プルサーマル計画を憂慮する有志の会

愛媛県伊方発電所3号機におけるプルサーマル発電の問題を考える有志の会です。

放射性廃棄物を食べる?!

2011年12月03日 | 日記
 今朝の朝刊で、衝撃的な事実を知りました。1キロ当たり100ベクレルを超えたものは、放射性廃棄物と規定するというのが国の規則だというのです。これが本当なら、飲料水(200ベクレル)や食品(500ベクレル)の暫定基準というものは、一体どういうことになるのでしょうか・・・これでは、放射性廃棄物(「核廃液」)を飲み、放射性廃棄物(「核ゴミ」)を食べていることになります。こうしたものが「安全」な物として流通、消費されているのです。正直、この国は一体どうなっているだろうかと疑心暗鬼は募るばかりです・・・

 一方、文科省は11月30日付の通知で、「東日本17都県に学校給食材料の放射性物質の目安を『1キログラムあたり40ベクレル以下』と」し、(以下、引用は『朝日新聞』)「1都県あたり食品検査機器5台分の補助をすること」、「40ベクレルを超えた品目は除外するなどの対応を指示」したそうです。方向性としては至極当たり前の対応だと思いますが、子どもたちが食べる給食の食材は、放射性物質が検出されていない(汚染されていない)食材を使うべきだと思います。厚生省(の暫定基準)と異なる基準の指示に、各自治体、教育委員会等は、検査体制も含めて戸惑っているそうですが、いち早く今回の指示を実行に移して頂きたいと思うのです・・・

P.S. 東電が、原発の事故調査の中間報告を出しました。報告書の概要は、安全対策や過酷事故対策は、「国の安全審査に適合」しており、「国と一体となって整備を進め」てきたとし、今回の地震の「揺れは想定と同程度で、確認した範囲では揺れによる安全上重要な機器の損傷はない」、「一方、津波は想定を大きく超え、最新の知見に沿って自主的な検討や調査もしたが、結果的に・・・被害を防げなかった」としています。会見でも、「できるだけの安全対策に努めてきて」おり、「アクシデントマネジメントについても必要な対策はとってきた」と答えています。

国に事故の責任を押し付け(勿論、国の責任、過失は東電同様に重大ですが)、事業者としての責任を完全に放棄し、(東電は2008年に、10メートルを超える津波が来る試算をしていますが、こうした事実も無視し、)嘘を並べ立てた、まさに「ヤラセ」報告書です。地震で原発が壊れたという事実を隠蔽し、津波だけにその原因があるとする、従来通りの主張をしているだけで、原発の事故を二度と起こさないという決意も意志も微塵も感じることはできません。彼等に、これ以上、原発の運転・営業を認めることは国家の滅亡すら意味する事態ではないかと思うのですが・・・

P.S.2 放射能検査機器の導入や検査費用が企業に重くのし掛かっているそうです。大手なら兎も角、中小企業ではその負担はさらに厳しいと思います。また、福島で復興しようとする企業には特に負担が大きいことと思います。検査は必要です。そして、その費用負担軽減の為の国の支援も必要だと思います。やはり、事故を招来させた国と東電が、その負担を背負うべきだと思うのです・・・ちなみに、加工食品には検査の義務がないそうで、自主検査に留まっているとか。やはり加工食品も同様に、放射能検査の義務付けが必要だと思うのです・・・

P.S.3 原発から約60キロにある福島大学のグランドや広場の空間線量は毎時1μSvを超えているそうです。大学は国の支援対象になっていないそうで、(どうも教職員の給料から捻出して)11月半ばになってやっと大学側も除染を始めたそうですが、予算の厳しい大学側がどこまで本格的な除染を行なうかは分かりません。将来ある学生を、今後も被曝させながらキャンパスライフを送らせるのは非常に問題です。政府の支援が求められるところです・・・と言いますか、東電と政府が「一義的」に責任を持って除染すべきなのです・・・