り、ストリングサウンドによるアンサンブルへ、そしてサスペンデッドシンバルのクレシェンドにより曲は第一主題に戻るが、楽器やリズムの構成が若干異なって、曲のクライマックスを形成し、再び曲のメインへと戻る。最後はフェイドアウトだ。

なお、マキシ1、3では「More tranced remix」バージョンもあるが、こちらは、サイト内のサンプル音源でしか聴く事が出来ない。
原曲の演奏時間は5:52と他のマキシサウンドと較べてやや長く、曲の構成も変化に富んでおり、作曲者は、この曲にかなり思い入れがあるのでは、と推測される。

悲しいことがあったときに吹っ切れるために、車に乗りアクセルをめいっぱい踏み込み、疾駆する―
歓迎される行為とは思えないが、これはまさにそのためにあるような曲だと思う。
「流れる涙」なのだから・・・

「深海の孤独」  歌:(機動戦士ガンダム SEED Destiny内)ステラ・ルーシェ(=桑島法子)

2007-08-28 19:18:37 | 聴きながら「お別れ」したい、私が泣いた曲
この曲は機動戦士ガンダムSEED Destinyに登場する、エクステンデッド(強化人間の一種)の美少女ステラ・ルーシェのイメージソングである。劇中やアーケードゲーム内にも彼女にまつわるシーンに登場する。悲劇的な最期を遂げてしまうステラの、心を通わせた主人公シン・アスカへの思いや、さまざまな深遠な心境を垣間見せるような歌詞が印象的。
独自のステップで華麗に舞うというダンスが趣味のステラらしく、拍子は8分の6(のハズ)で、1拍目が強拍となっており、メロディラインを口ずさむのみでは一種の舞曲の様に聞こえるが、これにストリング(ヴァイオリンがメイン)によるマイナーコードの伴奏が加わった途端に劇的に泣ける曲へと一新する。
アニメソングだけに、普通にBGMとして聞いただけでは何も思わない人も多数おいでるとは思うが、歌詞の中身をしっかりと噛み締めて聴いて欲しい。
これが最も効果的に使われたアニメのシーンで涙したファンは数知れない、という。

この曲とともに死ぬことが出来たらある意味私も、「これ以上複雑で殺伐混沌とした世界で弄ばれない様に」なるのかもしれない・・・?

今回は、とある箇所で手に入れた英語訳の歌詞を掲載することにしよう。


Tell me about sorrow…

You can’t see even sorrow with your eyes closed.
You won’t be hurt if you don’t know kindness.
The kind voice that I can’t recall tells me so the vast ocean within the mourning heart.

Someone is calling from my erased past.
When will I regain my sorrow?
In this irreplaceable moment, I can’t only see you.

There’s one ship glimmering softly, far away.
It disappears into the waves in your heart with swirling sorrows on board.
Why does it wander the seas searching for the love that it shouldn’t even know about?

Overcoming the waves, the boat of life will go on.
It’ll keep moving, overcoming the rough and starless seas.
Beyond the darkness, I can only see you.


【収録CD・詳細情報】
収録CD:「機動戦士ガンダムSEED~SEED DESTINY 『THE BRIDGE』」
商品番号:VICL-62050/1
作詞・作曲・編曲:梶浦 由記(サウンドコンポーザーである彼女のソロプロジェクトFiction junctionが有名)

「・・・そしてどこにも山の姿はない」

2007-08-26 10:20:25 | 聴きながら「お別れ」したい、私が泣いた曲
原題:[・・・and the mountains rising nowhere for amplified Piano,Winds,Brass and Percussion]
作曲:ジョセフ・シュワントナー
出版:Helicon Music

この曲は、ピューリッツァー賞など数々の作品賞を受賞しているアメリカの作曲家、ジョセフ・シュワントナーが、1977年にイーストマンウインドアンサンブル・及び常任指揮者ドナルド・ハンスバーガーの為に作曲され、全米芸術基金の作曲賞を得た作品。
タイトルはキャロル・アドラーという女流詩人が1975年に書いた、「アリオーソ」という現代的な詩の中の一句を取った物である。
これは私が中学校1年生の時(1991年/第39回)全日本吹奏楽コンクール全国大会で、埼玉栄高校が演奏したもので、その10年前来日した、アメリカ・カリフォルニア州大学ロングビーチ校の演奏に感動した指揮者が、10年間暖め続けてようやく演奏したまさに「熱演」だっただけに、評価は審査員のほぼ全員がA評価(B評価はわずかに2つ)を叩き出し、トップ金賞を受賞した曲。吹奏楽コンクールではもちろん初演である。

記譜法が自由で、驚くのは小節の長さが「秒」で書いてあること(ここは○秒間、といった具合)。また、水の入ったワイングラス(グラスハープ。7つのグラスに水が入っており、H、D、E、F#、G、A、C#に調律されている。オーボエ奏者4人が使用)の上の淵を指でなでて出る音を使用する、口笛を吹く、ヴィブラフォーンの鍵盤の横やゴングのふちをストリングベースの弓で擦って音を出す、などといった、今までにない斬新な手法を取り入れることによって、独特のムードを生み出している。

曲は、打楽器の強烈なリズムから始まった後、静かな場面が続き、全楽器の複雑なベルトーンが繰り返され、一時の盛り上がりを見せる。
その後、アルトサキソフォンのソロ、オーボエとの絡みを経て、ホルンのメロディーで盛り上がっていく。その後、フルート6人のうち4人がピッコロに持ち替え、さながら自然破壊で逃げ惑う小鳥たちを表現したような、けたたましく啼くような場面が現れる。それに伴い、壮絶な打楽器の打ち込みが展開。さらにトロンボーンなどの勇ましいメロディが綴られ、数回のベルトーンのあと、クライマックスを打楽器のリズムで迎えた後静かになり、最後に、淡く涼やかなハミングの中、ピアノの切ないメロディで曲は静かに閉じる。
ちなみに、使われている打楽器は以下の通り。
シロフォン×2、ヴィブラフォーン×2、グロッケンシュピーゲル×2、マリンバ、チューブラベル、半音階のクロタルズのセット(アンティークシンバルのような小型の金属ディスク)、鈴、ウォーターゴング(小型のゴングをたたき、それを水槽にひたしたり、引き上げたりして音を変化する銅鑼)、シンバル数種、トムトム、バスドラム×3、ゴング、トライアングル。

これを演奏するには、打楽器パートの品揃えをはじめ、ワイングラスの購入からチューニング、通常の吹奏楽編成では考えられないほどの管楽器の数、演奏開始直前の準備などにそうとう苦労するらしく、大変だったとの後日談がある。

吹奏楽曲の現代曲だけに、敬遠する人は多いかもしれないが、この曲が持つタイトルと神秘的な雰囲気は今もなお色褪せる事無く静かな輝きを放っている。
あのような雰囲気を持つ曲は「似たような曲」こそあれど、一つの作品としてみたときに、これは「死別」の際にぜひ演奏して欲しい。そして、多くの人に聴いていただきたい。

参考までに音源をいくつか。

CD番号:CACG-0029
「・・・そしてどこにも山の姿はない」
演奏:神奈川大学吹奏楽部
指揮:小澤俊朗

CD番号:SRCR 8840
「イーストマン・ウィンド・アンサンブル ライブ・イン・大阪」
演奏:イーストマン・ウィンド・アンサンブル
指揮:ドナルド・ハンスバーガー

CD番号:SRCR8703
「第39回全日本吹奏楽コンクール実況録音版 優秀団体編」
演奏:埼玉県埼玉栄高等学校吹奏楽部
指揮:大滝実
(これが、上記の実際の演奏)

アンサーポエム 「千の風になって Hibiki編」

2007-08-26 01:17:30 | Stream of Tears 心の手帳
ちょっと前に―(約6年前の話になる)流行った、レゲエDJ・三木道三(本名・三木真一さん)の歌う「Lifetime Respect」という歌があった。甘ったるくて、ある意味「やんちゃな」歌詞はいいのか悪いのかわからないけれど、でも、そのリズムは結構面白い歌だナ、いいナ、と思って聞いていた。それが最近になって、ラジオで、「Lifetime Respect―女編」というタイトルで、カバーされているのを聞いた。カバーというよりはむしろアンサーソングという位置づけになっているらしく、オリジナルの三木道三氏の歌パートも少し入っていた。ウェディングソングの一つになること請け合い、といった感じだろうか。
話は少し変わって、「千の風になって」=「I am a thousand wind」という歌について。
“私のお墓の前で 泣かないでください・・・”
これは、作者不詳の英語詩で、それを翻訳したものに歌詞をつけたものである。古くは、女優マリリン・モンローの追悼に朗読され、ジョン・ウェインがハワード・ホークス監督の葬儀に朗読し、IRAのテロ攻撃によって他界した青年が両親に残していた手紙につづられ、あの、9・11事件でお父さんを亡くした11歳の少女が一周忌に朗読したという―
さらに、2004年には映画化もされた。

「人々の命はバトンタッチのように、静かに繰り返され、いなくなってしまった人も、本当はすぐそばに、大切な人のそばにいつも息づいている、というコト」

大方の人はそうかもしれない。
亡くなった人を身近にしたたくさんの人は、この詩で、歌で、心を慰められるだろう。

私は・・・そうじゃない。
身近な人を、大切な人を、年功序列のカタチで「死」という形で失ってこそいれど、私は、こう歌えない。
たくさんの人に語り継がれ、歌われているこの歌に、私だけのアンサーポエムを送ろう。
TOYOTAの一販売チャンネルであるトヨペットのキャッチコピー「Answer for You」とでもいおうか。
その「You」が誰なのかは、私だけの秘密―


私にお墓は要りません
だから思い切り泣いてください
下を向いて泣いてください
天を仰いで泣いてください
風になりたくても
私はなれないから

人は
風を聴くことは出来る
風を呼ぶことはできる
風を操ることはできる
風に乗ることは出来る
風を切ることは出来る

けれど
風を数えることはできない
風を見ることは出来ない
風と化すことは出来ない
私が急に姿を消したら
この世から
この次元から
この宇宙から
私はいなくなるのですから

魂に変わったのではありません
天に昇ったのでもありません
地獄の闇に行ったのかもしれません
・・・そしてどこにも私はいません
想いは届かないのです
私からも届けられないのです
風が絶え間なく吹いているわけではなく、時々は止んでしまうように
私も止まるのです
止まったままなのです
・・・そしてどこにも私はいません

機動戦士ガンダムSEED~SEED DESTINY 「THE BRIDGE」

2007-08-23 18:10:59 | 聴いてほしいオススメCD
[CD詳細情報]
サブタイトル:Across the Songs from GUNDAM SEED & SEED DESTINY
ビクターエンタティンメントより出版
商品番号:VICL-62050/1
定価:\4200

[収録曲紹介]
Disk1
1. あんなに一緒だったのに
2. Life Goes On
3. 暁の車 piano supplement version
4. 深海の孤独
5. 焔の扉
6. tears~full version
7. 君は僕に似ている
8. ORIGINAL SOUND EFFECT TRACK~MEMORY~
9. あんなに一緒だったのに 2006
Disk2
1. 今 この瞬間がすべて
2. 静かな夜に
3. Precious Rose
4. Shoot
5. Nicol’s Piano 涙のテーマ
6. 水の証
7. Primal Innocence~Bridge version
8. Eden of necessity
9. Pale repetition
10. Quiet Night C.E.73
11. EMOTION
12. REY ZA BURREL’S PIANO 面影
13. Please
14. Fields of hope
15. TOMORROW


【コメント・感想】
コズミック・イラを舞台としたガンダム作品の「こんなアルバムを待っていた!」という人が必ず居るに違いない、テーマ曲、挿入歌、キャラクター・ソングを多く収録した、充実した内容の2枚組みアルバムです。
「完全収録」とはいっても、アレンジが異なっていたり、歌だけではなくインストも収録されているのが特徴。
キャラクターソングが多く収録されているDisk2よりも、単なるOP・EDテーマ集に仕立て上げていない、泣ける曲が多く収録されているDisk1がイイです。それが証拠に、ステラ・ルーシェのイメージソングである「深海の孤独」が収められていたりしており、じっくり聴き入る事が出来ます。

「BRIDGE」=架け橋となるにふさわしい、このアルバムで物語の様子、流れを象徴させることができるグッドな内容に仕上がっています。
個人的には「暁の車」は「Piano Version」も入れて欲しかった、というのが惜しいところですが、これは聴き応えあり!です。

the 70’S-BEAUTIFUL DAYS-

2007-08-22 09:48:28 | 聴いてほしいオススメCD
[収録曲紹介]
Disk①
1. キラー・クイーン / クイーン
2. ジェット / ポール・マッカートニー&ウイングス
3. ダンシング・クイーン / アバ
4. アイ・ショット・ザ・シェリフ / エリック・クラプトン
5. ロクサーヌ / ポリス
6. 涙をとどけて / スティーヴィー・ワンダー
7. マギー・メイ / ロッド・スチュワート
8. チェリー・ボンブ / ザ・ランナウェイズ
9. ミスター・ボージャングルズ / ニッティ・グリッティ・ダート・バンド
10. アメリカン・パイ / ドン・マクリーン
11. シェリーに口づけ / ミッシェル・ポルナレフ
12. シュガー・ベイビー・ラヴ / ルベッツ
13. 愛するハーモニー / ニュー・シーカーズ
14. 雨にぬれた朝 / キャット・スティーヴンス
15. スカイ・ハイ / ジグソー
16. 恋はすばやく / グラス・ルーツ
17. ザッツ・ザ・ウェイ / KC&ザ・サンシャイン・バンド
18. ハート・オブ・グラス / ブロンディ
19. アメリカン・バンド / グランド・ファンク
20. 土曜の夜は僕の生きがい / エルトン・ジョン
21. ビューティフル・サンデー / ダニエル・ブーン

Disk②
1. スタンド・バイ・ミー / ジョン・レノン
2. フェイム / デヴィッド・ボウイ
3. ゲット・イット・オン / T.レックス
4. マホガニーのテーマ / ダイアナ・ロス
5. 恋するデビー / デビー・ブーン
6. ヴィーナス / ショッキング・ブルー
7. ワン・バッド・アップル / オズモンズ
8. リッスン・トゥ・ザ・ミュージック / ドゥービー・ブラザーズ
9. ベイビー・カム・バック / プレイヤー
10. ショウ・ミー・ザ・ウェイ(ライヴ) / ピーター・フランプトン
11. カントリー・ロード / オリビア・ニュートン・ジョン
12. ブレックファスト・イン・アメリカ / スーパートランプ
13. 天使のささやき / スリー・ディグリーズ
14. 愛ゆえに / 10cc
15. ホット・スタッフ / ドナ・サマー
16. 長い夜 / シカゴ
17. キャント・ゲット・イナフ / バッド・カンパニー
18. 愛のテーマ / ラヴ・アンリミテッド・オーケストラ
19. サタデー・ナイト / ベイ・シティ・ローラーズ
20. モーニング・アフター / モーリン・マクガヴァン
21. 男の世界 / ジェリー・ウォレス

[コメント]
私は、洋楽を好んで聴くほうではありません。家族や友人に勧められたものや、持っているものをちょっと拝借して聴くくらいです。
たまたまレンタルCD屋さんのオムニバスコーナーをいろいろ見ていたときに、黄色いジャケットのこのCDが目に入り、収録曲を見て興味がわき、聴いてみたところ、これがとってもよかったので紹介します。
メロディは知っていても、英語のリスニングをはじめ英語が苦手なので、歌詞の意味が知りたい、という興味もあり、聴いてみてびっくり!穏やかな気持ちや、うきうきした気持ちにもなれる楽しめるCDです。

例えば、「Sky High」。序奏は「おぉー確かにプロレスラーの入場曲っぽい!」と思っていたら、空に舞い上がるように明るい曲調に。「あぁ、これならファミリーカーのCMに使われてもおかしくないよネ♪」って思って歌詞カードを見てびっくり!なんと、失恋の歌だったんですね!これが。
ほかにも、宮崎駿監督の映画「耳をすませば」の冒頭に流れる、「Take Me Home,Country Roads」を聴いたことがあるなど、平成時代に青春を過ごしている私たちにとっても、70年代を青春時代で過ごした方々にとっても、よきアルバムだと思います。
70年代は思い切りレコードの時代です。そして私は生まれて間もない頃。それでも、音楽の(過去の)歴史というのは変わらずそこにあるわけで、70年代の洋楽を知る、そして洋楽の面白さそのものを再認識させられたアルバムです。
「洋楽界では超有名」でも、私自身の知っている曲が少ないのでちょっと残念といえばそうなのですが、テレビCMやバラエティ番組などのBGMで使用されていた曲がフルコーラスで聴ける、ブックレットの歌詞やレコードの解説が詳しいという点を見てもオススメできます。
「ちょっとしたBGMを用意して!」というときにも役に立つかもしれません。

どんなにきみがすきだかあててごらん(原題『Guess How Much I Love You』)

2007-08-22 09:41:14 | おすすめBooks
作: サム・マクブラットニィ 絵: アニタ・ジェラーム 訳: 小川 仁央
評論社より出版

[あらすじ]
チビウサギがベッドへ眠りに行く途中、デカウサギにきいてみたくなりました。
「どんなに、きみがすきだか あててごらん」
「こんなにさ」とうでをおもいきりのばすチビウサギに、「でも、ぼくはこーんなにだよ」とデカウサギ。
おたがいにどんなにすきかをくらべあいます・・・

[コメント]
ある日、本屋のコーナーを隅々回っていたときに、偶然見つけた絵本の一冊です。
タイトルを見た瞬間、すぐに開いて読んでいました。

ちょっと話はそれますが、PCゲーム&アニメーション「君が望む永遠」内に登場する女の子、涼宮遙は、当時の恋人・鳴海孝之にこう語りかけるシーンがあります。

『絵本って・・・子供向けが多いから・・・純粋なんだよ』

まさに彼女の言葉の通りで、『純粋』に好きというテーマをつきつめた、心温まるおはなしです。
デカウサギとチビウサギは、親子の象徴?それとも恋人―?
人によってとり方は違うと思います。以前紹介した、「しろいうさぎとくろいうさぎ」とはムードも展開も違いますが、少し似ているところがありますね。

モノがわかってくると「好き」にはいろいろあるというコト、いろんな角度からの捕らえ方あるというコトがわかってくるだろうと思うのですが、この世の中のさまざまな境遇に置かれた人が、頭の中を空っぽにしてこの絵本に触れたとき、素直に、あたたかい気持ちになれる絵本で、「好き」と表現する大切さをあらためて実感できます。

また、「『言葉に出して』好き、伝えるというコト」は日々の生活では怠ってしまうこともありますが、この絵本の中にあるように素直に「好き」と伝えることは家族でも恋人でも友達でも大切なこと―それも教えてくれます。
読みながら、涙をこらえるのに必死でした(それだけ私は涙もろいのですヨ)


贈り物にするなら、もちろん大好きな人、想いを寄せる人、それからお父さん・お母さんになる人にもいいと思います。
この本を贈られて、激しく「ふわぁん」とか「ぐらりッ」と来た人は、もしかすると、巷で言うところの「運命の人」、同じ歩幅で、同じ世界で、一つ屋根の下で暮らしていける、運命共同体と呼べる存在の人なのかもしれませんね・・・