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掲載点数210点(2011年8月6日時点)-amazon読者評価4以上を中心に、成功に近づく良書を紹介します。

“誰にも負けない努力をしてきた自信がある”―長友佑都「日本男児」

2011-06-27 12:03:13 | 自己啓発の成功本
「日本男児」
筆者/長友友都 出版社/ポプラ社 1,333円

◆目次
第1章 初志貫徹
サッカーやったらカッコええやん
これからは僕が家族を守っていく
失敗に終わってもチャレンジしたことに後悔はない

第2章 一期一会
周りのせいにした自分の弱さ
先生の本気に触れて僕は変われた
信念がブレないための心のノート
自分の弱さ、弱点が見つかれば成長できる
上には上がいる。僕はとことん上を目指す
努力の面白さを知った駅伝
自分次第で未来はどうでも変えられる
追いかけるターゲットが身近にいるほうが成長できる
自分づくり、仲間づくり、感謝の心
寂しいと思ったら闘えない、大きくなれない

第3章 一意専心
今なにをすべきか 何が出来るのかを考えてしがみつく
短所よりも長所を伸ばし武器を作る
小さい幸せを積み重ねていく
今を頑張らなければ明日はない
現状に満足していたら成長出来ない

第4章 切磋琢磨
腰痛との長き戦いのはじまり
第3者の声を聞く重要性 ~サイドバックへの挑戦~
メンタルが変われば行動も変わる、プレーも変わる
ここで頑張った違う世界が待っている
本気でぶつからなければ課題はわからない
チャンスをものにしても満足はしない
自分のスタンスにブレはないか確かめながら昇っていく

第5章 試行錯誤
自信は成長のために欠かせない
チャンスを逃さないために日々の準備を怠らない
ミスを恐れる気持ちがプレーをあいまいにする
苦しいときこそチャレンジしなくてはいけない
原点に戻ることで心のブレをなくす
海外に行けばいいというわけじゃない
周囲に流されない。自分を客観的に見る

第6章 有言実行
目標を定め逆算し段階を踏みながら進む
逆境に立たされたときこそ、自分の真価が問われる
「チームのためになにをすべきか」
目標が達成出来なくても得られるものは大きい
満足してしまったら、僕は終わってしまう
良いときこそ、来たるべき苦労のための準備が必要
壁は成長のチャンス。だから壁が好きだ
苦しみながら一歩ずつ前進することで強くなる
目標を達成した瞬間、次の目標が見えてくる

第7章 一心不乱
世界一のクラブの一員として成長できるかは自分次第なんだ
違いを感じることは、改善のきっかけになる
僕はこんなものじゃない
選手として超一流な彼らは人間としても超一流
少し鈍感なくらいでちょうどいい
リスペクトする気持ちが人間関係を良好にする
僕にしかできないことがある
諦めない思いを日本へ届けたい
自分が成長すること、それがみんなへの恩返しになる
インテルで直面した壁を前に
心の余裕を持つこと
僕らが新しい道を作っていく


2005年に明治大学でサイドバックに転向してから、わずか5年で世界最強クラブの一つであるイタリアのインテルへの加入。

アメリカ野球界で活躍するイチローとともに、長友選手は日本が世界に誇れるスポーツ選手の一人と言っても過言ではないでしょう。

その彼の内面を記した好著が、この「日本男児」です。

長友らしいネーミングと、気取らない表紙の写真が好感が持てます。

そして何より、ただのラッキーボーイではない彼の不断の努力と心構え、生きていくためのビジョンが彼自身の言葉で語られています。

印象的だった箇所を、以下に紹介します。


◆はじめに

バスタブにつかり、温まった身体をひろげて、ストレッチを行う。

それは一日の終わりに必ず行う日課だ。

たったひとりの部屋で、身体を伸ばしながら、コンディションを確認する。小さな違和感を見逃さない。約10年かけて、鍛え続けた筋肉と会話を交わす。そんな時間を僕は大切にしている。

ストレッチをしながら、確認するのはフィジカル・コンディションだけじゃない。今日一日を振り返り、自分自身を見つめ直す時間でもある。

定めた目標と、現在の自分との距離を測り、足りないものを認識する。

自分の弱さを突きつめたり、強さを確認することもある。

良くやったと褒めることはあっても、満足したことは一度もない。そんなときは逆に「じゃあ、今度はこうしよう」と自分にはっぱをかける。新たな課題を与えるんだ。近い将来やってくるであろう壁に備えた準備をするために。

困難に直面しているときは、「こんなことで立ち止まっている場合じゃない」と打開策を考える。見落としているなにかを探す。必ず扉を開く鍵はあるから。

闇雲に努力するだけでは、成長はできない。

そのためには重要なのは、冷静に現実を見ることだと思う。良いことからも悪いことからも逃げない。ストレッチをしながら、等身大の自分を知る。心の重要性を知った今は、どんなときも見直すべきは心だと改めて感じている。

勇気とチャレンジ精神に満ちた朝を迎えたいから「よし、明日も頑張るぞ」という気持で眠りにつくため、静かに自分と向き合う時間は欠かせない。

福岡でも、東京でも、南アフリカでも、チェゼーナでも、そして、ミラノでも毎日同じようにストレッチを続けてきた。そんな時間を過ごしてきたから、劇的に環境が変わっても自分を見失うことや迷うことなく、歩み続けられたんだと思う。


小学生の頃


東福岡高校時代


◆一期一会

「母さんはね、佑都に東福岡に行ってほしいと思ってんのよ。あんたから『行きたい』と言うてくれんのをずっと待っとったんや。お金のことなんか、どうにでもなるんやし、子どもが心配する必要はないから」

僕が東福岡高校への進学についての話をしたとき、母はホッとしたような顔でそう言ってくれた。

母さんの父さんである吉田達雄は日本競輪学校の一期生で、その弟である実は、日本競輪界に一時代を築いたと言われる名選手だった。競輪選手のいとこもいた。母さんはアスリート一家の中で育った。

「私、思うんよ。佑都は絶対アスリートに向いているって。だから、その道で勝負してほしいんよ。もしアカンかっても別にかまへんし。挑戦せな、失敗も出来ひんやろ」

僕を東福岡高校に進学させることは、母さんにとっても大きな挑戦だったはずだ。しかし、迷うことなく母さんは僕の背中を押してくれた。

「教育は一生残るものだから、子どもにはいろんな経験をさせてあげたかった。でも、私立の大学へ行くならひとり一千万かかるとか言われていたから。私もね、覚悟を決めて、佑都が東福岡へ行ったとき、生命保険に入ったんよ。長友家の教育方針は、どんどん世界へ飛び出してほしいということ。世界で活躍するような人間になってほしいってことやからね」

最近、母さん当時の話を聞かせてくれた。僕が母さんの願いを叶えられたから、明かしてくれた秘密なのかもしれない。


2010年 チェゼーナ対ローマ戦


◆世界一のクラブの一員として成長出来るかは自分次第なんだ

「ミラノへ行ってくれ」

電話を受けたのは、2011年1月31日だった。

アジアカップ決勝戦を終えた翌早朝にカタール・ドーハを旅立ち、イタリア・チェゼーナへ帰宅した翌日のことだ。

「昨日夜、インテルから佑都を獲得したいと連絡があった。今、ミラノで両クラブの会長が話しあっている」

そんな事情を聞かされても、いまひとつピンとこない。

「インテルってインテルが?僕を?」

午後、車でミラノに向かった。
(※中略)


この席上で、インテルの強化責任者であるマルコ・ブランカさんは、僕にこんな話をしてくれた。

「我々は、日本のスポンサーやサポーターを増やしたいから、佑都を獲得するわけじゃない。インテルの補強リストには常に各ポジション10名近くの選手の名前がある。君の名前はW杯南アフリカ大会が終わったころから、リストにありずっと長友佑都という選手をリサーチしていたんだ。チェゼーナのフィッカデンティ監督や日本代表のザッケローニ監督からもさまざまな情報を得ていた。彼らは君に対して高い評価を口にしている。

私自身も君のファイティング・スピリット溢れるプレーに注目していた。もちろん運動量やスピードも魅力だけど、どんな問題にぶつかってもへこたれない強さが君にあると考えていたんだ。当然、まだまだ身につけなくちゃいけないことは多い。でもまだ24歳だ。これからインテルでどんどん成長してくれることを期待しているよ。レオナルドも佑都がインテルへ来ることをとても喜んでいる」

嬉しかった。

僕を評価してくれているという事実も嬉しいが、この喜びはそれだけが理由じゃない。ジャカトーレ(イタリア語でサッカー選手の意味)としての技術や能力だけでなく、僕が歩んできた道のり、僕の生き方を理解してくれていることが伝わってきたからだ。
(※中略)


◆選手として超一流な彼らは人間としても超一流

イタリアだけでなく、ブラジル、アルゼンチン、オランダなど、世界の強豪国、W杯出場常連国の代表選手が名を連ねるインテル。しかも30代のベテランが多い。プライドも相当高いに違いない。日本人なんて相手にされないんじゃないか、きっと溶け込むのに時間がかかるだろうなと覚悟していた。

でも、そんな予想は初日の練習で吹っ飛んだ。ガチガチに緊張していた僕にサネッティがお辞儀をしたんだ。同じようにお辞儀をした僕にみんながどんどん声をかけてくれた。

ロッカールームで音楽が流れれば、一緒にダンスをしたり、仲間として受け入れてくれる。サッカー後進地域のアジアの小さな国からやってきた僕を馬鹿にするような選手はいない。インテルの一員として、リスペクトしてくれている、認めてくれていることが伝わってきた。

選手として超一流と言われる彼らは、人間としても超一流なんだと思った。
(※中略)


2011年 UEFAチャンピオンズリーグ インテル対バイエルン・ミュンヘン


人間は、環境で変わる生き物です。

長友選手は巡ってきたチャンスを確実にモノにし、努力し続け、日々進化しています。

そこに自分なりの成功の法則を感じられれば、本書は意義あるものになると思います。


◆リンク集
・長友佑都―インテルミラノ
・長友佑都―ウィキペディア
・長友佑都ブログ/GUAPOオフィシャルブログ
・Number Web

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1 コメント

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トラックバック…ありがとう…ございます…m(__)m… (アトリエ一円の松本一円)
2011-06-28 02:05:19
アトリエ一円の松本一円です…(^人^)

ステキな記事と…

アトリエ一円のブログが…

トラックバックで…

繋がることができまして…

とっても…嬉しいです…(T^T)…

一円も…長友選手さん大好きです…

多くの人に…読んでいただけたら…

いいですね…

どうも…ありがとう…ございました…m(__)m…
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