必要な調理器具や調味料(量)は、料理の腕前と好み(目的)で決まります。

「日本人の食事摂取基準」:男性の1日の食塩摂取量の目標値が8g未満,女性が7g未満という目標値があげられています。

リコピン 抗酸化作用 HDL

2017年06月08日 | 単身料理教室

 カロテノイド(カロチノイド)とは、天然の動植物に広く存在する黄色橙色赤色などの色素の総称。

 これまでに700種類以上のカロテノイドが自然界で見つかっているそうです。 

 ほとんどのカロテノイドは黄色ですが、黄色のカロテノイドが高濃度に蓄積することで橙色になる場合もあり、β-カロテンやリコピンのように橙色や赤色のカロテノイドもある。

 動物は体内で生成することはできず、野菜や果物などから摂取することが必要。 

 カロテノイドは、抗酸化作用やがん予防作用があるといわれている。

 抗酸化作用:呼吸で取り込まれた酸素は、活発な運動や体内の代謝のために必要であるが、紫外線等を浴びることなどで変化して、その一部が活性酸素になってしまう。

 活性酸素に関しては今から50年以上前に米国の生化学者フリードビッヒ博士によって解明され、その後世界各国で研究が行われてきた。そして、人が罹るあらゆる病気に活性酸素が関与していることが明白になった。今や病気の90%は活性酸素が原因だという。残りの10%は感染症らしい。

 活性酸素は、細胞などを酸化して老化を促進するだけでなく、細胞内の遺伝子を傷つけるため、それが動脈硬化などの生活習慣病やガンの原因の一つとなっているといわれている。つまり、活性酸素を除去する抗酸化作用や免疫細胞を強化することで、老化やガン細胞も抑制されることになる。

 近年は、β-カロテンだけでなくリコピンや、β-クリプトキサンチン、ルテイン、フコキサンチンなどのカロテノイドにも、活性酸素の発生を抑え、除去する作用があり、動脈硬化を予防したり、老化やがんの発生、アレルギーなどに対しても効果があるという報告が数多く報告されている。 

 カロテノイドの種類:炭素と水素のみでできているアルコールに溶けるカロテン類(細胞膜で働く)と、炭素と水素と酸素でできているアルコールには溶けないキサントフィル類(細胞内で働く)に分けられる。

  主なカロテン(Carotene)類:最初に発見されたニンジン「Carrot」に由来しています。

 β(ベータ)カロテン:ドイツ語ではβカロチン。:抗酸化作用があり、発ガン物質生成を抑制し、免疫力を強化する。ニンジン、カボチャ、小松菜、春菊、ほうれん草、ブロッコリー、青じそ、パセリ、マンゴーなどに含まれている。体内に入ると、脂肪組織に蓄えられる。ビタミンAが不足していると必要に応じてビタミンAに変わるものがあり、これをプロビタミンAと呼ぶ。β-カロテン、α-カロテン、β-クリプトキサンチンがプロビタミンAですが、β-カロテンがプロビタミンAの活性が最も高いため重要視され、プロビタミンAの代表といわれている。脂溶性で油に溶けやすいため、一緒に摂ると効果的。

 五訂日本食品標準成分表で表記が「カロチン」から「カロテン」に変更された後、カロテンと表記されることが多くなったようです。

 リコペン:ドイツ語ではリコピン。:βカロテンより強い抗酸化力を持つといわれ、がんを抑制する働きや、活性酸素を除去して老化や動脈硬化など生活習慣病の防止となり、ストレス障害にも強くなるといわれている。水にはほとんど溶けない脂溶性の赤色の色素で、トマト、スイカ、ピンクグレープフルーツ、柿などに含まれている。なかでもトマトには大量に含まれているが、生で食べるより、完熟トマトを使うことが多いジュースやケチャップなどの加工食品の方が大量に摂取しやすい。

 (カゴメ)

 主なキサントフィル(Xanthophyll)

 ルテイン:紫外線により発生する活性酸素から網膜を保護し、有害な可視光線を吸収して、老化を抑制し、眼病や視力障害を予防する。黄色い色素で、とうもろこし、卵黄、ケール、ほうれん草、ブロッコリー、キャベツ、マリーゴールド()、豆類などに含まれる。腸内から吸収し、血液中を流れ、目の水晶体や網膜(黄斑部)に蓄積される。

  アスタキサンチン:βカロテンより強い抗酸化力を持ち、活性酸素を除去して、肌の老化を抑制するといわれている。鮭、イクラ、エビ、カニ、オキアミなどの赤色の魚介類や海藻類に含まれる。 

  β-クリプトキサンチン:発ガン物質を抑制し、活性酸素除去の効果もある。橙色の色素で、みかんなどの柑橘類や、とうもろこしなどに含まれている。特に、温州(うんしゅう)ミカンに多く含まれているといわれている。

 カロテノイドは、いろいろな種類の野菜や果物などから1日計10ミリグラム摂ることが望ましいとされているが、目安としては、「健康日本21(厚生労働省)が推奨している、1350g以上(うち、緑黄色野菜を120g以上)の野菜を摂ることで補われるといわれている。

 野菜には、抗酸化力が強いビタミンCEなども含まれており、カロテノイドと強調して作用を高め合います。

 201622日より、カゴメトマトジュースが善玉コレステロール(HDLコレステロール)を増やす作用があるという機能性食品として認可を受け再販売することになった、そうです。

 これからは商品の説明として新たに「血中コレステロールが気になる方に」と表示されるそうです。

 「ちなみに今回のカゴメトマトジュースが機能性表示の認可を受けたのは、トマトが含まれる商品全体では初めてのこととなり、非常に注目を浴びています。」だそうです。

 

 カゴメトマトジュースの中のどんな成分が善玉コレステロールを増やすのかというと、カロテノイドである赤い色素のリコピンです。このリコピンが含まれるカゴメトマトジュースが善玉コレステロールを増やす機能を持つということを科学的根拠を元に証明されました。善玉(HDL)コレステロールには悪玉(LDL)コレステロールを減らす働きもあるので結果として動脈硬化を防ぐことにつながります。

 またリコピンには、今回証明されたHDLコレステロールを増やす作用以外にも、ビタミンE100培もの作用を持つ抗酸化作用もあるということで、LDLコレステロールが酸化して血管壁にとどまるのを防ぐ働きも期待されます。

 だそうです。

 HDLを増やす食物は、なかなか無いので、いい知らせです。