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エヌ

2024年06月29日 | 読書
お友達おーぽんに教えてもらった本を読んでみました。

N 道尾秀介 集英社





(集英社サイトより)

 本書は六つの章で構成されていますが、読む順番は自由です。
 どの章から読み始めるのか。
 次にどの章を読み進めるのか。
 最後はどの章で終わらせるのか。
 (略)
 なお本書は、章と章の物理的なつながりをなくすため、
 一章おきに上下逆転させた状態で印刷されています。

 (「本書の読み方」より)

読む順番は自由と言われても選びようがないので
表紙のほうから順番に読むことにしました。
上の集英社の紹介文どおりの順番ですね。
と思ってページをめくってみたらいきなり逆の印刷で
最初の章のラストのページになっていました。ははは。

名のない毒液と花 「魔法の鼻を持つ犬」とともに教え子の秘密を探る理科教師
落ちない魔球と鳥 「死んでくれない?」鳥がしゃべった言葉の謎を解く高校生
笑わない少女の死  定年を迎えた英語教師だけが知る、少女を殺害した真犯人
飛べない雄蜂の嘘  殺した恋人の遺体を消し去ってくれた、正体不明の侵入者
消えない硝子の星  ターミナルケアを通じて、生まれて初めて奇跡を見た看護師
眠らない刑事と犬  殺人事件の真実を掴むべく、ペット探偵を尾行する女性刑事

結果的にこの順番で正しかったと思います。
時代も登場人物も違う各章ですが、
この人さっきの章にチラッと出てきたなとか
あの人の過去にこんなことが!とか
あの子ちゃんと成長したんだなとか
いろいろ発見しながら読むのが楽しかったです。

ネット検索したら時系列で出来事をまとめたサイトがあって
そうだわ、これは昔から現在へと読んだ方が面白いかも!と
飛べない→名のない→消えない→笑わない→落ちない→眠らない
という順番で読み直してみたのですが、イマイチでしたっ。
なんだろう「おぉ!」という発見がなくて。

ちなみに「小説すばる」で1章ずつ発表された順番は
笑わない→落ちない→飛べない→眠らない→名のない→消えない
でした。ふーむ。もう1回この順番で…いや、まいっか。ははは。

ちなみに「英語の喋れない中学校の英語教師」が登場しましてね。
定年退職してからアイルランドを訪れ、とある少女と話をします。
もちろん会話は難航。
でも少女の方が「同じ喋り方をする人を知っていた」そうで
(これまた「おぉ、ここでこんなつながりが!」な展開)
なんとか意思の疎通をします。
んでも会話の流れで少女が「アイソーアホリブル」と言います。
I saw a horrible? Horrible(恐ろしい)何を見たのか?
結局プーはすべて読んでも謎だったのですがネットで見たら
違う章で登場するHolly Blue(ルリシジミという蝶)とのこと。
あぁ、すんません。
HorribleとHolly Blueはプー的には間違えようがないので(ははは)
まったく想定外でしたっ。ま、プーの想像力が欠けていた、と。

2021年出版の本なのに図書館で予約待ちになったってことは
それだけ人気があるんですよね。なかなか面白かったです!
Comments (4)
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